インターネットが普及し、膨大な量の情報が行き交う時代の弊害「情報過多」。

情報が多すぎると、人の脳、特に、情報の比較・分析する役目を負う左脳の処理中枢に大きな負荷がかかり、情報におぼれて整理できないばかりか、不満、不安、心配などにとらわれやすくなります。

一方で、情報の洪水の中から、金脈を見つけ出し、それを儲けにつなげている人たち「お金持ち」がいます。

「情報」をビジネスや投資に活かすには、ニュースが作られる仕組み、それぞれのプレーヤーの読み解き方・動き方の理解が必要です。

今回は、著書「億万長者の情報整理術」から、情報の読み解き方を知り、投資やビジネスの世界で圧倒的有利に立つコツを紹介します。

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普通の人とお金持ちを分ける「情報の見立て方」

普通の人とお金持ちを分ける「情報の見立て方」

普通の人とお金持ちを分けるものは【情報の見立て方】だ。

世の中の多くの人は、情報をそのまま鵜呑みにしがちです。そして、怒ったり、不安駆り立てられたりします。

しかし、いつの時代も成功する実業家や投資家は、情報の洪水の中から儲けに直結するネタだけを適切に取捨選択。「マネー・インテリジェンス」を武器に、ビジネスや投資で圧倒的優位に立っています。

お金の集まる彼らのもとには、おのずと、普通の人には入ってこないような多くの情報・有益な情報も入ってくるわけですが、その分、詐欺情報やリスクの高い情報も入ってきます。

では、彼らは、どのように情報を読み解き、整理するのでしょうか? ポイントは5つです。

「情報の読み解き方」のポイント

❶情報の読み解き方の基本を理解する
❷立場によって情報は変わる
❸情報は願望からつくられる
❹情報を出す側の意図を見抜く
❺ニュース(情報)は時間で変化する

以下ではそれぞれの項目について見て行きましょう。

情報の読み解き方の基本

同じ情報を受け取っても、情報の読み解き方を誤ると、方向性を大きく見誤ることがあります。まずは、お金にまつわる基本的な読み解き方を理解することが大事です。

・どんな職業の人が発信しているかで、情報の特性は変わる
・公開情報の精査の順番はマクロから。マクロを把握したうえで、ミクロを見る
・物事の真実は、絶対値よりもその「変化」の中に見えてくることが多い
・明瞭に物事を言い切る学者は、学術の領域を超えて発言している可能性があり得る
・ストーリーを重視した情報分析には、それに都合のよい情報だけが集められる危険性があると知る

立場によって情報は変わる

情報は、読む人の立場によって変わります。このことを理解した上で、以下のように考えてみることが大切です。

・情報の前後関係を必ず確認する
・数字と時間を使って、この状態が続いたらどうなるかを試算する
・著名経営者については、何をしてきたかを冷静に評価する(単純にリスペクトしない)
・社会問題や経済ニュースには感情的にならず、事実を把握する
・国の進みたい方向に沿うように、自分の戦略を立てる(国策に従う)

株式投資の世界では「国策に売りなし」という言葉がありますが、これは、国が発表した政策に関わる業界や企業の銘柄は売らずに購入するべき、という格言です。 国策には多くの予算が使われるため、素直に乗ることが大事です。

庶民に身近なところでは、投資優遇税制が適用されている、iDeCoやNISA、素直に利用していますか?

情報は願望からつくられる

情報はどのようにつくられるか?それは多くの場合、情報元の願望が少なからず含まれています。鵜呑みにすると見誤ることがあるので、注意が必要です。

・最先端技術は、夢や国威といったバイアスで歪められることも多い
・伝説の経営者や投資家の真似事をしても、凡人には実利はない
・要人の発言は、何に触れなかったか、を深読みする価値がある
・検索エンジンは人々の見たいものから順に表示する
・編集者は、人々の関心に合わせ、情報の偏りを意識的に作ることがある

情報を出す側の意図を見抜く

「情報は願望からつくられる」ため、情報を見誤らないためには「情報を出す側の意図を見抜く」ことが極めて大事です。

・マスメディアは主義主張を出す存在ではなく、大衆を映す鏡
・金融機関に所属する識者は、漏れなくその組織の利益になることを言う
・官僚出身者の言動は、古巣への貢献がリベンジに二極する
・業界プロが息抜きに書くようなブログ・SNSにお宝情報がある可能性あり
・記者は相手の立場を理解し、気分よくさせて、重要な情報を引き出す

国の発表する情報であったとしても、そこには「国民を誘導したい方向」があります。特定の思想によって個人や集団に影響を与え、その行動を意図した方向へ仕向けようとする宣伝活動「プロパガンダ」がないか、注意をもって情報を読み解くことが大事です。

ニュース(情報)は時間で変化する

ニュース(情報)は生き物です。同じ内容でも、時間経過とともに、意味が変化することがあるので、注意が必要です。

・少し前までの正義がいつの間にか悪者になるのは経済ではよくあること
・社史にはその企業における成功と失敗の鍵が刻まれている
・時代認識の移り変わりは、当時の体験を整理できている人から話を聞く
・「伝統」には意外と最近つくられたものも多い

情報の価値を極限まで高めるコツ

報の価値を極限まで高めるコツ

上記のような視点を持って情報に接したとしても、それをどう解釈するかが大事です。情報を解釈するコツを知ると、情報を整理しやすくなります。

・数字は見出しなどの助詞にとらわれず、単体では「意味づけ」をしない
・数値を地図などのビジュアルと組み合わせることで気づくことがある
・不可解な事実は、お金の動き・流れという補助線を引くと氷解することがある
・自分の思い込みに気づくには、複数の情報を比較すること
・曖昧な発言でも過去の発言と比較することで、行間を読むことができる
・定点観測で消えたものは、発信者にとって都合が悪くなったもの

最後に

今回は、著書「億万長者の情報整理術」を参考に、情報をお金に換えるために大切な「情報の見立て方・接し方」を箇条書きでまとめました。

これまでの情報の接し方が間違っていた!と気づかされた内容があったのではないでしょうか。

著書では、「情報をお金に換える」マネーインテリジェンスの高め方を重視したまとめ方となっていますが、「お金」に限らず、広い意味で情報をいかに読み解くかに大いに役立つのではないでしょうか。

今回は、箇条書きでポイントのみまとめましたが、本書を読めば、より内容が腹落ちします。是非、お手に取って読んでみてください。