2024年3回目の水星の逆行が終了。下げが大きなダマシに.. 次回4回目の逆行時に考えられるリスクは?米大統領選・FOMC

後悔するとわかっているのに、なぜ私たちは「ぐずぐず癖」「先延ばし癖」を直せないのか。

私たちは、いつも、やった方がいいと分かっているのに、すぐに行動できずに、そのまま放置になっていることが多くあります。この「先延ばし癖」の原因とその解決方法について、深い気づきを与えてくれるのが、ピアーズ・スティール氏の『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』。

ヒトが先延ばしを行ってしまう理由は、その人が問題である以前に、狩猟採集時代からの人類の進化の副産物とも言える「遺伝子的問題」「脳のメカニズム」。

「目の前の衝動に負けて、なすべきことをなさず、なさざるべきことをなしてしまう」のが人間のサガです。

しかし、先延ばし癖が人間のサガだと分かっても、先延ばしを放置する代償はあまりに大きい!なぜなら、キャリア・財産・健康など、先延ばしは人生のあらゆる部分をぶち壊しにしかねないからです。

今回は、著書『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』から、私たちが先延ばしで危険にさらしていることについて、紹介します。

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先延ばしで失うこと・後悔すること

先延ばしで失うこと・後悔すること

私たちは、日々、いくつもの先延ばしを行っています。

やるべきことは一般的に「重要度」「緊急度」の2軸で示されますが、多くの人は、「緊急度:高、重要度:低」で一日を追われ、人生に大きな影響を与える「緊急度:低、重要度:高」のエリアに該当することができていません。これらが何年も放置されたままであることはザラです。

では、これらがを先延ばしにする代償について、考えてみたことがあるでしょうか?

【調査結果】人生の主要な12の領域と、その先延ばし度

以下の表は、「著書」に掲載されている人生の主要な12の領域と、その先延ばし度を調査した結果です。
右の列は、その領域を「最も先延ばしが深刻な3つの領域」の一つに選んだ回答者の割合を示します。

人生の主要な先延ばし3分類と先延ばしの代償

ピアーズさんは、上記12の領域は、「成功」「自己改善」「親密な人間関係」の3つにカテゴリー分類ができるといいます。

この3つのカテゴリーと、先延ばしの代償をポイントを、私なりにまとめ直してみたのが、以下の表です。

カテゴリー領域先延ばしの代償

成功
2,3,6■教育、キャリア、所得に関連するカテゴリー
先延ばしが最も目立つ領域
先延ばしの代償が最も大きい領域
・必然的に、資産が増えない。成功を手に入れられない
・先延ばし傾向      :教育>キャリア>所得
 成功度合いに及ぼす影響度:教育<キャリア<所得

自己改善
1,7,10,
11,4,5
■心身の向上に関するカテゴリー
・先延ばすと、心身の両面で健康が損なわれやすい
・健康に関して先延ばしをする人は、
 精神生活、レジャー、自己の領域でも先延ばし癖がある
・コミュニティとロマンスという社会生活の領域
 とも深く結びつく

親密な人間関係
8,9,12■友達、家族、子育てなど、人間関係に関するカテゴリー
・幸福度を左右する最大の要素は充実した人間関係
 ⇒先延ばすと「人生の幸福度」が低下
・資産や健康に恵まれても、
 それを一緒に楽しむ人がいなければ価値が薄らぐ
・3つの中では、最も先延ばしの代償は軽度

先延ばし結果の考察

先延ばし結果の考察

上記結果からわかることを、まとめてみます。

先延ばしの弊害が大きいものほど、先延ばしされる

最も重要なのは、先延ばしの弊害が大きい領域ほど、先延ばされる傾向大きいということです。

もっとも、先延ばしの多い「成功カテゴリー」だけを見ても、教育よりキャリア、キャリアより所得のほうが総じて先延ばしす傾向が高いのです。

代表的な影響度の高い先延ばしが資産形成」です。

「複利の力」の先延ばしで失うもの

アインシュタインは、「複利の力は人類最大の発明」と言いました。
バフェットは、「株式投資の真髄は雪だるま(スノーボール」と言いました。

どちらも資産運用では「複利の効果」を最大限に活かせ!という教えです。小さなスノーボールも、それが、長期的に成長する株であれば、10年〜20年わたって転がし続けることで大きな雪だるまになります。

