インフレ懸念によるハイテク株の大幅下落から始まった今週の5月3週の株式市場。
5月11日は、日経平均は前日比909円安、米ダウ473ドル安の大きな下げとなりました。
もともと、5月の米国株式市場は、経済正常化に伴うインフレ圧力の高まりが意識され、GAFAなど、ハイテク株の一角が決算は好業績ながらも大きく崩れていました。そんな中、発表された5月7日に発表された4月の米国雇用者数は、予想を大幅に下回り、予想:97.8万人増 に対し、結果:26.5万人と乖離が大きい結果に。労働力不足が要因となった可能性があるとして、米ダウなどには安心感ムードが高まり、一時、史上最高値35,000ドルに到達しました。
しかし、35,000ドルの達成感もあったからでしょうか。昨日は一転、コモディティー価格の上昇や労働力不足を受け、短期的な価格上昇が長期的なインフレにつながるとの懸念で下げたと、ニュースは報じています。
さて、私はもともと、GW前には、株式の長期投資(主に、積立投資)はそのままに、短期~中期で取引している株式CFDででは、8割方のポジションを解消。売り目線でリスクヘッジの売りをしていましたが、昨夜の相場で、ポジションを大きく変更しました。
自身の備忘録を兼ね、株式(CFD)のポジションの変更と、今後の戦略について、まとめておきます。
目次
【GW前】私の株式投資戦略
私は、4月中旬~GW手前の時点で、「米国経済は力強く上昇したが、3月に見られたような、コロナからの景気回復期待による強気相場は、一旦の終焉を見た」と考えたため、含み損を抱える金CFDなど一部を残し、多くの買いポジションはクローズ。GW前時点では、以下の記事にも記載をした通り、相場下落への保険として、小ロットで米ダウ売り+VIX売りのポジションを建てていました。
上記のようなポジションに変更した理由は、大きく3点でした。
❶3月に見られたようなコロナからの景気回復による米国経済への強気期待相場は、一旦落ち着いた
❷Sell in May、ヘッジファンドの45日ルール など、例年、売り圧が生じやすい状況がある
❸例年と異なるイレギュラーな米国のタックスリターン期日への警戒
通常、連邦税の申告期限は毎年4月15日に対し、2021年は5月17日まで延期
しかし、米ダウは、上記、心配は杞憂な相場。ハイテクナスダック指数は弱いものの、米ダウの強気は継続。米ダウの含み損が拡大する状況にありました。
ただし、私自身は、❷❸の理由から、買いに転じるのは大きく下落してからか、或いは、5月15~17日以降に様子を見えて、というイメージを持っていたため、米ダウの売りポジションはそのままにしていました。
実際はどう動いたか
私の予想に対し株価はどう動いたおさらいしておきます。
以下3枚のチャートは、上から、米ダウCFD、米ナスダックCFD、日経平均CFDのチャートです。コロナワクチン接種が進み、米国経済の景気は良くなると市場が織り込み始めた時期(ここでは2/20ごろとした)に黄色縦線を引いています。
なお、私は、夜間の値動きも大切であると考えるため、いわゆる株価チャートではなく、CFDのチャートで相場をチェックします。相場も夜間に動くことが多いため、CFDで取引しています。
米ダウCFDチャート
米ナスダックCFDチャート
日経平均CFDチャート
ご存知の通り、直近ではハイテクナスダック、日経平均が弱いのに対し、米ダウは堅調。3枚のチャートを並べてみても随分と様相が異なります。
この間、私は戦略ミスで、米ダウを売ってしまっていたため、含み損を膨らます結果に…(売るなら、今から考えると当たり前ですが、ナスダックでした)。VIXの買いポジションは、指値注文により、ほぼ0利益で撤退決済という状況でした。
現在のポジションと投資戦略
さて、このような値動きを見せてきた相場に対して、私の相場観、および、ポジション状況について書き留めてきたいと思います。
ポジションは売り→買いに転換
私は深夜、ポジションをドデン。
ダウの売りは解消(マイナスは小さいながらも損切り)。ナスダックが一目均衡表の雲のに到達し反発したのを確認したうえで、これまで下落がが厳しかったナスダックと日経平均を中心に以下のCFD買いポジションを建てました。
・ナスダック指数(米NQ100)
・日経平均指数(日本225)
・米ダウ(米国30)
・Facebook
・Amazon
・テスラ
下落が厳しかった、ナスダック・日経平均はやや大きめポジション。その他は小さなポジションです。
これらのポジションは、本日様子をつつ変更するかもしれませんが、再び下落するようなら損切り、思惑通り、相場が上昇に転じた場合も、深追いはせずに利確する予定です。
今月末には「水星の逆行」も控えています。
以下では、ポジションは持っていませんが、ちょっと気になっていることについて記載をしておきます。
インド株:コロナ感染爆発で下落するかと思ったが…
今、コロナが猛威を振るっている国「インド」。
私は、あまりにひどい感染爆発上昇に、経済は下向き、それを見越してインド株式指数は下落すると思っていたのですが、これがどうして、高値でもみ合いを続けています。下落したら買いたいと思っていましたが、そうなっていません。インドについては、あまり相場を見てこなかったので、手が出せません。
中国株:そろそろ買い場?
一方で、コロナの状況・経済状況を鑑みたときに、株式指数に相対的に弱さを感じるのが中国。
もちろん、米国との対立が経済に大きく影を落としていることは間違いありませんが、業績なよさそうな企業も一律に弱い気がしています。
現在、上海総合指数は200日線に支えられながらも弱い状況が続いていますが、雲入りできるようなら、買い出動しても面白いタイミングにあるのではないかと考えています。中国株式指数、或いは、ハイテクBATHなどの企業を買いの対象と考えています。
最後に
今回は、5月の私の相場観についてまとめました。
昨今、世界の株式相場は、上昇も下落も急速なのが特徴。あまりにあまったお金が、プログラム売買・AI売買により、様々な市場を瞬時に移動するのが特徴です。
そのため、私のように、その場の瞬発力=動物的なセンスで上手に売買することができない投資家は、あらかじめ、相場観や相場戦略を立てておかないと、相場が動いたときにオロオロ😰するだけで、何も動けません。大きなチャンスも逃してしまうし、あっというまに大きな損失を出してしまうのが現代の金融市場です。
私は、本記事のような自分の現在の見立てを書き記すことで、荒れ狂う相場でできるだけオロオロせずに、アクションを起こせるようにしたいと心がけています。
皆さんも、チャンスに乗れる投資環境を用意してくと共に、自分の見立てを書き記しておくことをお勧めします。