仕事で書類やレポートの提出を迫られ、何時間、何日とまとめ方を悩むも、なかなかよい方法が思いつかない。そんな経験、ビジネスマンなら何度となく経験があることでしょう。
本書の著者、長濱氏は、第一生命経済研究所 主席エコノミスト。彼の仕事は「調べる・分析する・レポートを書く」ことに尽きるとか。一日中、レポートのテーマを探し、材料を探し、それが何を意味するのかを考えいるそうです。
そんな著者のレポート作成にかける時間は、最も頻繁に書くA4 5枚ほどのレポートで実質数時間!本書では、そんな著者のレポート作成をノウハウを公開しています。
例)
・レポート組立の手順
・データはどこから集めるか
・官公庁等がが出している「一次データ」をどう読み解くか
・わかりにくい内容をいかにわかりやすく見せるか
・データにおぼれないようにするためにどうするか 等
目次
なぜ、あなたのレポートは読んでもらえないのか?
エコノミストは、レポートを読んでもらってナンボの世界です。読まれないレポートを作っても仕方ありません。
レポートの極意を一言で言ってしまえば、「読み手の気持ちになって書くこと」。「目的」、つまり、「何のために書くのか?」「誰のために書くのか?」がはっきりしていなければいけません。当たり前といえば、その通りなのですが、そうでないでポートが世の中には散乱しています。
そうならないようにするために、まず決めるのは「テーマ」と「切り口」。「目的」がはっきりしたレポートでも、ポイントをはっきり決めておくことが大事です。
読ませるレポートは「段取り」で9割決まる
読ませるレポートには「段取り」が必要です。まずは、読んでもらうことが大事です。以下の点を考慮しましょう。
・時間のない人にも読んでもらう工夫を⇒ 最初に「結論」を
・「視点の新鮮さ」が人を引き付ける
・わかりにくい内容をいかにわかりやすく見せるか考慮する
・「話のネタ」になりそうな話題も提供する
なぜ、あなたのレポート作成は時間がかかるのか?
調べていると、どんどんデータを調べたくなるものです。しかし、ポイントを絞って、リサーチを薦めないと、データの海におぼれ、ただただ時間を浪費することになります。
そうならないために、には、リサーチは「目的」から出発することが大事です。レポートの依頼者が何を欲しているかを把握してからリサーチを始めましょう。
結論に自信がないレポートほど長くなるものです。そのようなレポートは、「たくさん調査し、情報をいっぱい盛り込んでまとめた!」という自己満足に陥っていることが大半です。そうなっていないか、注意しましょう。
レポート作成の手順はこうだ!
レポート作成の手順をまとめると以下のようになります。
- レポートのテーマを設定する
- レポートの読者を想定する
- 締め切りを設定する
- 必要な基礎データを集める
- 仮説を立てる
- 仮説を立証するためのデータを集める
- 仮説を立証する
- レポートの構成案を作る
- レポートの執筆を行う/li>
- Webサイト公開、メールマガジンとして配信する
無料で利用可!すぐ利用できるデータサイト
リサーチに慣れていないと、どこから情報を収集したらいいのかで、思わぬ時間がとられます。
以下は、著者が利用する「無料」の調査データです。
※本書には「有料情報」についてもリストがまとめられています。
政府の統計を調べたい
・総務省統計局
・e-Stat(総務省統計局)
・白書、年次報告書等(e-Gov)
・時事ドットコム・グラフィック図解(時事通信社)
・気象庁
・世界経済のネタ帳
商工業の全体の情報を知りたい
・商業統計調査(経済産業省)
・工業統計調査(経済産業省)
・経済動態統計(経済産業省)
・サービス産業動向調査(総務省)
会芸ビジネス全般について知りたい
・ジェトロ
・ジャイカ
・世界の統計
業界情報についてざっくり知りたい
・FIDELI業種ナビ(オウンドメディア株式会社)
・業界ナビ(リクルート)
・yahoo!ファイナンス
・EDINET(金融庁)
・会社四季報 業界地図 2016年版
(東洋経済新報社) 本を購入のこと
経済状況を知りたい
・月例経済報告(内閣府)
・経済・物価情勢の展望(展望レポート)(日銀)
是非、ご参考に!