FIRE実現者からみるFIRE。経済的自立&第二の人生のスタート(Restart)であって、早期退職(Retire Early)ではない

FIRE=Financial Independence, Retire Early」という言葉が注目を集める昨今、多くの人々が経済的自立早期退職を夢見ています。しかし、ほとんどの人は、FIREを実現できません。それは、自分には無理とはなから諦めていたり、どのようにFIREを実現するか、実現した後、どう生きるか具体的にイメージできていないことが原因です。

そんな方に、より現実的なFIREの姿を教えてくれる本が、寺澤伸洋さんの著書『君たちはFIRE後どう生きるか』です。

FIRE達成者20人のFIREまでの道のりや実現後の気持ち・生活・今後成し得たいこと等がまとめられています。20人のFIRE実現方法は株式投資・不動産投資・暗号資産投資・副業、さらには、健康を崩したことがキッカケなど実に様々です。

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真のFIREの定義

真のFIREの定義

著者の寺澤伸洋さんはFIRE実現者です。FIRE実現者との交流を通じた結果、FIRE実現者から見た「真のFIRE」は一般的な定義と異なることに気づきました。そして、FIREを以下のように定義し直します。

FIREの定義

■一般的な定義
FIRE=Financial Independence, Retire Early.
経済的自立、早期退職
 
■新定義
FIRE=Financial Independence, REstart your life.
経済的自立&第二の人生のスタート

FIRE後をイキイキと暮す実現者たちは、働きたくないからFIREに踏みきっているわけではありません。

お金の心配をなくし、自分の理想の人生のスタートラインに立つ
FIREを人生を逃げ切る手段としてではなく、第二の人生で、自力で自由に収入を得る

「生きていくために、好きでもない仕事をする」の対義語は、「働かずに生きていく」ではなく、「好きなときに、好きなことで収入を得て生きていく」ことです。

実は私も、サイドFIREで「第二の人生」を送る1人です。寺澤さんの考え、大いにうなづけます。

なぜ、FIREは無理と思ってしまうのか

なぜ、FIREは無理と思ってしまうのか

FIREは高収入サラリーマンや実家が裕福でないと実現できないものではありません。適切なお金の知識があれば、普通のサラリーマンでも、努力で勝ち取れるものです。

それでも、FIREの実現が難しい。その理由は何でしょうか?

寺澤さんはFIREを遠ざけてしまう大きな理由として、「情報交換のコミュニティ」を挙げています。

会社員は会社員同士、価値観の近い人たち同士で集まるので、FIREの情報も集まらない。結果、FIREに向けた「心」と「資金」の準備がうまくできないと指摘します。

だからこそ、FIREを達成した人の思考・行動・ノウハウをについて知る必要があります。寺澤さんの本からは20人のリアルを知ることができます。

・FIRE実現者はどのように資産を形成したのか
・FIRE実現を加速する稼ぎ方のノウハウ
・FIREにふみきったタイミング
・FIREで何を手に入れたか
・FIRE後、どのような生活をしているか。

FIRE実現者の実態

FIRE実現者の実態

FIREを実現して得られるのは「時間の自由」です。遊んで暮らしてもいい。しかし、FIRE実現者は、遊んで暮らしているわけではありません。

FIRE実現者に共通する生き方:FI後、人生をリスタート

FIRE実現者に共通する生き方

  • FIRE実現者の多くは「働いていない」のではなく、「自分の好きなことで収益を得る生活にシフト
  • 資産を取り崩しをしながら生活している人はいない。益々収入を得て、投資・事業などを行っている
  • FIRE後は、誰にも強制されず、時間にも追われない働き方、「遊ぶように生きる」を体現している

FIREの教科書、資産形成の教科書には「株式資産取崩しの4%ルール」に基づけば、働かなくても死ぬまで生活ができると解説されています。しかし、経済はどうなるかはわからず、不確定要素があるシミュレーションに過ぎません。

FIRE実現者は、このような不確定なFIに甘んじることはありません。FIRE後は、「自らの力で収入を得られる力」を武器に、社会的に拘束を受けることなく、イキイキと収入を得ながら生きています。

「【新定義】FIRE=Financial Independence, REstart your life.(経済的自立&第二の人生のスタート)」を実践しているのです。

FIRE実現の王道

では、FIRE実現者はどのような方法でFIREを実現しているのでしょうか?

