何世紀もの間、「何も生み出さない、無益なもの」と思われてきた睡眠。
しかし、現代では、睡眠不足が病気だけでなく、脳の老廃物の蓄積が、生産性・学習能力・創造力・やる気の低下、体力低下、抜け毛・白髪・不満などの老化につながることが明らかになっています。
病気・老化は、「治療」より「予防」。病気とは縁のない30代のうちから、睡眠改善を目指すのがベストです。若いうちから取り組めば、病気・アンチエイジングにかかる費用も押さえられます。
複数の睡眠本からからの学びを、一つにまとめて紹介。具体的な安眠・快眠対策にフォーカスして、その方法を紹介します。
目次
睡眠不足がもたらす弊害
睡眠不足がもたらす障害はいろいろありますが、主なものだけでも以下のような問題をもたらします。
・認知機能の低下(ミスの増加、集中力の低下、記憶力の低下)
・死亡リスクが上がる(ガンのリスクが高まる)
・ストレス・ウツになる。幸せを感じられなくなる
・老化が早まる
・太りやすくなる
本記事では、具体的な睡眠改善にフォーカスをするため、睡眠障害がもたらすデメリットは以下の記事にてご確認ください。
睡眠の質を高めるには
よく眠るためには、物理的な側面、精神的な側面の両方から、睡眠環境を整えることが大切です。以下はその対策例です。
睡眠環境(寝室)を整える | ・暗闇にする ・雑音をなくす ・寝室の室温は18度、湿度65%ぐらいを維持 ・睡眠の邪魔になるものは置かない(テレビ、鏡など) ・寝室は寝るためだけの部屋にする ・朝は日の光を浴びて起きる ・寝返りが打ちやすい寝具を |
寝る前の時間を整える | ・特に睡眠30分前からは重要な時間帯 ・寝る前にブルーライトを浴びない(穏やかな光で過ごす) ・ゆっくり風呂に浸かる(41度のお湯に30分ほど) ・メモを取り、心配事、気になることを取り除く ・眠気を誘うラベンダーの香りを取り入れる |
日中の過ごし方を整える 習慣を改善する | ・夜型習慣は「早起き早寝」で直して、体内時計をリセット ・体内時計を促すには、朝食は固形物に ・昼寝は短く ・日中に身体を動かす(夕方の運動がおすすめ) ・頭を疲れさせる ・夕方以降のコーヒーと、眠る前のアルコールはNG ・寝る2時間前に体温を上げておく |
【実践】睡眠環境を整える―寝室のスマート家電化が高効果
眠気のあまり、照明やテレビをを消さずに、明るい&騒音の中で寝てしまう。これが、良い睡眠を阻害します。また、朝は寝室が暗いと、「あともうひと眠り…」といった気持ちになりやすく、すっきりと目覚められません。一般的に 40 デシベルを超えると眠りにくくなり、 55 デシベルを超えると熟眠できなくなると言われます。
寝る前に電気・テレビを消して真っ暗・雑音をなくし、一方で、朝は朝日を浴びて起きる―
これを、簡単にで実現してくれるのが「寝室(自宅)のスマート家電化」です。
家電を声で操作するために揃えたいアイテム
スマート家電化をするに当たって、手持ちの家電を買い替える必要はありません。EchoとSwitchBotをセットづかいすると、リモコン家電の声操作が簡単に実現します。
アイテムさえ用意すれば、「アレクサ、電気/エアコン/テレビ消して」で一気に問題が解決します。生活のクオリティも大幅に上昇します。
Amazon Echo | 「アレクサ、電気消して」など、声で操作を実現するデバイス どのモデルでもOK |
Switchbot Hub2 | 家の中のリモコン家電をこれ一つでコントロール 単体利用時は、スマホがリモコンに |
以下は、4つの機能を1台にまとめた 4 in 1の最新機種です。温度計・室温計にも対応しているので、夏の室温・湿度管理に重宝すること、間違いなしです。
SwitchBot HubとEchoセット品なら、セット割で単体で買うより安く購入できます。
リモコン対応でない家電の操作は、スマートプラグを使いましょう。これでEchoで操作が可能になります。
朝の日で目覚める
体内時計をリセットするために最も大事なのが「朝に浴びる光こと」です。朝、目から光の信号が入ると、脳の視交叉上核に伝達されて、体内時計が朝時間にリセットされ、各器官も活動モードに切り替わります。この代謝の高い活動状態は12~13時間はが続きます。そして、朝の光信号から14~16 時間経つと、松果体からメラトニンの分泌が始まり、眠気が誘発されます。
朝の光を浴びると、自然と目覚めがよくなります。朝の光を半分目でまどろみながら感じるだけでも、網膜はきちんと光をキャッチし、脳を覚醒します。曇っていても、窓際なら照度は1000ルクスを超えます(室内の照明では500ルクス程度)。
