ビットコインのボラティリティ、死ぬほど退屈な低ボラフェーズ。その後、どう動くか?歴史に学ぶ投資戦略

他の市場より値動きが激しいことで知られるビットコイン(仮想通貨)。

しかし、半減期終了後、値動きらしい値動きがない、低ボラティリティ状態が続いています。

歴史に学ぶと低ボラティリティが続いた後、ビットコインの価格はどう動いてきたのでしょうか?

今回は、ビットコイン相場を予測する上で重要な視点を与えてくれる「ビットコイン価格とボラティリティの関係」について解説します。

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低ボラティリティでは、何が起こっているか

BTC価格とボラティリティ

ボラティリティ(Volatility)とは、資産価格の変動性・変動率のことです。

「ボラティリティが大きい(高い)」とは、その資産の価格変動が大きいこと
「ボラティリティが小さい(低い)」とは、その資産の価格変動が小さいこと

そして、低ボラティリティ(ボラティリティの低下)は、すなわち、「値動きの停滞」を意味します。

ビットコイン価格が停滞する要因

値幅が狭くなり市場が停滞(時には死んだように見える)ときは何が起こっているのでしょうか。なぜ、値動きは停滞してしまうのでしょうか。

値幅がない=ボラティリティが停滞しているとき、起こっていることは、仮想通貨に限らず、株式指数やFXの場合も同じです。

市場価格が動かない要因

❶市場が明確な方向感を失っている
 (1)売りと買いが拮抗している
 (2)方向感が分からず投資を手控えている
 (3)タイミングを待っている
❷機関投資家が絡んで、価格を押さえ込んでいる(または支えている)
❸資金が他の市場に向かっている

2024年5月の現状は?個人的見解

個人的には、現在のビットコインの状況は❶(3)タイミングを待っている状態ではないかと考えています。

2024年、ビットコインは1,000万円を超える史上最高値を付け、また、弟4回目の半減期を無事通過しました。その後起こるのは、「人々の関心離れ」です。そうすると、ビットコインを買いたいという「需要」は低下し、需要が低下すれば価格は下がります。

また、仮想通貨はスプレッド(手数料)の高い資産です、むやみに動けば、手数料負けします。となると、取引量は減り、ボラティリティが低下していくのは必然です。

20%程度の下落し、再び上昇

上図は、前回バブルからの大底から直近最高値(2023年2月~2024年5月)までに発生した下期とその下落率を示した図です。
これを見ると、おおよそ20%程度下落後に、上昇を繰り返す右肩トレンドを続けています。

現在は、さらに長期のサイクル「ビットコイン4年サイクル」の半ばで、今後、さらに大きな上昇が期待できる期間に入ると考えられます。

現在の停滞期間は、もうしばらく停滞期が続く可能性は十分ありますが、最後の仕込み期間となる可能性は大きいと思われます。

ビットコイン価格とボラティリティの推移

ビットコインのボラティリティ推移

水色線:30 days BTC/USD ボラティリティ
黒線 :60 days BTC/USD ボラティリティ

ここからは、実際のビットコインのボラティリティを確認してみましょう。

ビットコインは安定化傾向

2024年のビットコインのボラティリティは2%台を推移しています。市場規模が大きくなり、過去に比べると値動きが安定してきたといえます。

ビットコインのボラティリティは、2009年の誕生以来 低下してきていますが、現在は、大底というわけではありません。ただ、30/60日間の平均値であるため、現在のような低ボラティリティな状態が続けば、再び下落すると思われます。

ちなみに過去のボラティリティの大底は、1%割れ。1.5%台は、後は動くのを待つだけの時期と言えます。

相場にボラティリティは必要か:ボラティリティとリスク

ボラティリティが高い銘柄は、急騰や急落を繰り返すため、短期間で大きな利益を得られる可能性もあれば、損失を被る可能性も高くなります。

ただし、適度なボラティリティは必要です。適度なボラティリティは、市場に活力を与え、投資家にとって利益を得られる機会を増やすからです。投資家はボラティリティと上手に付き合うことが大事です。

ボラティリティが低い銘柄・市場ボラティリティが高い銘柄・市場
・市場が不活性化
・流動性の低下
・投資機会の減少
投資チャンスがない市場は見向きもされなくなる
・市場が混乱
・投資家心理の悪化
・リスクが増大
儲かるチャンスも増えるが、多くの場合、一部の人のみが利益を得、多くの人は損失を被る

退屈相場(低ボラ相場)における投資戦略

屈相場(低ボラ相場)における投資戦略

動き出すと一気に動く

低水準のボラティリティが長期化した後には、ビットコイン価格は大きな動きを見せる傾向があります。
これは、ビットコインに限らず、価格が三角持ち合いなどで狭いレンジでの動きに終始すると、一気に動き出す傾向があることからも理解できるでしょう。

ボラティリティ低下が長期化した場合に起こりやすいこと

・動き出すときは一気に動く
・ただし、価格の方向性は不透明
・ボラティリティが低い期間が長いほど、値動きは大きくなる
・大きな値動きを見せる直前の数日間は値動きが非常に小さくなる傾向がある

退屈相場はいつかは終わる。ただしいつ終わるかはわからない

退屈な停滞相場は、かならずどこかで動き出します。そして、動き出すとすれば、上昇の可能性が高い時期にあります。歴史が繰り返すとすれば、ビットコインは再び上昇し、過去の最高値を更新するはずです。

しかし、それまでには時間が必要。いつ動き出すかは全くわかりません。そして、ビットコインの上昇のスタートダッシュには爆発力があるので、このタイミングを取り逃がさないことが大事です。

統計的に、1年の上昇率の高い10日間を取り逃すだけでも、大きな利益を取りこぼすことも統計的にわかっています。

少しでもいいから、まずはBTCを保有する

ここまでを考慮すると、ビットコインの一部は長期投資を前提に投資をしておく方が、勝てる確率が高いと考えます。

怖いなら、自動積立を使って、5万円でもいいので積立投資して、放置しましょう。

「そんな手法は資金効率が悪い」とのご意見もあろうかと思いますが、値が動き出してからついていこうとしても、優秀な専業のトレーダーでもない限り、値動きにはついていけず、置いて行かれるのがオチです。私は、これで何度も、貴重なチャンスを取りこぼしてきました。

資産を寝かすのが嫌なら、貸仮想通貨(貸暗号通貨、レンディング)サービスを利用して、時間も味方につけましょう。