ビットコイン・ピザー・デー(Bitcoin Pizza Day)は、毎年5月22日にビットコインコミュニティで祝われる記念日です。
ビットコインが初めて決済に使われ「新しい価値交換」が実現した日として、ビットコインユーザーの間で「ビットコイン・ピザ・デー」と呼ばれています。ビットコインの可能性と成長を祝うと同時に、その始まりを思い出すための重要な日となっています。
本記事では、ビットコイン・ピザー・デーの記念日に、ビットコインの誕生からの15年間の歴史と軌跡を振り返ってみます。
目次
5月22日は記念日:ビットコイン・ビザ・デー
ビットコイン・ピザー・デーの起源は、2010年5月22日に遡ります。
この日、プログラマーのラズロ・ハニエツ(Laszlo Hanyecz)氏が、10,000ビットコイン(BTC)を支払い、2枚のピザを購入しました。これは、ビットコインを使った最初の実世界での取引とされています。
ハニエツ氏はビットコイントークフォーラムに「10,000BTCで2枚のピザを買いたい」という投稿をし、これに応じたユーザがピザの注文を代行し、BTCを受け取る形で取引が成立しました。
2010年5月22日時点では、1ビットコインの価格はおよそ0.0025ドル。当時の為替レートは1ドル約90円であったので、当時の10,000ビットコイン(BTC)の価値はおよそ2,200円程度ということになります。
2024年5月22日時点の1BTCの価格は、ザクっと1,100万円です。10,000BTC=1,100億円と言うことになります😝
ビットコインは、2024年で誕生から16年目です(満15歳)。以下に、これまでの価格上昇が巣覚ましいものであったかを物語るエピソードです。
ビットコイン:誕生から15年の歴史と軌跡を振り返る
ビットコインチャート
ビットコイン: 誕生から15年の歴史と軌跡
以下、ビットコインがたどってきた軌跡をBTC価格の推移と出来事で振り返っておきます。
年 | 終値(円) | 年間騰落率 | 出来事 |
---|---|---|---|
2009 | 0円 | – | 1月3日:ビットコインの誕生日。ジェネシス・ブロックが初生成 |
2010 | 1万BTC =2枚のビザ | – | 5月22日:ビットコイン・ピザー・デー |
2011 | 360円 | 1,421% | 6月19日:Mt.Goxのハッキング事件 |
2012 | 1150円 | 215% | 初の価格急騰 8月28日:コインチェック創業 11月28日:初の半減期(報酬:50→25BTC) |
2013 | 8.6万円 | 7,378% | 3月28日:ビットコインの時価総額、10億ドル突破 10月1日:ダークウェブサイト「シルクロード」の創設者逮捕 11月28日:BTC価格、初めて1000ドル突破 |
2014 | 3.4万円 | -60% | 1月9日:bitFlyer創業 2月24日:Mt.Goxが経営破綻 |
2015 | 5.1万円 | 50% | 1月6日:Bitstampハッキング、約2万BTCが不正流出 8月1日:Mt.Gox元CEO逮捕 10月:欧州司法裁判所がビットコインの取引はVAT(付加価値税)の課税対象外と発表 |
2016 | 11.6万円 | 127% | 7月9日:2度目の半減期(報酬:25→12.5BTC) 8月2日:Bitfinexから約12万BTCが不正流出 |
2017 | 167万円 | 1,345% | 仮想通貨元年 5月20日:BTC価格、初めて2000ドル突破 7月14日:バイナンス設立 8月3日:BCHのハードフォーク 12月8日:BTC価格、日本円建で最高値(235万円)を更新 12月17日:米CME、ビットコイン先物取引を開始 |
2018 | 41万円 | -76% | 仮想通貨バブル崩壊 1月26日:コインチェックから5億2,300万XEMが不正流出 |
2019 | 78万円 | 92% | 1月3日:ビットコイン生誕から10周年 3月15日:金商法と資金決済法の改正案が閣議決定。仮想通貨⇒暗号資産に 5月1日:令和スタート 6月22日:BTC価格、1年3ヶ月ぶりに1万ドル回復 |
2020 | 297万円 | 281% | 5月12日:3度目の半減期(報酬:12.5→6.25BTC) 12月16日:BTC価格が2万ドル突破、過去最高価格を3年ぶりに更新 12月:ビットコインの時価総額、過去最高の50兆円を到達 |
2021 | 533万円 | 79% | NFT・メタバースの流行 9月7日:世界初ビットコインがエルサルバドルの法定通貨に 9月24日:中国で仮想通貨の取引とマイニングが全面的に禁止 11月10日:BTC価格が780万円、過去最高値に 11月14日:大型アップグレード『Taproot』の実施 |
2022 | 217万円 | -59% | 2月:ロシアがウクライナに軍事侵攻 4月:中央アフリカ ビットコインを法定通貨に 5月:テラ(LUNA)ショック、3ACなど連鎖破綻 11月:FTXとアラメダ・リサーチ破綻 |
2023 | 599万円 | 176% | 2月:ビットコイン オーディナル ローンチ 3月:米国の銀行危機 6月:ブラックロック、BTC現物ETFを申請 7月:リップルラボ対SECの裁定 |
2024 | 1100万円 (5/21時点) | 84% | 4月20日:4度目の半減期(報酬:6.25→3.125BTC) |
※参考:CoinPostを参考に加工
半眼期の詳細は、以下をご確認ください。
今後、ビットコインはどう動く?4つのBTC価格形成フェーズと現在
ビットコインには価格形成に関する「4年サイクル」があり、価格形成の4フェーズがあります。
急騰フェーズ(図:9~12)
半減期後の1-2年。ビットコインの価格が大幅に上昇することが多い。
この期間は、供給が減少することにより、価格に上昇圧力がかかり、上昇しやすい。投資家の関心が高まる時期。
2024年5月現在は、この時期の初期段階。まだ、大きな投資妙味がある時期。
バブルピークフェーズ(図:1~2)
急騰フェーズの後、価格はピークに達し、バブルの頂点を形成する。
ビットコインのピーク後も、アルトコインが盛り上がり、暴騰する銘柄が続出する。
この時期、多くの新規投資家が市場に参入し、価格が非常に高騰します。ここで参入する新規投資家の多くが、その後やってくるバブル崩壊に巻き込まれ。最終的に損をして撤退を余儀なくされる。
バブル崩壊フェーズ(図:2~3)
バブルで市場が盛り上がる中、一気に価格が急落し、崩壊フェーズが始まる。
ビットコイン以上に、アルトコインが大きく値下がりする。ビットコインでも、ピークの7割程度まで下がることがザラ。
底練りフェーズ(図:3~8)
崩壊フェーズの後、底値探りをする時期が長く続く。どこが底かわからず、ビットコインを含む、仮想通貨市場への投資が怖い時期。
一方で、長期投資家がビットコインを買い集め、次の半減期に向けての準備を始める。
最後に
今回は、ビットコインの記念日「ビットコイン・ピザ・デー」の由来と、ビットコイン誕生から15年間の歴史と軌跡を振り返りました。
私自身は、今はまだ、ビットコインの投資妙味のある時期だと考えています。まだ、ビットコインをお持ちでない方は、少し購入してホールドしても良いのではないでしょうか。