しかし、寝室に遮光カーテンを設置していると、朝も部屋は暗いままで、覚醒が誘発されず、気持ちよく起きられません。
この問題を簡単に解決してくれるのが、指定の時間、或いは声でカーテンを開閉してくれる「SwitchBot カーテン」です。これで、朝の光を浴びて、気持ちよく&健康的に目覚められます。
寝室は寝るためだけの部屋に
寝室は可能なら、寝るためだけの部屋にしましょう。そのためにも、睡眠に不必要なものは置かないことです。テレビはもちろん、鏡も人気を感じて安眠の邪魔になります。
【実践】寝る前の時間を整える―明かりを制する
睡眠の質を高めるためには、睡眠前の照明は、「眩しすぎず穏やかな明かり」に切り替えることが大事です。蛍光灯など強い白色光は睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げ、眠りにくくなるだけでなく、眠りも浅くなります。また、強い光は、体内時計の夜型へのシフトも誘発します。一方、黄色やオレンジ色などの暖色系の光は睡眠を妨げません。
ちなみに、照度は「ルクス」で表しますが、明るすぎる夜間のコンビニはNGです。深夜、アルコールはスイーツを買いにコンビニに出かけるのは、睡眠・ダイエットの両面からもよろしくありません。
コンビニ店内 :1,500ルクス以上
リビングの照明:400~500ルクス程度
月明かり :0.5~10ルクス程度
調光ライトを利用する
とはいっても、いくつも照明を用意するのも非効率です。そんなときに便利なのが明るさやライトの質を切り替えられる調光ライトです。Switchbotシリーズなら声での操作も簡単です。部屋の広さに合わせたモデルをお買い求めください。
スマホやPCの光はブルーライトメガネ
スマホ・PCのブルーライトも睡眠を妨げる大きな要因です。理想は、寝る1~2時間前には、思い切ってテレビやスマホパソコンを遠ざけることです。夜に仕事をするよりも朝起きて作業する方が頭も働き効率もアップします。
しかし現実はなかなか難しいものです。そこで、私は、ベッドの棚にブラウンレンズのブルーライトカットメガネを置いて対策しています。
パレオダイエットで人気の鈴木祐さんが勧めるのは以下のオレンジ色のサングラスです。
寝返りが打ちやすい寝具を
寝返りが打ちやすいかは睡眠の質を左右します。一晩で打つ寝返りの回数は20~30 回と言われます。こんなに寝返りをするのは、寝返りにも役目があるからです。
・レム睡眠とノンレム睡眠の切り替えによる、睡眠リズムの調整
・ふとんのなかの空気の入れ替えによる、温度と湿度の調整
・血行の促進(体の一部だけが圧迫されることを防止)
適度に寝返りを打つには、マットレスや敷き布団に、ある程度の硬さや反発性が必要です。仰向けに寝たとき、腰の部分が落ち込んでいるなら寝具が柔らかすぎます。腰や太もも裏が浮き上がるのは、体のラインと寝具の硬さがあっていません。どちらも体の一部に負担がかかり、寝返りが打ちにくくなります。マットレスは、 横から見たときに、〝自然に立っているときの姿〟になる硬さが理想です。
低反発マットなら、これら硬さを有効に調整してくれます。私もベットマットの上に低反発マットレスを上乗せして寝ています。
【実践】日中の習慣改善でよい睡眠を手に入れる
いくら寝室環境を整えても、日中の生活習慣が悪いと、快眠につながりません。ここからは、日中の習慣を変えることで快眠環境を整える方法を紹介します。
朝、光を浴びて体内時計をリセット
体内時計の調節と入眠時間を考えると、 平日は朝7時、休日は9時までには起きたいところです。
朝の光で、体内時計が朝時間にリセットされ、各器官も活動モードに切り替わります。朝の光をキャッチすると、脳内で幸せホルモン「セロトニン」が分泌されます。セロトニンは、睡眠ホルモン「メラトニン」の原料です。つまり、日中の強い覚醒で、夜の眠気も誘発されます。
午前中か日中、20~30分の散歩はおすすめです。外を歩けば、生育光線(遠赤外線)を浴びることで体が温まり、運動で血流・免疫力も高まります。ただし、老化防止の「肌・髪の紫外線対策」(日焼け止め)は必須です。
体内時計をリセットするには、朝食に液体ではなく固形のものを食べるのがおすすめです。よく噛むことで、脳が「朝だ!」と認識して、消化器官をはじめ体の各器官が目覚めて、体内リズムが整います。
夕方以降のコーヒーと、眠る前のアルコールはNG
