他の先進国に比べて、日本人にはなじみに低いアンティークコイン。
しかし、株・不動産などとは異なる投資対象として世界の富裕層が注目しており、マーケット価格が高騰していることをご存じでしょうか?
著者の石山さんは、コイン商を経営。過去にも「コイン投資入門―誰でもできる! 宝探し感覚の投資メソッド」という著書を出していますが、投資対象をただ「コイン」と呼ぶのではなく、よりインパクトのある「アンティークコイン」とリネームし、その魅力をまとめ直した本です。
本書では、
・なぜ、株・不動産・美術品ではなく、なぜ、アンティークコイン投資がいいのか、
・中でもオススメのコインは?
・投資戦略は?
などについて、まとめられています。
アンティークコイン投資の成長状況
昨年、ニュースでも取り上げられたことがありますが、毎年米国で発表されるKnight Frank Luxury Investment Index update 2014によると、下図のように驚異的な成長してきています。
参考:「2015[最新版]カネはアンティーク・コインにぶちこめ!」(加治 将一 著)
株・不動産・美術品ではなく、なぜコイン投資なのか
コイン投資は金・銀そのものと考えるより美術品に近い商品です。アンティークコイン=過去の流通通貨といっても、現代のお金と異なり、コインの発行国が破綻しても何の影響を受けることはありません。
株・為替のリスクヘッジ大賞に「金」がありますが、「金」でできたコインなら、「金」としての価値も持っているので、希少性によってさらに価値が上がるアンティークコインは最強の資産防御法となると著者は言います。
アンティークコイン投資の強み
以下のような強みを持っています。
市場
美術品は一点もの。故、持ち主やオークションハウスがある程度相場をつくれなくもありません。しかし、鑑定会社がコインのグレード価格を公表しており、指標となる価格が存在しています。鑑定会社には以下の二大鑑定会社があります。
・PCGS社(Professional Coin Grading Service)
・NGC社(Numismatic Guaranty Corporation)
金融危機
株・不動産などは、金融危機の影響をもろに受けます。しかし、コインは希少性から奪い合いの相場となり逆に値上がりします。過去実績から見ると、アンティークコインの市場は過去10年で一度も値下がりがありません。
保有コスト
不動産・美術品などと異なり、長期間保存することでのメンテナンス費用や、固定資産税、手数料がかかりません。持ち運びも便利です。
アンティークコイン投資の魅力
- 世界の富豪から投資先として注目されている
- 含み損に悩む必要がない
- 手間とリスクがかからない
- 金融市場の暴落に強く、市場に将来性がある
- 現物投資によるメリットを享受できる
- 造幣局、オークション会社、鑑定会社が3つどもえで価格維持
- 「鑑定会社」による安心できるグレードわけで価値が明瞭
- ローンやレバレッジが必要ない
- 日本のコイン投資家は意思・経営者などの知的富裕層が多い
- 月に一度は開催されるオークションで売買が手軽
コイン投資ならアメリカコイン
米国アンティークコインは買いやすく、売りやすい市場です。数に限りがあるので、先に入手しておけば数が減るたびに値上がりする可能性が高まります。故、著者は従来より米国のアンティークコインに注目しています。
米国製造なら以下がオススメ
・セントゴーデンズ20ドル金貨
・リバティヘッド金貨(1~20ドル)
・モルガン銀貨
・トレードダラー銅貨
・ファーストスパウズシリーズ
・モルガン銀貨
・ウルトラハイリリーフ ダブルイーグル金貨
・セントゴーデンズ 等