レイバー・デー明けは相場の急変に注意せよ(9月相場の歩き方)
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9月から新学期がスタートする米国。
日本では4月から学校の新学期が始まり、新入社員も4月から社会人生活がスタートとなりますが、米国では9月が新学期。

これは、金融市場にとっても同じこと。つまり、9月は相場に新しい動きが出始めやすい時期なのです。

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米国レイバーデーと相場

新学期のスタートする9月は、新たな気持ちで仕事への取り組みがスタートする時期。

実際は、米国レイバーデー(9月第1月曜日)開け。ちなみに、2019年の場合は、9月2日(月)となるため、9月3日から心機一転した相場が始まったと言えます。

9月はトレンドが出やすい傾向がありますが、これも、夏休みから人も資金も戻ってきて、新しい相場が動き出すから。結果、これまでとはガラッと変わった相場つきになることも多々あります。

9月第2土曜日まで相場に戻るな

上記のような背景があるため、9月の上旬は機関投資家をはじめとする大口トレーダーがどのような、動きを取るか、見極めることが大事です。

そのためでしょうか、次のような以下の格言があります。

相場格言:Sell in May(セル・イン・メイ)

英語 :
Sell in May, and go away; don’t come back until St Leger day.

日本語:
「5月に売って、セント・レジャー・デー(9月第2土曜日に行われる競馬レース)まで戻って来るな」という意味。

本格言は冒頭の「Sell in May」の部分の部分ばかりが注目され、5月相場は5月を待たずして下落することが多いですが、その後の続きの部分も重要です。

上記格言に従うなら、9月第3週目ぐらいから、様子を見ながら相場に参入する方が投資効果が上がりやすいと言えます。

今年は、大暴落の予兆はありあせんが、暴落が起きやすいのも、レイバーデー後の相場の雰囲気が一気に悪くなり、10月にかけて大暴落に転換するということが過去に複数起こっています。

2019年9月現在のマーケット状況

さて、9月、10月は相場の下落が懸念されますが、2019年の相場には、大暴落の雰囲気は見受けられません。

しかし、リーマンショック後に一本調子で上げてきた米国株式市場には、様々な変調が起こっていることも事実です。世界を揺るがしている以下の2つを見ておきましょう。
・米中貿易交渉
・香港デモ

米中貿易交渉

米中貿易交渉
収束の気配が見えない米中貿易交渉

現在のマーケットにおいて最大の関心事。9月から米中貿易交渉が再開。米・中、ともに応戦中で、収束の気配見えない状況です。
米国の方が、クリスマス商戦での小売業者の取引落ち込みを懸念して分が悪い?といったところでしょうか。

香港デモ

キャリー・ラム行政長官が抗議活動のきっかけとなった「逃亡犯条例」改正案の正式な撤回を発表(2019/9/4)
写真:NewsWeek
連日のように、香港でも市内で起こるデモの様子が報道されていますが、ここにきて、デモ活動のキッカケとなった「逃亡犯条例」改正案の正式な撤回を林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が発表。しかし、逃亡犯条例の撤回はデモ参加者が掲げる「五大要求」の内、最初の一つが撤回されたにすぎず、まだまだ収まる様相にはありません。

この騒動のため、世界の旅行者が香港旅行を控えており、ホテルをはじめとする旅行産業が大打撃を受けており、香港経済の減速必至です。

香港デモの発端は、「一国二制度」事実上崩壊懸念

香港デモのおおもとの問題は、香港を中国と一つに併合したい「中国」とそれを阻止したい「香港」との問題。1997年の香港の中国返還後も、香港には「一国二制度」に基づく自治が50年間認められているのにも関わらず、条例改正により同制度が事実上崩壊するのではないかとの懸念が大きいから。香港が、一党独裁政治に完全に飲み込まれてしまうのを恐れるが故の反乱です。

一帯一路政策で強い中国を作り上げようとする習近平政権 VS 香港、台湾、ウイグル自治区、チベット自治区の戦い。う~ん、中国の歴史は複雑です。ますます世界での存在感が増す中国の現代史を理解しないと、マーケットの動きも理解できなくなるなぁ…と感じる次第です。

維持できるか!? 香港ドルのドルペッグ制

個人的に気になるのが香港ドルUSDHKDは下限が7.75、上限が7.85のドルペッグ通貨です。

ドルペッグ制とは、政府や中央銀行などが金利調節や為替介入を行って、米ドルと連動するようにする政策のことです。香港の金融政策を司る香港金融管理局は、介入などによる為替誘導を行い、ドルペッグ制を維持しています。

香港経済が揺れる度に、このペッグ制が今度こそ崩壊する!と言われてきましたが、今のところ、若干のオーバーシュートはあるものの本ペッグ制が守られております。

長期香港ドルUSDHHDの値動きを確認しておこう


上図はドル香港ドルUSDHKDのリアルタイムチャート(週足チャート)です。
7.75、或いは、7.85で張り付く期間があることが確認できると思います。

私は過去に、過去に、ドルペッグ通貨である香港ドルでトラリピ自動売買を行っていたことがあります。USDHKDが鉄壁の守りでペッグ範囲「7.75~7.85」で推移するとするなら、非常に優位性のあるトレード(リスクの少ない儲かる売買)が実現するからです。

USDHKDのトラリピ戦略については、別の記事で書いてみたいと思います。

最後に

以上、レイバーデー後の9月相場参戦時の注意と、現在の世界情勢についてまとめさせていただきました。参考になれば幸いです。