コーヒーに含まれるカフェインは脳を覚醒させます。ただし、飲んでから効果が出るまでに15~30 分かかります。よく眠るためには、夕方以降のコーヒーはNGです。
夕食後・夜にコーヒーを飲むことが日課になっている方は、ノンカフェインコーヒーに切り替えましょう。
アルコールには鎮静、催眠作用があり寝つきはよくなりますが、体内で素早く分解され、アルコールの血中濃度が急低下するため、必要以上に早く目覚めてしまいかねません。寝る前のアルコールは控え、また、量もほどほどにすることが大事です。
眠気誘発には夕方の運動
眠気を呼ぶために、夕方の運動がおすすめです。時間は午後4~8時がおすすめです。この時間帯に体を動かすと血行がよくなり消費カロリーもアップ、さらには成長ホルモンの分泌も促されます。激しい運動でなくとも、ウォーキングでもOK。軽く汗ばむほどの速度で 30分ほど歩くと、眠る前に深部温度が下がりやすくなります。
運動習慣がない方は、自宅でテレビを見ながらでもできる「ながら運動」で運動を習慣化しましょう。
私は、ジムに通って、運動&サウナ&入浴、毎日よく寝れます。運動では気持ちが前向きになり、入浴・サウナ(ととのう)では、心と体がリラックスできます。運動やサウナで得られる効果は、以下の記事を参考にしてください。
日中・睡眠を「見える化 / 数値化」する
良い睡眠をとるには、日中の活動、および、睡眠の質に関心を持つことも大切です。睡眠計測が可能なデジタルガジェットを上手に利用して、ご自身の睡眠の質を「見える化」しましょう。
AppleWatchやFitbitなどで自分の活動量と睡眠を計測するようになると、意識的に動くようになりますし、睡眠の質を高めようという意識も高まります。
【実践】睡眠1~2時間前の入浴で体温を上げる
睡眠時は手足から放熱することで深部体温を下げ、脳や臓器、筋肉を休めています。人の体は体温を一定に保つ働きがあるので、体温が上がると、その分、放熱も進みます。つまり、寝る前には一度体温を上げて、放熱を促すと、深部体温も下がり良い睡眠につながります。
つまり、睡眠前2時間に体温をグッと上げると寝付きが良くなります。
睡眠2時間前に体温を上げる最も効果的な方法「入浴」
最も効果的なのが、湯船に浸かる「入浴」です。睡眠の1時間から2時間前の入浴で、副交換神経が優位になりリラックスできると同時に、体が温まり睡眠への準備が整います。
お湯の温度は38~40度前後で、15分~20分、ゆっくり浸かるのがおすすめです。炭酸ガスが入った入浴剤などを用いると炭酸成分の刺激で毛細血管が拡張され、低い温度や短時間でも効果的に体が温まります。
42度以上だと交感神経が刺激され、血管が収縮、血圧や心拍数も上がって目が覚めるのでやめましょう。また、シャワーは流水の刺激で交感神経が優位になるので入眠前には不向きです。
【実践】効果的な睡眠で頭をよくする
睡眠には、この他にも「人生の質」を高めるいろいろな効果があります。睡眠が集中力、パフォーマンス向上、記憶力の向をもたらします。
頭を使う仕事は午前中に
午前中は、脳のコンディションが良い時間です。この時間を単純作業などに使うのはもったいない。午前中は、考えごとなど頭を使う仕事、集中力がいる仕事をする時間に当てましょう。
眠りながら学習する
睡眠学習という言葉がある通り、実践の仕方次第で睡眠は学習に役立ちます。ポイントは、眠る直前に肝心な部分のみを思い出すことです。
睡眠は頭に記憶を定着化させます。故、テスト前に徹夜をして無理やり覚えようとすべきではありません。学ぶべき内容を日中に勉強し、「眠りにつく直前にその要の部分だけを思い出す」。そして、あとはたっぷり寝る。これが効果的な睡眠&学習の仕方です。
睡眠を利用して目標達成に近づく
「夢が叶う」という表現をよく用いますが、「夢を持つこと」は非常に重要な意味を持ちます。睡眠中の「夢」で「自分自身の夢(目標達成)」に必要なことが見れるようになると、目標達成に近づけます。
そのためには、眠りにつく直前に、目標達成のために必要なことをイメージするのがオススメです。たとえば、もっと頻繁にジムに通いたい場合は、トレーナーに恋をして家出する自分をイメージするなどです。そして、そういう場面を夢で見たいと強く念じながら寝ましょう。
最後に
今回は、様々な具体的な安眠習慣・快眠対策方法をまとめて紹介しました。
睡眠には驚くべき効果があります。冴えた頭で効率的に仕事をし、無理なくスリムな体を維持し、夢・目標に近づく効果があります。睡眠と上手に付き合うことの大切さが十分ご理解いただけたと思います。
今日から睡眠環境ん整備、始めませんか?