急速に進んだ円安。
一時131円台まで下落した円ですが、現在は、米国債10年物金利がピークアウトしたこともあり、それに連動するかのように円安も一服の様相を見せています。
2022年5月末時点では127円付近を推移。最高値から4円ほど円高が進みました。

私は急激な円安進行の際に持っていた少し大きめのドル円買いポジションは利益を確定し、その後、小ロットで売りポジションを持っていましたが、そちらも本日利益確定しました。今後、このまま下落するのか、それとも、再び円安の動きを見せるのか、微妙な水準にいると考えたからです。

一方で、ゼロサムゲームのFXとは異なり、長期目線で見ると右肩上がりで上昇すると考えている株式や仮想通貨は保有中です。多くがドル資産であるため、為替変動の影響を受け続けています。

そこで、現在のドル円の状況を確認しておきたいと思います。

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ドル円が円高・円安に振れる問題

ドル円が円高・円安に振れる問題

ドル資産が多い場合

私は、ドル資産の所有割合が圧倒的に多い投資家です。現在、米国株式や仮想通貨とも下落基調が続いていますが、円安が進行する過程では、円価ベースでみた値下がりの影響が緩和されてきました。

しかし、このままドル円が円高転換するようだと、逆回転で 「価格下落 × 為替差損」のダブルパンチを受けることになります。これは困った問題です。故、今後のドル円の動向は極めて重要です。

円資産しか持っていない人の場合

一方で、これまで、円資産しか持っていない人の場合は、円安進行で世界的基準からみると資産が大きく目減りしたわけですが、今後さらなる円安の影響を緩和するためにも、ドル、或いはドル資産を持つタイミングを見図る必要があります。

私個人としては、日本は今後ますます国力が落ちていくので、ドル資産は一定額持っておくべきだと考えています。
未来予測は難しいものですが、「日本において確実に来る未来」は「人口減少」です。人口減少すれば労働生産力が落ちるので、よほど強い産業が生まれない限り、国力は落ち、国力が落ちれば、円も下落(円安)に進むと考えられます。

つまり、ドル円360円時代からの超長期チャートで見ると、ピンク矢印のようなイメージです。このように動くと、輸入物価の上昇に対抗できず、益々、円資産だけの保有ではマズイことになります。

現状:米国債10年物金利とドル円

記事冒頭でも記載した通り、現在、米国債10年物金利とドル円は連動して動いています。
その状況は、月足・日足の両チャートを見るとよくわかります。

米国金利は炭鉱のカナリア」、つまり、何らかの危険が迫っていることを知らせる兆候であり、ドル円下落、株価下落も、結局のところ「金利動向」がカギを握っていることになります。
これらチャートを見ると、世界の金融市場を牛耳る米国の金利が、市場の先行指標だと言われる理由が、単なる教科書的教えではなく、事実だなぁと納得できます。

月足チャート


米国債10年物金利


ドル円

日足


米国債10年物金利


ドル円

上記チャートにみられるように、現状、相場の行き先の判断が付きにくい株や仮想通貨などの市場に対して、現状は、FXは方今がつかみやすい=最も確率的にリターンが出しやすいマーケットだと私は考えています。FX口座を持っていない人は、株式・仮想通貨などと市場を固執せず、FX口座も持っておかれた方がよいと思います。

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直近の私のFX短期売買について

冒頭で、私が、FXのドル円売りポジションを利益確定したともべ増したが、理由は、超短期的な以下の判断によるものです。

・127円前後で膠着を見せつつあること
・このまま現水準で価格が膠着するなら、しばらくしたら一目均衡表の雲にぶつかる。
 その後、雲に支えられ、少し上昇するかもしれないと判断したこと

このように判断したので、昨日、今まで保留にしてきた、auじぶん銀行の「外貨預金1万円で最大2000Pontaポイント」という極めておいしいキャンペーンを利用して、レート126.87円で1万円分だけ、ドル円買いポジを持ちました。

再び円高が進むなら為替ヘッジが必要(私の場合)

再び円高が進むなら為替ヘッジが必要

さて、直近では、超短期視点では127円で膠着か再び緩やかに円安に進むかなと判断したのですが、私の場合、問題なのは再び「円高」に向かうなら、為替ヘッジ(為替の変動による資産額の増減を打ち消す操作)の必要が出てきます。

拡大中の為替ヘッジコスト

方法は複数あると思いますが、株式の投資信託などの場合、為替ヘッジありなどの投信などの保有で為替レートの影響をほぼなくせますが、いずれにしても、「為替ヘッジコスト」がかかります。

この為替ヘッジコストは、基本的には、対象となる通貨間の短期金利差+手数料です。外貨の短期金利と円の短期金利の差がベース大きくなるほど、為替ヘッジコストは大きくなります。

金利差だけ見ても、2022年5月末時点で、日米の短期金利差はおおよそ2.5%強に拡大しています。

米国債 短期金利:2年物 2.5% (最新金利(Boomberg
日本国債短期金利:3年物 -0.043% ((最新金利(SBI証券

ヘッジコスト上昇下での国内勢の動き

三井住友DSアセットマネジメントの5月27日の記事によると、「為替ヘッジコストは大幅上昇。 国内投資家はヘッジコスト上昇で国内債へ回帰も」と報じられています。

単純に短期金利の金利差だけでなく、世界の金融市場で米ドルの調達コストも上がっています。ロシアのウクライナ侵攻を契機に、世界的に米ドルを確保したいとの需要が増したこともその理由の一つです。

株価下落期には投資妙味があるとされる債権クラスを保有するにしても、為替ヘッジ付きの米国債などの投資妙味の低下が著しい。その結果、世界の中央銀行が金融引き締めに動くなか、国内投資家が外債の売却を進めていることが鮮明になっているそうです。

また、FRBは今後も利上げを継続する方針を示している一方、日銀は大規模な金融緩和政策を維持することを示しているため、米ドルのヘッジコストは一段と拡大することが予想されると記載されています。

うーん。
ドル円が131円でピークアウトして以降、戦略としてとってきた、FXのドル円売りポジションでドル資産の目減り分の一部を補うという為替ヘッジ戦略は127円水準で一旦クローズしました。今現状においては、127円水準からドル円売りポジを取りたくありません。このまま円安に動けば私の場合問題はないのですが、下落のヘッジをするのも、なかなか厄介そうです。

最後に

今回は、最高値131円から127円まで下落傾向のドル円。今後はどう動くのか、為替ヘッジすべきか考察しました。

今回は、具体的にどう動くかの解のないまま記事を終える形となってしまいましたが、円高に向かう際のヘッジとしては、オプション利用ということになるでしょうか。オプション利用にしても、私の場合、フルヘッジの証拠金用意は資金的に無理だし、そこまでのオプションの経験もありません。

投資するかどうかは別問題として、オプションの勉強をするよい機会かもしれないと思う、今日この頃です。いずれにせよ、しばらく、日足チャートの推移を見ながら、ドル円がどちらに進みそうか、もうしばらく確認したいと思います。

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ブログ管理人:Chami(チャミ)
chami(チャミ)好奇心旺盛に楽しく生きるをモットーとする、長期投資家
積立投資を軸に、株/FX/CFD/仮想通貨なども売買
税・節約なども意識し、資産を増やす方法を探求中
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