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iDeCoは、より多くの人が積極的に老後の資産形成ができるように、2022年に内容が大きく改正されます。人生が長くなり、働き方が多様化、60歳以降も働く人が増える中、時代のニーズに合わせて、より使いやすい制度に進化します。

今回は、具体的にどのようにiDeCoは改正されるのか、また、将来、どのようにiDeCoを受給するのがよいか、解説します。

2022年から変わるiDeCo。変更点は3つ

老後の資産形成に活用できるiDeCoは、2020年6月5日に公布された「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」によって、2022年から制度が改正されます。

前回、2016年6月3日の確定拠出年金法の改正では、「第3号被保険者」、つまり、専業主婦・主夫や企業年金加入者の加入が可能となったことで、ワイドショーなどでも取り上げられるほど話題となりましたが、2022年の改正も、より多くの人より柔軟にiDeCoを活用した老後の資産形成ができるように見直されます。

変更点は大きく3点。改正前/改正後を比較すると次のようになります。

改正前改正後
❶加入年齢
※1
20~59才20~64才
❷企業型DCとの
同時加入
勤め先が規約で企業型DCとiDeCoの併用を認めていることが条件本人の意志だけで同時加入可能
※一部条件アリ
❸受け取り開始年齢60~70才になるまで60~75才になるまで

※60歳以降も国民年金や厚生年金に加入している方が対象
参考:iDeCo公式サイト

以下では、2022年に施行されるiDeCoの改正内容について、少しくわしく見てきましょう。

加入可能年齢の拡大【2022年5月~】

加入可能年齢の拡大【2022年5月~】

一番注目の変更点は、加入可能年齢の拡大です。原則65歳になるまで加入が期間が延長されます。

加入可能年齢の拡大のメリット

加入可能年齢の拡大より、以下のようなメリットが出てきます。

加入可能年齢の拡大のメリット

❶老後資産が積み増しできる
❷掛金の所得控除が受けられる
❸50代に新規加入することのデメリットが消滅する

メリットを数字で確認!シミュレーション

これらのメリットを具体的に数字で考えてみましょう。

例えば、月額2.3万円を積み立てた場合、以下のようなメリットが出てきます。

❶5年間で 138万円+運用益分、老後資産が増加します。

❷その間の所得税率が仮に最低の5%であっても、所得税と住民税(10%)をあわせて年間約4万円、5年間で20万円もの税負担軽減効果があります。
所得が大きければ、税率が高い方はもっと大きな効果があります。「年収別iDeCo節税額早見表」は以下の記事にてご確認を。

❸iDeCoを受給するには、「通算加入者等期間が10年」という条件があります。しかし、現行制度の場合、50歳を過ぎてiDeCoに新規加入すると60歳時点の通算加入者等期間が10年未満となるため、10年になるまでただ、口座管理料を負担しつつ、残高の運用を継続するしかありませんでした。しかし、新制度では、この間も、掛け金積み増しができるので、この問題が解消されます。

加入要件に注意

上記のメリットを得るには、60歳以降も国民年金や厚生年金に加入しているという加入要件を満たす必要があります。

つまり、60代前半のサラリーマンなら加入要件は満たされます。また、国民年金に任意加入(例えば、保険料納付済期間が40年に達していない方が、60歳以降も加入継続を希望)する場合は、加入要件が満たされます。

企業型DCとの同時加入要件の緩和【2022年10月~】

企業型DCとの同時加入要件の緩和

現在のiDeCoは原則60歳未満の国民年金被保険者が加入可能となっていますが、実質的には、企業型DCに加入している約750万人は、企業の規約に制限され、ほぼiDeCoに加入できませんでした。しかし、2022年10月1日からは、加入者本人の意思だけでiDeCoに加入することが可能となります。

また、手続き面でもiDeCoに加入しやすくなります。現状では、会社員がiDeCoに加入するために、企業型DCに加入している・いないに関わらず事業主証明書の提出が必要でしたが、2022年の改正後は事業主証明書の提出が不要になります。

ただし、同時加入する場合、iDeCoの拠出限度額は次の2つのルールを満たす範囲までとなります。
①企業年金の有無に応じたiDeCoの限度額以内
②企業型DCの会社掛金とiDeCoの掛金の合計が、企業型DCの限度額以内

企業型DC加入者のマッチング拠出とiDeCo同時加入の掛金上限比較
企業型DC加入者のマッチング拠出とiDeCo同時加入の掛金上限比較

受給開始年齢の拡大【2022年4月~】

受給開始年齢の拡大

受取開始年齢の上限が5歳延び、60歳~75歳の間で選べるようになります。

iDeCoの受給方法は年金と一時金のいずれかを選べます。年金として受け取れる期間は最長20年です。iDeCoの残高がある間は口座手数料・給付手数料が確実にかかる点はご注意を。

iDeCoで最も大事な「受給戦略」、どうするか

iDeCoで最も大事な「受給戦略」、どうするか

さて、iDeCoで長期間かけて形成した老後資産をどう受け取るか、最も多く受け取るにはどうすればいいか、若いうちから知っておくことは非常に大事です。

年金を受け取るに当たって大事な2つのポイント

さて、ここで、iDeCoの出口戦略を立てるに当たって、大事なポイントが2つあります。

iDeCoの出口戦略を考えるに当たって大事なポイント2つ

❶iDeCoは残高がある間、口座手数料・給付手数料が確実にかかる
❷公的年金には繰り下げ・繰り上げ受給制度がある。
 公的年金は65歳を基準に、60歳0ヶ月から繰り上げ受給で受給額が30%減額
 逆に70歳0ヶ月から繰り下げ受給で42%増額となる

iDeCo年金を先に受取り、公的年金は繰り上げ受給する

仕事による収入がなくなった後の老後資金は、①公的年金と②プライベート年金であるiDeCoの受け取り、③貯蓄の切り崩しの3つお金で生活を維持していくことになります。

iDeCoの掛け金をインデックス投信などで運用してきた場合、株価は景気に合わせて上下動するため、最高値の受け取りタイミングはわかりません。一方で、公的年金の受取額は決まっています。しかも、繰り下げ受給することで受取額が大きくUPします。

以下は、公的年金の繰り上げ・繰り下げで変わる受取額です。受け取り年齢により受取額に非常に大きな差が出てきますね。

結論として、退職後、先にiDeCoを年金として受け取り、公的年金の受給開始年齢はできるだけ繰り下げて受け取るのが、一生涯にわたって安定した収入を確保する最良の方法となります。

最後に

今回は、iDeCoの法改正による変更点を紹介しました。iDeCoによる老後資産の形成がより柔軟に、そして、より有利にできるようになったことがご理解いただけたのではないでしょうか。

貯蓄をする余力があるなら、iDeCoは始めた方が、節税効果もあり確実に得です。迷っているなら、今すぐ始めましょう!
今、アクションを起こすかが、将来の資産形成において、大きな差となって現れます。

以下の2つの金融機関なら、どちらもオススメ。ちなみに私はSBI証券でiDeCo、楽天証券でつみたてNISAを、それぞれ拠出可能枠をフルに使って積立投資をしています。

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