FIRE実現の王道

  • FIRE実現者は、投資をしていない人は一人もいない
  • 皆、息を吸って吐くように投資の話をし、投資自体を遊ぶように楽しんでいる
  • メインの投資は全世界株式やS&P500といった王道

FIREを実現したたければ、「一生懸命働く」だけではダメです。「働いて得たお金」を元手に、投資を始めることが大事。現在なら、まずは、NISAやiDeCoなどを利用して優遇税制で、全世界株式・米国株式へのインデックス投資を行うことです。

FIREのために、「第一の人生(会社員人生)」でなすべきこと

FIREのために、「第一の人生(会社員人生)」でなすべきこと

FIREは、1億円なけれな実現できないといったものではありません。寺澤さんの本で紹介されるFIER実現者の中には、FIRE実現に踏みきったときの資産が50万円だったり、3000万円程度のビットコインだった方もいます。

お金を減らさず、増やしていく方法があれば、第二の人生をスタートさせてもいいのです。

会社員のうちに、自分で何らかの収入を得られる力をつける

サイドFIREとは、資産運用もしながら、労働収入も得て生活していくFIREのことです。通常のFIREと比べて用意する資産が少なくて済み、また、労働収入というよりは、遊ぶように生きて収入を得ることを目指します。

お金に困らないほどのFIを達成しても、多くの会社員がFIREに踏み切れないのは、「会社の給与に依存せずとも、自分で何らかの収入を得られる力」が身についていないからです。

会社員をしながら「副業」などを通じて「自力で稼ぐ力」をつける努力が必須です。

FIRE実現の王道

  • FIREに踏み切るには、「自分で何らかの収入を得られる力をつける」ことが大事
  • 会社以外のことにいろいろチャレンジして、自分に合う「仕事(天職)」を見つける
  • FIRE実現者の多くは、会社員時代に自分に合った副業をスタートし、その副業を軌道に乗せた段階でFIRE生活に舵を切っている

  • 大きなコストがかからない副業からはじめれば、上手くいかなくてもほとんどダメージはない

私も、会社員時代、投資&副業をしつつ、「我慢ならない理不尽なことがあれば、会社なんか辞めてやる!」と思って働いていました。こう思えるだけで、同じ仕事をしていても、気持ちがどれだけラクになったかわかりません。また、将来のサイドFIREにつながりました。

自分らしいFIRE像を持つ

嫌なことをやって過ごす人生も、好きなことをやって過ごす人生も、あなたの選択次第。

FIREは資産を持つ(キャッシュリッチ)ばかりがフォーカスされますが、自分の時間を大切に生きる「タイムリッチ」こそがFIREの本質であると、寺澤さんは指摘します。

「お金」は「生きる道具」であって、「生きる目的」ではありません。どれだけ年収が高くても、資産を持っていても、時間が無い人生に幸せを感じることはありません。ストレスで心身を壊せば、幸せも遠のきます。場合によっては病気が人生ずっと付きまとうことになるかもしれません。

人・組織に束縛されず、自分の人生を生きるためには、FIRE前に、「自分らしいFIRE像」を持つことが欠かせません。これがあれば、目標達成への意欲もわき、また、人に何を言われようが気にせず気にせずFIREに踏みきる/楽しむことができます。

最後に

今回は、寺澤伸洋さんの『君たちはFIRE後どう生きるか』から、これからFIREの実現を目指す人たちに参考になる教えを紹介しました。

本書掲載の20人のFIRE実現者の声は、これからFIREを目指す人に多くの気づきを与えてくれるはずです。

彼らのFIREの実現の仕方は実にさまざまです。
❶不動産/太陽光発電系 ❷配当所得・トレード系 ❸YouTube系 ❹実働所得系 他
分の時間を大切に生きる「タイ
参考にしたい人、フォローしたい人を見つけるのにとても役立ちます。是非、ご自身のFIRE実現を加速するために、本を手に取ってみてください。