日常生活に欠かせないクレジットカード。証券会社での投信積立特典を得るためにクレジットカードを利用している方は多いと思いますが、開始時から見直すことなく利用していませんか?
クレジットカード界隈は動きが激しいので、いつの間にか、お得でなくなっていた…ということが起こります。
2025年現在、どの証券会社✕クレジットカードで積立すると、いくらの特典がつくのか?
本記事では、2024年12月までに発生した変更点を加味して、【クレカ積立を徹底比較】の記事を修正。クレジットカードの年会費も考慮の上、10万円投資した場合の還元ポイント数はどうなるか?おすすめ証券会社×クレジットカード選びの参考になれば幸いです。
目次
【徹底比較】大手証券会社:クレカ投資還元率)
クレジットカードを利用して投資信託などの積立を行う「クレカ積立」には、以下のような魅力があります。
❶ポイント還元
❷積立自動化による手間削減
❸分散投資の実現
ドルコスト平均法による時間分散、低コストインデックスファンドによる投資先分散
特に、❷❸はどの証券会社も選んでも、おおむね同じことが実現しますが、❶については、証券会社やカードによって状況が異なります。特にクレカ積立の還元率が高くても、クレジットカードの年会費を支払えば、その分、還元率が落ちます。
毎月10万円をクレジットカードで投資した場合、クレカ積立の還元率はどうなるか?比較してみます。
【結論】クレカ投資還元率(月10万円投資、2025年1月)
証券会社 | カード | 還元率 | 獲得P(月) | 獲得P(年) | 年会費 | 年会費考量済み獲得P |
---|---|---|---|---|---|---|
SBI証券 | 三井住友NL※1 | 0.5% | 500P | 6,000P | 6,000P | 三井住友ゴールドNL※2 | 1% | 1,000P | 12,000P | 12,000P | 三井住友プラチナプリファード※3 | 3% | 3,000P | 36,000P | 33,000円 | 3,000P |
楽天証券 | 楽天カード | 0.5% | 500P | 6,000P | 6,000P | 楽天ゴールドカード | 0.75% | 750P | 9,000P | 2,200円 | 6,800P | 楽天プレミアムカード | 1% | 1,000P | 12,000P | 11,000円 | 1,000P | 楽天ブラックカード | 2% | 2,000P | 24,000P | 33,000円 | -9,000P |
マネックス証券 | マネックスカード※5 | .72% | 720P | 8,640P | 8,640P | dカード※6 | .72% | 720P | 8,640P | 円 | 8,640P |
auカブコム証券※7 | au PAYカード※7 | 1% | 1,000P | 12,000P | 12,000P | |
PayPay証券 | PayPayカード | 0.7% | 700P | 8,400P | 8,400P |
※0 SBI証券✕三井住友カードは利用額によって還元率が変動
※1 利用額 ❶10万円以上:0.5%、❷10万円未満:0%。上表では❶にて計算
※2 利用額 ❷100万円以上:1%、❷10万円以上:0.75%、❸10万円未満:0%
上表では❶にて計算
※3 利用額 ❷500万円以上:3%、❷300万円以上:2%、❸300万円未満:1%
上表では❶にて計算
※4 Oliveカードは三井住友カードと同等
※5 5万円まで:1.1%、5万円~7万円分:0.6%、7万円~10万円分:0.2%
※6 年会費無料カードは、マネックスカードと同じ
有料カードはドコモ会員でないとメリットなし
※7 カードランクにより変化。有料プランはau会員でないとメリットなし
還元率が高い証券会社は?
