
2023年1月18日、日銀が金融緩和の継続を発表。発表が伝えられるとドル円は急騰し、一時131.5円まで上昇。しかし、午後には反転し、大きく下落、日銀発表前のレートを割り込む127円台まで大幅な下落を見せました。
現在、金融市場は次なるフェーズへの変調を見せているので、昨日は、珍しく、金利差に素直に反応する「為替ドル円」の動きをウォッチしながら、ドル円の短期トレードをしてみたのですが、ドル円のボラティリティがものすごく、自己のメンタルが試されますね。
話がそれましたが、本記事では、1月の日銀政策発表日に発生した大きな「ドル円行って来い」の背景を確認しておきます。
目次
ドル円行って来いの背景

まず最初に結論を述べると、ドル円行って来いの背景は、
❶18日午前中は、日銀の金融緩和継続(強化)で、ショート筋の買い戻しが入る(事前予測ほど金利差は縮まらない)も、
❷18日夜間には米国経済の悪化を示す経済指標が発表され、
結果的に、日米の金利差が縮まる結果となった
からです。
上記の結果、円の金利は下がるも、ドルの金利も下がって、金利差が縮小。結果、ドル円は131.5迄上昇するも、127円台へ行って来いの動きとなりました。
ドル円の動き
ドル円 (日足)
ドル円(時間足)
以下、❶❷を分けて、状況を確認しておきます。
日銀 金融緩和維持で131.5円まで円安へ
これまで、日銀は、長きにわたって、「インフレ2%目標」を掲げ続け、金融緩和を続けてきました。伝統的な政策金利の調整のみならず、10年債の上限金利を定め、それを超えそうなら自ら国債を買って金利を押さえつけるイールドカーブコントロール(YCC)を行ってきました。
12月の日銀政策発表
この長期金利の上限を0.25%から0.5%に引き上げると発表したのが、2022年12月20日、前回の日銀政策発表でのこと。実質的な利上げ発表は「黒田ショック」となり、ドル円は暴落とも言える下落を見せました(日米金利差が縮小でドル円が下落するのは、金利のセオリー通り)。
そして迎えた1月の日銀政策発表
日銀の国債買入額は、上記発表時よりもさらに膨れ上がり、1月17日時点での日銀の月間の国債買入額はわずか9営業日で月間の過去最大の17兆円強(日経記事)。こんな国債買付は続けられないと予測した市場は、「米国市場の悪化+日銀の緩和縮小で金利差が縮小する」と考え、ドル円が売られた結果、127円台まで下落していました。
そして迎えた、1月18日 11時、日銀政策発表。結果は、現状維持。それどころか、日銀は「国債利回り押し下げの追加策」を追加を発表しました。
これに驚いて、市場は127円から131.5円までの上昇、10年債の利回りは0.362%まで低下しました。
国債利回り押し下げの追加策
今回、新たに発表された、国債利回り押し下げの追加策「共通担保資金供給オペレーションの拡充」とは、銀行など金融機関に一定の金利で資金を供給し国債の購入を促すものです。
簡単に言えば、市中銀行に国債を買ってもらうことで、日銀が直接国債を買わなくても国債利回りの低下を促せるようにする政策です。これまで、2年債で行われてきた方法を、5年債にも拡充して実施しました。
金融緩和の出口はいづこに…
いやはや。本来、市場はコントロールするべきものではありません。コントロールを続ければ、いずれ、続けられなくなる時が来ます。
確かに金利が上昇すると、個人の住宅ローン、企業の事業資金など借金をしている人たちの状況が悪化、経済が冷え込みます。しかし、それ以上に強烈なのは、政府の借金国債と、日銀自身が抱え込んだ国債の金利上昇。日銀は、2022年9月末時点で、国債の発行残高1066兆円のうち日銀が536兆円(保有割合は50・26%)を保有しています。
金利が上がると、
政府は、国債の利払い増加が大変なことに…
日銀は、国債価格が下落(毀損)して大変なことに…
これでは、日本の国は回らなくなります。日銀・円は国際市場からの信頼を失います。出口はどこにあるんでしょうか???そして、国民はどうしたらいいの???
今年4月には日銀総裁交代が控えています。それまで、日銀は現在の政策を継続するのでしょうか、その後、どうなるのか?先が見えません。とりあえず、今後に日銀の動きには注視をしましょう。
米国経済指標悪化で、再び127円台へ
さて、日銀の緩和継続(むしろ強化)で、円安が進んだドル円ですが、結果的には、行って来いとなりました。その理由が、米国の経済指標の悪化です。
米国の経済指標が軒並み悪化
以下は、米国の経済指標の悪化を示すニュース記事(Bloomberg)です。
・米生産者物価指数、12月はパンデミックが始まって以来の大幅低下
・米小売売上高、予想より悪化し1年ぶり大幅減-前月分も下方修正
・米製造業の生産、2021年2月以来の大幅減少-設備稼働率も低下
ここしばらく、米国経済の悪化を示す指標が目立ち始めています。上記記事も含めてポイントをまとめると、次のようなことが言えます。
■企業の景況感悪化
・12月から製造業・サービス業などの景況感悪化
・生産が昨年12月に2021年2月以来の大幅減少。設備稼働率も低下
・テクノロジー企業を中心に解雇発表が相次ぐ
■インフレ圧力の低下
・先行指標、不動産価格は低下
■消費の低迷
・小売売上高は低迷。1年ぶりの大幅減
・13カテゴリーのうち、自動車や家具など10で減少
米10年債利回りが支持線割れ
このような結果を反映し、国債10年物利回りが、これまでの支持線を割り込みました。
米10年債 US10Y(日足)
米10年債 US10Y(週足)
さて、ドル円どうなる?チャート分析
さて、大事なのは、今後、ドル円がどう動くか。
こちらについては、米10年国債金利次第なので、この動向を見守りたい。
一方、ドル円はチャート分析的には、強い下値支持帯が2つあります。
❶ドル円102⇒152円の半値戻し(フィボナッチ50%): 127.2円
❷200日移動平均線 126.8円
これらが強く機能してくれれば、下げ止まりを見せてくれるかもと思っています。
個人的には、只今、小ロットでドル円の買いポジションを持っています(只今、損失中)。アイタタタ…
現時点では、上記❶❷のラインを明確に下回るようなら撤退としたうえで、ちょっと耐えてみようかなと考え中です。
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【スマホ売買派】ボタン・機能には好みがあるので、複数試してみるのも手
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タグ:ドル円
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