今、多くの日本の企業が解決しなければいけない最大の問題は、「利益」を出すこと。
利益を出すには、まず儲かる商品があること、そして儲けを生み出し続ける仕組みと仕掛けが必要です。
では、どうやって商品や儲ける仕掛けを作ったらいいのか?
本書「『儲かる仕組み』の思考法 いま、利益を出す会社は何をしているのか?」は著者が、自らが七転八倒しながら得た経験をもとに、儲ける商品・儲ける仕組みについてのヒントを与えてくれる一冊。そもそもビジネスは失敗がつきもの。だからこそ、利益を出している企業に学び、利益を増やすのに最も簡単な方法、武器になるビジネスモデルを構築するヒントを与えてくれます。
さらには、これからの時代にとって重要となるAIがどのようにビジネスを変えていくかについても言及。少し先の時代を見通しながら、今何をすべきか、教えてくれる、ビジネスマンに役立つ一冊です。
ものが余る今、先進国でブレークしたビジネスモデル
新しい技術が急速に普及した結果、人の行動が一変するようなことが時々あります。同時にそれは他の産業にも大きな影響を与えます。
今、成熟した先進国で注目されているビジネスモデルは「持たない経営」。
UberやAir B&Bのような、ビジネスが地球上すべてという巨大スケールでありながら、ほとんど資産を持たない独自ビジネスです。
彼らが提供するのは、サービスを仲介する仕組み、いわゆるプラットフォームの提供です。
今、先進国ではものが余っています。設備、そして人の時間も余っています。余っているものはどんどん価値が落ちていくのが経済原理です。だから持たずに仲介するビジネスがニーズもあり、かつリスクも少ないのです。
AIはビジネスをどう変えるか
Googleが提供するアフィリエイト広告にAdsenseがありますよね。
例えば、あるブログにAdsense広告を貼ることを考えたとき、実は、ブログについて最もわかっているブログ管理人が広告の貼り方を考えるより、Adsenseにすべての広告配信をすべてお任せしてしまう機能を利用して広告配信した方が、断然広告収入が多くなるのです。
これは、AIが人間の能力を既に超えてしまっている一例。
Deepラーニングの発達により、大量のデータからより有益な着眼点を見つけ出すことができるようになっているのです。
これからの時代、AIを導入して経営資源を有効に活用した方が、さらに高い価値を見出せる可能性は高いのです。
物の価値は利用価値で決まる
上述の通り、資産を持たない経営が浸透し、AIによるマッチングが最適化されると、物の価値は、モノの製造にかかるコストではなく、利用価値で決まることになるはずです。
利用価値で評価が決まるいい例が、消費者レビューです。企業もレビュー(信用)が重要な尺度になるのです。
ビジネスは失敗するようにできている
誰しもが願うビジネスでの成功。しかし、基本的にビジネスは失敗するようにできています。
失敗には大きく2種類あります。
1つは「単純な失敗」。もう1つは「チャレンジしたけれど結果が出せなかった失敗」です。
どちらも失敗したら恥ずかしいし、自分を責めたくなるものです。しかし、失敗から学べることはたくさんあります。そもそも、チャレンジしなければ、一歩たりとも進めません。チャレンジした上での失敗は、気づきから新しいアイデアを生み出すチャンスなのです。
成功のカギは?
ビジネスには失敗が付き者なら、成功のカギを握っているもは何か?
それは、「粘り強さ」と「強い意思」だけです。
何度も失敗した先に、成功があるのです。簡単にあきらめてはいけないのです。試行錯誤が大事です。