スペック・値踏み・打算に明け暮れる"婚活"をしている方に、「成瀬は天下を取りに行く」の著者が描く、爽やかで温かな婚活小説「婚活マエストロ」(書評)

主人公は、40歳の引きこもりウェブライター。収入よりも人と会わずに生計を立てる暮らしを選んだ男性が、婚活事業者のウェブサイト記事依頼されることからストーリーが展開する婚活小説。

前作同様、宮島未奈さんは地名や店名など固有名詞をストーリーに織り込むのがとてもうまい。 登場人物は等身大。舞台は大都市でない地方都市・浜松、庶民派大手ファミレスが登場するなど、庶民感がジモティやお店のファンを喜す

前作『成瀬シリーズ』のような強烈なインパクトを持つキャラクターは登場しない。タイトルから強烈なキャラを持つ登場人物を期待して読むと、物足りなさを感じるかもしれない