しかし、多くの人は、この小さなスノーボールを転がすことを、何年、何十年も先延ばします。私も例外ではありませんでした。

シミュレーションで見る「複利の力」

複利で資産運用シミュレーションしてみるとその結果は歴然です。

仮に、想定利回り年利5%で、毎月5万円の積立投資を30年続けると最終積立金額41,612,932円(元本:18,000,000円)になります。

これは、若くして長期投資を始めれば始めるほど、人生終盤の問題「老後の資金問題」に悩まなくていいことを示しています。

まずは、今すぐ、以下のサイトで、自分が今すぐできる「長期投資」をシミュレーションしてみましょう。
金融庁:資産運用シミュレーション

先延ばし人間、最大の問題は「実行」

さて、ここで、資産シミュレーションをしただけでは意味がありません。
資産形成に関する最大の問題は、「先延ばし人間は、将来に備えてお金を貯めようと思っても、その計画をほとんど実行に移さない」ことにあるからです。

先延ばしで複利効果が小さくなり、資産形成が難しくなる

複利の効果を得るために大事なのは「時間」です。それは時間をかけることで資産増加に加速度がつくからです。

しかし、先延ばし人間は、資産形成以前に、お金を貯めることが苦手です。月の返済が気になっても、「衝動」に突き動かされて、無計画にお金を使ってしまいがちです。クレジットカードの支払い滞納などの率も高くなります。米国では、一時的に金利を引き上げられていまい、最終的に、最も高い金利(年利約29%)を適用されている人が多いと著者は指摘します。

与信の数値化が進むと…

日本でも、ローンなどを組む場合、信用力によって適用金利が変わりますが、今後は、中国のように益々「与信の数値化」が進むと考えられます。

既に中国では、「ジーマ信用(芝麻信用)」によって信用(与信、信頼)が指数化され、個人の経済活動に影響を及ぼしています。

与信の数値が低いと、問答無用で、高い金利が適用されるだけでなく、物件を借りたくても部屋が借りられない、モノをレンタルしたくても高い使用料が適用されるなど、与信力がないと、益々、生活が厳しくなる流れは、世界でも広がっていくのではないでしょうか。

こうなってくると、「先延ばし癖」の弊害は相当に厳しいものになります。

「ジーマ信用(芝麻信用)」は以下の5軸で、信用が数値化される

①プロフィール :学歴や勤務先などのステータス
②支払い能力  :過去の支払い能力
③過去の信用履歴:クレジットカードなどの支払い履歴
④人脈     :交友関係
⑤行動     :とくに消費行動

先延ばし人間への処方箋

先延ばし人間への処方箋

先延ばしといっても、様々種類がありますが、最も人生への影響が大きい「所得(資産)」に限定して、処方箋を考えるなら、まずは、とにかく、難しいことを考えずに、少額でいいので資産運用を始めることです。

ポイントつきで毎月自動で積立投資が行える「クレカ積立」、投資の最初の一歩に向いています。

まず、始めよ!

先延ばし人間は、投資の勉強をしてから…と言っていると、簡単に1年、5年、10年が経過。ダラダラと時間が過ぎていくだけになります。

とにかく、始めることが大事。第一歩を踏み出すことです。つみたてNISA、iDeCoとか、そういう勉強は、まずは後回しでいい。少額でいいので、積立投資を始めてしまえば、関心も高まり、後から知識がついてきます。

何に投資するか

何に投資するか、5年、10年と投資することを前提とするなら、投信ブロガーが毎年よい投信を選ぶランキング「Fund of the Year」で4年連続1位👑に輝いている「eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)」でOKです。

の新NISA枠で、積立を始めましょう。360万円×5年=1,800万円/生涯 の投資枠を埋める運用が先決です。

新NISAで投資をするなら、SBI証券・楽天証券のいずれかがベターです。私は、楽天証券で新NISA積立を行っています。理由は、以下の記事で紹介しています。

どの証券会社で始めるか

新NISAの枠以上の積立投資を行うなら、積立でポイントが付く、証券会社で追加で積立を行いましょう。
初心者は「楽天証券」は「SBI証券」のいずれかから選べば間違いありません。ちなみに、私はNISAは「楽天証券」、iDeCoは「SBI証券」で行っています。その他、両証券会社でポイント還元付きのクレカ積立も行っています。

お得にクレカ積立をする方法は、以下の記事を参考にしてください。

その他の証券会社のクレカ積立還元率を比較して検討したい方は、以下の記事にてご確認を。
毎月の積立額が大きく、複数の証券会社で積立投資したい方も、ご参考に。

最後に

今回は、「先延ばしの代償」を「成功(資産形成)」の観点から、私なりにまとめてみました。

著書『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』には、先延ばしのメカニズム、対策法などが、事例をたくさん示しながら解説されています。

正直、耳が痛いことだらけ… そして、気づきも多いです。実践すれば、確実に、人生がよりよいものになると確信します。読む価値の高い良書です。私にとっては、人生を変える一冊となりました。

皆さんも、是非、読んでみてください、一冊しっかり読んでみることをおすすめします。

書評はこちらです。先延ばしのメカニズムを理解しよう。