NISAの恒久化・無期限化・年間投資額拡大 は個人投資家に何をもたらすか ※NISA改革は岸田政権「資産所得倍増プラン」の柱
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今週、2023年度税制改革要望で、つみたて NISA の制度が大きく変わる要望が出てきました。

ポイントは、恒久化無期限化年間投資額拡大の3つ。

まだ、要望提出段階で制度化に至るかはわかりませんが、実現化すれば個人投資家にとって大きな朗報です。NISAの3つの制度改革個人投資家に何をもたらすのか、弊害はないのか考えてみます。

追記:2022年9月23日

岸田首相が9月23日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)での講演で「NISAの恒久化が必須だ」と表明しました。
首相が掲げる「資産所得倍増プラン」においてNISAは柱。2000兆円の個人金融資産に比べて、NISAの累計買い付け額は27兆円とまだまだ小さい。利用を妨げる要因に「時限措置」と「ロールオーバー手続きの難しさ・面倒さ」があります。この点をふまえて、恒常化を目指しています。



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NISAの恒久化・年間投資額拡大による投資家メリット

NISAの投資金額拡大・恒久化は投資家に何をもたらすか

 金融庁は、2023年度税制改正要望で、NISA(少額投資非課税制度)の恒久化と非課税期間の無期限化を求める方針を固めた。長期の積み立てに適した商品を対象に「成長投資枠(仮称)」を導入し、年間の投資枠を拡大することも求める。
―――読売新聞:資産所得倍増へ「投資非課税」制度を恒久化、年間投資枠も拡大…金融庁が方針固める

「貯蓄から投資へ」のスローガンのもとに、金融庁が推進してきたNISA。

2023年年度税制改革ではいろいろな制度改革要望を含むようですが、個人投資家にとって重要なポイント恒久化無期限化年間投資額拡大について見ていきます。

恒常化とは

現在の積立NISAは投資可能期間が2018年~2042年と期限付きです。このため、例えばつみたてNISAの場合、2023年以降から積立をはじめると20年間積立を継続することができません。恒常化すれば、この心配がなくなります。

無期限化とは

積立NISAの運用期間は現状20年です。恒常化しても、20年しか運用できなければ、20年の間のどこかで売却しなければなりません。しかし、無期限化されれば、20年の期日を気にすることなく、売却するまでずっと運用できます。

年間投資額拡大で

年間投資額も「新たな成長投資枠を設けて拡大」とあります。何らかの投資先の制約が設けられそうですね。

NISAがモデルとしたのは、英国のISA(Individual Savings Account)。NISAというネーミングも米国ISAの前にNipponをつけることでNISA(Nippon ISA)となっています。
この英国ISAには、「イノベーティブ・ファイナンスISA」や「グリーンISA」があるので、これを参考しているように思われますね。

具体的な金額は??ですが、この額がいくらになるかは極めて大事です。

岸田首相も「資産所得倍増」をうたって、貯蓄から投資のための『資産所得倍増プラン』を打ち出し、その中で、「個人金融資産を全世代的に貯蓄から投資にシフトさせるべく、NISA(少額投資非課税制度)の抜本的な拡充を図る」と示してきました。

もし、単純に「倍増」なら、年間40万円⇒年間80万円となりますが、12カ月で割り切れない80万円は積立には不向きです。割り切れる金額を目指すなら84万円(=7万円×12カ月)でしょうか。

米国ISAに習うなら年間投資枠「300万円」

ただし、現行NISAの倍増程度にとどまるなら、NISAのモデルとなった英国のISA(Individual Savings Account)と比べて大きく見劣りします。

専門家などの意見でも、「『抜本的』と言うからには、非課税枠を現行の最大120万円から少なくとも英国並みの年間300万円強(2万ポンド)に一気に引き上げるべき」といった意見が複数あるようです。

仮に、米国並みの年間300万円となれば、非課税投資枠としては十分すぎる大きさです。

なんせ、日本🗾は年収が20年ほとんど上がっていない「平均年収が400万円前半台の国」ですから。平均年収の人は絶対に300万円の非課税投資枠は使い切れません。また、年収が相当に高くても、高い人の一定数は浪費癖がある人たちもいて、これらの人も使いこなせません。

もし、堅実に毎年、非課税学満額で投資できるなら、30年積立で積立原資が9000万円、40年積立で1億2000万円です。
基本的、世界成長にとともに右肩上がりで成長するインデックスファンドなどに投資を続けるなら、金融クラッシュが来ても、多くの場合は老後の心配はなくなります。

多くの人は非課税枠を満額使い切れないので、iDeCoのように「●歳まで売却不可」「●年間売却不可」といった売却条件がつかない限り、NISA非課税枠内で、ふつうの株式投資のように自由売却も起こることになるでしょう。

英国ISA並みの投資枠となったときに起こる個人投資家のデメリット考察

英国ISA並みの投資枠となったときに起こる個人投資家のデメリット

NISAの非課税投資枠の拡大は、国民一人一人で見るといいことです。
しかし、社会全体としてみたときは、一概に手放しバンザイとはならないように思います。

二極化緩和策としての増税

それは、二極化の拡大。富める者・貧しい者で、さらなる格差が開いてしまうからです。

余裕のある人は、非課税枠を使ってガンガン投資。一方で、投資余力がない人たちは、毎月の生活費にすら苦慮します。格差が広すぎる世界は殺伐とします。社会全体としてみると良いことではありません。

となると、所得・資産の平準化のために行われるのは余裕のあるクラスへの「増税」です。サラリーマンなど税金徴収しやすいところからしれっととるといった増税策も加速するかもしれない、といったことも頭の片隅に置いておく必要があろうかと思った次第です。

資本主義の限界

資本主義は今のところ最もいい制度です。
しかし、資本主義では、格差は必然の流れです。埋まることはありません。このことは資本主義社会で生きていくなら、腹落ちするまで理解しておきべきだというのが個人的な考えです。

簡単に理解したいなら、マンガで学べるマルクスの「資本論」をおすすめします。

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最後に

今回は、NISAの恒久化・無期限化・年間投資額拡大 は投資家に何をもたらすかを考えてみました。現行のNISAについての理解を深めたい方は以下も参考にしてください。

世界全体が幸福になることを願ってやみません。しかし、「人間社会」においては、皆が幸せになることがいかに難しいかを、いろんなところで感じます。

だからこそ、戦争もなくならない。人間の歴史は、結局のところ、「お金」「権力」の奪い合いです。うーん、万人の幸せ追求は難しい!