上記を見ると、還元率が高いのは、以下となります。
・auカブコム証券:1%還元
・SBI証券での 三井住友ゴールドNL ※100万円修行済み、年100万円以上決済
なお、主に多くの方はNISA積立をされていると思いますが、結果的には、総合的な使い勝手&投じたい金融商品があるかです。還元率だけに惑わされないようにしましょう。
大手ネット証券の口座数&構図
大手ネット証券の口座数・構図も理解しておくとよいでしょう。
以下は証券会社別に特徴を見ていきます。
【SBI証券】カード利用額に応じて還元率が変動
SBI証券は、積立に用いるカードランク、及び、年間利用額に応じてポイント還元率が変動するのが特徴です。
・カードランクが高くても、年間利用額が少ない人にはポイントは付与しない仕組みが顕著
一般 :0.5%還元には、年10万円以上決済
ゴールド:1.0%還元には、年100万円以上決済
プラチナ:3.0%還元には、年500万円以上決済
・年間利用額にクレカ積立分は含まない
年間300万円以上決済なら「プラチナプリファード」はおすすめ
年間300万円以上、利用できるなら、「三井住友カード プラチナプリファード」はおすすめです。プラチナプリファードだからこその特典もあるので、総合的にメリットが高いと言えます。
2024年10月買付分までは、積立額の還元率が5%。
以下の記事では、三井住友カード プラチナプリファード と 三井住友カード ゴールド(NL)の損益分岐点について解説しています。
【三井住友プラチナプリファード】紹介登録で入会特典 上乗せ
【Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファード】新規入会で最大23,600円
SBI証券をおすすめしたい方
SBI証券は三井住友カードを頻繁に利用し、一定額の決済がある方向け と言えます。
ネット証券No.1という安心もあるので、三井住友カードをメインカードにしているなら、【SBI証券】はおすすめです。
【楽天証券】楽天キャッシュでさらに高還元積立
楽天証券は、積立に用いるカードランクに応じてポイント還元率が変動します。SBI証券と異なり、利用額よって還元率は変わりません。
中間ランクの「楽天ゴールドカード」が最も高還元
特徴的なのは、中間ランクである楽天ゴールドカードの還元率が最も高い点です。
年会費無料の楽天カードから、切り替えた方がお得になります。通常のカード還元率もUP&カード特典もUPするので、切替を考えてみても良いのではないでしょうか。2枚目作成 or 切替でポイントがもらえます。
・【楽天ゴールドカード】新規入会・利用で5,000ポイント
・【楽天ゴールドカード】2枚目、切替で2,000ポイント
楽天キャッシュは最大4%還元で積立投資が可能元
さらに、楽天証券の大きなメリットは、クレジットカードでの10万円/月の積立とは別に、楽天キャッシュでの積立が5万円/月ができる点です。これは他の証券会社にはない大きなメリットです。
クレカ積立10万円+楽天キャッシュ積立5万円=合計15万円/月 まで、ポイント還元付きで投資できます。
さらに、楽天キャッシュは、高還元率チャージルートを用いると、最大4%還元でチャージ⇒積立投資ができます。
結果、1ヶ月当たり、
楽天ゴールドカードで10万円、楽天キャッシュで5万円積み立てた場合、還元率は1.83%
楽天カードで5万円、楽天キャッシュで5万円積み立てた場合、還元率は2.5%
になります!
