6月は税金の納税通知書・社会保険料通知書のラッシュ月
フリーランス・個人事業主には、国や市区町村から以下の3つの通知書が送られてきます。
また、会社員の方は、一部は通知書が手渡され、また、6月の給与明細にも自治体等から届いた情報を基にした支払額(天引き額)が記載されます。
❷所得税及び復興特別所得税の予定納税額の通知書(所得税:国税、管轄税務署からの発送)
❸国民健康保険料決定通知書(国民健康保険、市区町村の国民健康保険課からの発送)
上記、金額は、前年の課税所得に基づき計算されるため、事前にある程度予測可能なものですが、一気に3つの合計額面を計算すると、改めて支払額の大きさに驚くとともに、「生きていくにはお金💴がかかる…」と気持ちが🥀となります。ちなみに社会保険料は「国民年金保険料」の支払いも必要です。
フリーランス・個人事業主はこれらを自分で支払う必要があるため、否応なくその額を把握していますが、会社員の皆さん、これらに年間いくらの税金・社会保険料を払っているかご存じですか?
毎月の給料からの徴収は楽ですが、納税・節税に関心が極めて薄くなります。税金・社会保険料の年間支払額を把握することは、資産形成、節税などに関心を持つうえでも極めて重要です。
本記事では、税金・社会保険料について簡単にふれたうえで、年収に占める負担率【年収別: 税 社保-手取り額 早見表】を紹介します。
目次
税金と社会保険料の種類
税金・社会保険料にはいろいろ種類がありますが、ここでは、最も基本となる「所得税」「住民税」「社会保険料(健康保険料・社会保険料)について解説します。
所得税
まず最初は、国税である「所得税」です。会社員は毎月天引きの上、年末調整で確定、それ以外の人は、確定申告で金額が確定されます。
所得税は課税所得により税率が異なります(所得税の税率表)税率が異なりますが、課税額が大きくなると一括で支払うのは非常に大変です。そこで、予定納税基準額が15万円以上となる場合には、原則、予定納税基準額の1/3相当額を、3分割して納めます。
これらの支払いタイミングは以下の通りです。
会社員の場合 :毎月給与天引き
個人事業主・無職の場合:3分割(予定納税:7月、11月、残りを確定額に基づき翌年3月に納付)
住民税
次は、地方税である「住民税」です。前年の所得金額に応じて課税され、6月が納付のスタート月。税率は地域によって若干異なりますが、課税所得の約10%。東京都の場合は都民税が4%、区市町村民税が6%です。
住民税は、1月1日時点の住所がある市区町村が徴収します。1月2日に別の市区町村に引越しをしても、旧市区町村に支払いを行います。
これらの支払いタイミングは以下の通りです。
会社員の場合 :毎月給与天引き(特別徴収)
個人事業主・無職の場合:一括または4期分割で納付(普通徴収)
社会保険料(健康保険料・年金保険料)
健康保険料・年金保険料については、会社員かそうでないかで、仕組みが異なります。
個人事業主・無職の場合
国民健康保険料の計算は複雑ですが、最も大きいのが、所得税額に応じた「所得割」です。その他、平等割・均等割なども含めて計算されます。スタート月が6月で1年分を10分割で支払います。
国民年金保険料は、所得にかかわらずすべての人が同じ金額です。そのため、スタート月は4月です。
ちなみに私は、国民年金保険料の支払いは、月額現金払いよりもお得な、は「2年前納(クレカ払い)」で納付を済ませました。
会社員の場合、社会保険料(健康保険料・は、毎年4月から6月の給与額面の平均をベースした標準報酬月額をもとに計算されます。以下記事をご参考に。
令和4年度 税金+社会保障費など「国民負担率」はどうなっているのか
国民負担率の推移(対国民所得)
さて、私たちは所得のうち何パーセントを税金・社会保険料に支払っているかご存じでしょうか。
令和4年度 国民負担率は46.5%
国民全体(個人・法人)の所得に占める租税と社会保障費の負担の割合のことを「国民負担率」といいます。租税負担には「国税・地方税」、社会保障負担には、「年金・医療・介護・健康保険など」が含まれます。
2022年2月、財務省は令和4年度の国民負担率が46.5%になる見通しと発表しました。国民負担率は平成25年以降、40%を超えており、私たちの生活は益々苦しくなっていると感じている人が大半です。
高齢化に伴って、医療や年金などにかかる保険料の負担が急激に増加する中、私たちの国民負担率の上昇は避けられません。以下の記事ではどう備えるべきか、私の考えをまとめています。
