毎日頑張って仕事をしているけれど、自分の年収は人と比べて多いのか、それとも少ないのか?

自分の年収を他人と比較すると、一般的に幸福度は落ちると言われますが、そうは言っても、自分の今年の成果=年収が、国内の平均に対してどの程度、上/下であるのか、上位から何%ぐらいの水準であるのか、知りたいと思う人は多いでしょう。

人と比べてがっくり肩を落としやる気をなくしてしまうのはダメですが、自分の年収水準を冷静に把握したうえで、「今の仕事を続けていいのか」「今後、自分はどのように働くべきか」を改めて考えてみることことは重要。

現状に不満なら、副業や転職を考えたり、仕事の効率化を図り、生まれた時間をお金のお金や投資に振り分け、収入を上げる方法を考える動機付けにもなるからです。

そこで、今回は、自分の年収が、国内所得者の何%に位置するかを知る方法(国税庁と厚労省のデータ)を紹介。自分の働き方、資産形成の仕方を考えるきっかけになれば幸いです。

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国税庁:民間給与実態統計調査

国税庁:民間給与実態統計調査

民間給与実態統計調査は、昭和24年分から国税庁が毎年実施している調査です。民間の事業所における年間の給与の実態を示したものなので、給与所得者でない所得者の実態は含まれておりませんが、自分の年収水準を知るには役立つデータです。

平均給与年収は443万円

令和3年分 民間給与実態統計調査」(令和4年9月発表)の調査項目の一つ「給与階級別分布」によると、の給与所得者数は、5,931 万人(対前年比 0.0%増、3万人の増加)で、平均年収は443万円です。

平均給与及び対前年伸び率の推移

そして、更に詳細な内訳データを見ると、100万円単位で該当者の割合(%)が把握可能。故、上から(下から)の累計割合とあなたの年収を比較すれば、あなたの年収が上位(下位)何%に当たるかを把握することができます。

年収区分割合で、自分の水準を把握する

国税庁:給与階級別分布 調査結果

上記データを見ると、「300万円超400万円以下」が17.4%で最も多く、2番が「400万円超500万円以下」で15.0%となっています。これより1年前のデータでは2番目のボリュームゾーンが「200万円超300万円以下」だったので、少しは改善しています。ただ、一方で、物価が賃金上昇以上に上がっているので、生活が楽になったという感覚がないのが実態ではないでしょうか。

一方、年収上位を見ると、1500万円以上の年収なら上位1.4%に該当することが分かります。

学歴・会社規模別の年収統計データを確認したい場合場合

学歴・会社規模を加味した年収統計データを確認したい場合は、厚労省「令和2年賃金構造基本統計調査」が参考になります。興味のある方は合わせて確認してみてください。

厚労省:国民生活基礎調査

国民生活基礎調査は、厚労省がまとめた、国勢調査をもとにした調査結果です。1986年(昭和61年)大規模な調査が行われています。しかし、2020年はコロナで調査が注視となり、最も新しいデータは2019年です。

世帯ごとの所得水準が分かる

厚生労働省:国民生活基礎調査の概況 調査

厚生労働省:国民生活基礎調査の概況 調査

こちらのデータでわかるのは、「世帯単位」の所得水準です。先に示した国税庁の調査と異なり、1世帯で夫婦2人が働いていれば、その合算値で集計されています。

結果を見てみると、最も分布が高いのが「200~300 万円未満世帯」の13.6%。次いで、「300~400 万円未満世帯」で12.8%、「100~200 万円未満世帯」で 12.6%となっており、こちらのデータからも、日本人の家計の厳しさが伺えます。

一方、高所得者世帯を見ると、2000万円以上の世帯収入で日本の上位1%である実態も見えてきます。

なお、この調査では、年金暮らしの高齢者世帯も1世帯として集計されるため、所得階級が低い人世帯の割合が高くなっていると思われます。今現在の、高齢者世帯はしっかり現役世代に老後資金をためられた割合も多く、それらを切り崩すことで生活ができている世帯の割合も多いはずです。しかし、今後高齢者入りする予備軍(現在の現役世代)は、老後資金も貯められず、老後に突入する世帯が増えていることを考えると、益々、日本人の暮らしは厳しくなっていくことは明らかです。

上記2つのデータが浮き彫りにする「格差問題」

上記結果を見て、自分の年収が上位何%水準に当たるか、把握できたと思います。

さて、ここで、資本主義下で生きていく限り、「格差」は広がることはあっても縮まることはありません。

たとえ、岸田政権が訴えるように、政府が「富の再分配」の制度の見直しを行ったとしても、格差は資本主義社会は構造上の問題なので、スピードが多少緩くなることがあったとしても、格差の広がりを止めることはできません。また、共産主義を理想としたソビエト連邦が崩壊した通り、今のところ、資本主義以上によいと思われる社会も見つかっていません。

とすれば、自分自身の手で、何らかの手を打たなければ、お金で苦しまない生活は遅れないことになります。

お金に困らず暮らすために、今すべきこと

お金に困らず暮らすために、今すべきこと

生活を楽しむ余裕がある暮らしを維持するためには、収入を増やすための継続的な努力が欠かせません。お金に困らない生き方ルールに則り、生涯、行動することが求められます。

お金に困らない(お金持ちになる)ために守るべき行動指針

お金持ちになるために守るべき行動指針

❶「年収」よりも「資産」が大事と認識する
❷貯めるために働く。無駄遣いを省く  :クレカ見直し生命保険見直し家計の見直し
❸サラリーマンでも節税できる仕組みを持つ:iDeCoふるさと納税
❹貯めたら一定の範囲内でリスクをとる  :投資全般
❺お金を将来価値の上がる何かに変える  :長期現物投資 (積立投資)

労働は美徳じゃない。まず考えよ!そして波に乗れ!

収入を増やすための継続的な努力が欠かせないと言いましたが、「継続的な努力」=「まじめにひたすら働くこと」とは違います。

勝間和代さんは以下の著書で、日本人が陥っている「まじめの罠」について鋭く指摘しています(生産性を下げる原因になっている)。

一部の人からは批判を受けそうですが、私は「労働は美徳」という考えは否定的な考え。楽しいなら、いくらでも仕事すればいい。しかし、嫌な仕事を「労働は美徳」のもと、ストレスを抱えて行う人生はなくなった方がいい。そのためにも、いい意味でなまけものなひろゆきさんの思考法は大好きです。

単なる作業労働に時間をかけるのではなく、よりよく生きるために考えることに時間を割くべきです。そしていい波にのる手段を見つける努力をすべきではないでしょうか。以下の本、とても今後の働き方を考えるうえで参考になります。

最後に

今回は、今回は、自分の年収が、国内所得者の何%に位置するかを知る方法(国税庁と厚労省のデータ)を紹介したうえで、今後の行うべき、お金に困らない努力・行動について、私が思うところをまとめました。

是非、自分の働き方、そして、理想的な自分・暮らしに近づくために何をしたらいいか、考えてみてください。少なくとも、今すぐ、資産形成は始めた方がいい。まずは、税制優遇があるiDeCoやNISAから投資を始めてましょう。以下は、是非とも押さえておくべき内容です。

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