月15万円積立
カード | 積立額 | 還元率 | 獲得P(月) | 獲得P(年) | 年会費 | 年会費考量済み獲得P |
---|---|---|---|---|---|---|
楽天ゴールドカード | 100,000円 | 0.75% | 750P | 9,000P | 2,200円 | 6,800P |
楽天キャッシュ | 50,000円 | 4.0% | 2,000P | 24,000P | 24,000P | |
合計 | 150,000円 | 1.83% | 2,750P | 33,000P | 2,200円 | 30,800P |
月10万円積立
カード | 積立額 | 還元率 | 獲得P(月) | 獲得P(年) | 年会費 | 年会費考量済み獲得P |
---|---|---|---|---|---|---|
楽天カード | 50,000円 | 0.5% | 500P | 6,000P | 6,000P | |
楽天キャッシュ | 50,000円 | 4.0% | 2,000P | 24,000P | 24,000P | |
合計 | 100,000円 | 2.5% | 2,500P | 30,000P | 30,000P |
楽天キャッシュの高還元率な調達方法は、以下の記事にて解説しています。
楽天証券をおすすめしたい方
楽天証券での積立がお勧めできる方は以下の通りです。
・楽天カード×楽天キャッシュの合わせ技で、還元率を上げたい方
・月10万円以上(15万円まで)ポイント付きで投信積立したい方
・楽天経済圏をよく利用する方
【マネックス証券】5万円までの積立が最高還元
マネックス証券でクレカ積立ができるのは、実質年会費無料の「マネックスカード」。
2024年7月5日からは、「dカード」での積立も可能になりました。
マネックスカードは初年度無料、翌年以降は年に一度の利用で無料となるので、積立投資を続ける限り、年会費は0円です。
dカードは、ノーマルカード(年会費無料)以外に、ゴールド(年会費:11,000円)とプラチナ(年会費29,700円)があります。
年会費有料のdカードは積立投資だけのためならメリットはありません。
月5万円積立なら最高還元率
5万円以下の投資なら、年会費無料カードでも、最高還元率1.1%です。
10万円投資した場合は、月の積立額による段階な積み上げ方式で、0.72%還元となり、還元率が低下します。
※マネックスカード、dカードノーマル の還元率は同じ
5万円以下 :1.1%
5万円超~7万円:0.6%
7万円超~10万円:0.2%
マネックス証券をおすすめしたい方
マネックス証券での積立がおすすめできる方は以下の通りです。
・5万円以下の投資で最高還元率を実現したい方
・ドコモ経済圏を利用する方、dカードGOLDをメインカードにしている方
【auカブコム証券】12/1~改悪
auカブコム証券がKDDI傘下から、三菱UFJグループの傘下へ。それに伴い、還元率が改悪されました。
従来、au PAY カード決済による投信積立は月10万円を上限に、ゴールドカードもノーマルカード一律1%還元(最大1,000Pontaポイント)でしたが、ノーマルカードの還元率が0.5%に半減です。
au PAYカード:0.5%還元
au PAYゴールドカード:1% 還元
au PAYゴールドカード+NISA口座+auマネ活プラン:3%還元 ※12ヶ月限定
au PAYカード+auマネ活プラン:1% 還元
au PAYゴールドカードの年会費は11,000円。また、auマネ活プランは8,778円/月です。積立投資だけを目的にする利用メリットはありません。
【PayPay証券】クレカとPayPay残高の2種類で投資可能
PayPay証券に積立投資できるクレジットカードは、「PayPayカード」と「PayPayカード ゴールド」です。PayPay証券アプリを用いた投資になります。
クレカとPayPay残高の2種類で投資が可能
PayPay証券は、楽天証券同様、クレジットカードと電子マネーの2種類でポイント付き積立ができます。
PayPayカード積立:0.7%(350P上限)
PayPayポイントまたはマネー積立:0.5%(250P上限)
ただし、上限が設けられており、月のポイント還元上限は700ポイントまでとなっています。
売却した資金はPayPayマネーに
PayPay資産運用で売却した投資信託の残高は現金ではなくPayPayマネーとして扱われます。そのままだと現金化できませんが、PayPay銀行があれば現金化が可能です。
PayPay銀行とセットで利用する必要があります。
PayPay証券をおすすめしたい方
正直、前述の4社に比べて、大きな特典はありません。
・アプリでお手軽に投資したい
・PayPayポイントを貯めたい
最後に
今回は、【クレカ積立 徹底比較】証券会社✕カード別、10万円投資した場合の還元ポイント数は?利用がおすすめな方は?と題して、各社の投信積立の特徴、および、利用がおすすめな方を紹介しました。
記事内でも紹介しましたが、積立投資は、ポイント還元率で行うものではありません。ポイントを貯めることを主軸にすることなく、それでもメリットが大きいと感じる証券会社で積立投資を行ってください。