【年収別:税・社保・手取り 早見表】年収別負担割合
上記で紹介した国民負担率はあくまでも平均値。しかも、「年収」比率でもありません。※所得と年収は違います。
正直、多くの方は、「年収」に対しては関心が高いですが、「課税所得」については関心が低いのが実態です。
そこで、年収がいくらだと、手取り・税金はいくらなのか?をまとめたのが以下の表です。
ただし、残念ながら、年収・手取り・税金・社会保険料などの金額は、年齢や家族構成、経済状況によって大きく異なるので、一律で決まるものではありません。
基本的に扶養家族の多い方は、その分、控除額が増える⇒課税所得が減る ので、税金の負担額・負担率は減ります。
そこで、以下の表では、モデルケースを例に【年収別:税・社保・手取り 早見表】をまとめています。
モデルケース:【年収別:税・社保・手取り 早見表】
・会社に勤めるサラリーマン
・所得のない配偶者、子どもなど扶養親族なし
・給与所得控除、基礎控除、社会保険料控除のみを考慮
年間にすると、大きな額が、所得税、住民税、社会保険料として徴収され、手取りが少なくなることがご理解いただけるかと思います。
年収 | 所得税 | 住民税 | 社会保険料 | 手取り | 手取り/年収(%) |
---|---|---|---|---|---|
300万円 | 6 | 12 | 43 | 240 | 80.0% |
400万円 | 9 | 18 | 57 | 317 | 79.3% |
500万円 | 14 | 24 | 72 | 390 | 78.0% |
600万円 | 18 | 31 | 86 | 466 | 77.7% |
700万円 | 32 | 38 | 101 | 530 | 75.7% |
800万円 | 47 | 45 | 113 | 595 | 74.4% |
900万円 | 65 | 54 | 118 | 652 | 72.4% |
1000万円 | 82 | 64 | 123 | 731 | 73.1% |
1100万円 | 104 | 73 | 129 | 794 | 72.2% |
1200万円 | 118 | 93 | 134 | 865 | 72.1% |
1300万円 | 149 | 92 | 139 | 919 | 70.7% |
1400万円 | 181 | 102 | 144 | 973 | 66.9% |
1500万円 | 212 | 111 | 149 | 1027 | 68.5% |
2000万円 | 374 | 160 | 159 | 1307 | 65.4% |
2500万円 | 559 | 210 | 161 | 1570 | 62.8 |
3000万円 | 778 | 264 | 162 | 1796 | 59.9% |
【注意】上記モデルは、所得控除額が小さい事例
上記で示したモデルケースは、
・独身で扶養親族なし
・民間保険料の支払いなし
・iDeCoなど所得控除対象となる優遇税制投資なども行っていない
等、年収から差し引かれる「所得控除」が少ない人のモデルです。
つまり、家族が多かったり、上手に節税(所得控除を増やすなど)をしている方なら、年収に占める税金・社会保険料の負担率は減ります。
一方で、サラリーマンで「厚生年金」加入者であるため(「国民年金」加入の場合の方が一般的に負担額が大きい)、「社会保険料」内の一部である「健康保険料」分は小さめの値が反映されています。
【節税】税金・社会保険料の支払いを安くする
税金、社会保険料を減らすには、節税が欠かせません。
iDeCoで所得控除を増やす
比較的簡単にできて効果抜群な節税法にはiDeCoがあります。余力がある人はやるべきです。
節税は1月から始まっています。
ふるさと納税
税金払いでもらえる返礼品分がもらえる分お得なふるさと納税も行うべきでしょう。
以下は現在開催中のふるさと納税サイトのキャンペーンです。
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最後に
今回は、6月に通知が届く各種納税通知書(住民税、所得税)・社会保険料通知書(国民健康保険料)について、簡単に説明したうえで、自分の負担額を知るための【年収別: 税 社保-手取り額 早見表】を紹介しました。
税金・社会保険料について理解せずして、資産形成・蓄財はできません。本記事が、税金や社会保険料、節税に関心を持つきっかけになれば幸いです。
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