投資における最大の自爆は「損切りができないこと」

なぜ、自滅する選択をしてしまうのだろうか?
なんて、愚かな行動をしているのだろう、と思いながら、今の自分を変えられない。
そして、そんな自分がさらに嫌になる…

こんな気持ちを日頃から抱いている人も多いと思います。例えば、投資をしている人なら、ポジポジ病、塩漬けなどが代表自滅行為ですが、なぜ、自滅・自爆すると分かっている選択をやめられないのか…と、相場が下落するたびに思っている人も多いことでしょう。

そんな私を含む「選択」に悩みを抱えている方に紹介したいのが、著書「自滅する選択」です。「自滅」をキーワードに、自分の利益に反してしまう矛盾した行動のメカニズムを、心理学・経済学の両観点から分析した本ですが、「ダメな自分」を変えるヒントが得られます。

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「自滅する選択」のメカニズムを理解する

自滅する選択」とは

「自滅する選択」とは、自分の利益に反してしまう矛盾した行動のことです。人はなぜ自滅する選択をしてしまうのでしょうか?

自滅的な選択にはどのようなものがあるか

自滅行為は、私たちの生活の隣りにあります。
ギャンブル、借金、喫煙、飲酒、過食、投資のポジポジ病・塩漬け、など、実に様々。

後悔というもう少し軽微な自爆行為なら、
・仕事はギリギリまで先延ばし
・ダイエットは明日から
・1万円だけパチンコ…
といった具合にいくらでもあり、これら後悔する選択は、後になって「大きなストレス」となります。

このような自滅行為の中で、もっとも深刻化しやすいのは「お金に関わるもの」です。ギャンブル・投資(の不適切な判断)で、最悪の場合は身を滅ぼします。まさに「自爆」といえる行為です。

自滅・後悔のメカニズム

上記のような後悔・自滅は、ある種、人間の本能に基づき起こりますが、「自滅する選択」のメカニズムはどのようなものなのでしょうか?

「自滅する選択」のメカニズム

人間の本能に従うと、
「現在の利益(満足)」と「将来の利益(満足)」を秤にかけてどちらを選ぶかという「現在か将来か」の選択に対し、より満足度が大きく見えてしまう目の前の利益を選択してしまう

長期的目線で見れば、「現在の利益 <<「将来の利益 」であるのにも関わらず、目の前の満足度が大きくなる方を選択してしまうのは、人間の本能、悲しき人間のサガです。
目の前のケーキ🍰を我慢できずに食べてしまう行為も、長期的な利益より、目の前のケーキという短期的利益が大きく見えてしまうからです。

自滅は連鎖する

自滅行為は連鎖する

ここで、理解をしてかなければいけない事実は、「後悔しやすい選択」をしやすい人は、あらゆるシーンで「後悔しやすい選択」を自ら選んでしまいがちという事実です。

認識しべき事実

「夏休みの宿題を後回しにする人は、喫煙・ギャンブル・飲酒の習慣があり、借金があって太っている確率が高い」ということは分析結果からも事実です。

自滅する選択をする人に足りないもの「自制心」

こういう人にそもそも欠けているのは「自己コントロール力」。この自己コントロール力は、4歳児時点※でも既に大きな差となって現れ、その後の人生にも大きな影響を与え続けます。当然、自己コントロール力がなければ、自滅しやすい選択を選んでしまい、自らつらい人生を選んでしまいやすいことになります。

人間は、放っておけば短期的な満足を優先的にさせ、長期的な計画をドミノ式に反故にし、結果的に大きな損害を負うことになります。自制心(我慢強さ)がない人は、何度なく自滅する選択を選んでしまうので、結果、自滅の連鎖⇒自爆に陥りやすいと肝に銘ずる必要があります。

4歳児の我慢強さとその後の人生を調査した有名実験【マシュマロテスト】

マシュマロテストは、4歳児に「目の前のマシュマロを15分間食べるのを我慢できたら、2個にしてあげる」と伝えて立ち去り、その子が我慢できるのかをウォッチした実験です。
15分間耐えられたのは1/3。耐えられた子はその後の人生でも「勝ち組人生」を歩む確率が高いことが調査結果からわかっています。

自滅を回避するには

自滅を回避するには

では、自制心のないダメな自分はどうしたら変えられるのでしょうか?どうしたら「自滅する選択」を回避できるのでしょうか?

自制心の強化法:マイルールを作る

上述の通り、自滅を回避するには、「自制」が必要です。
経験により目の前の強い誘惑をうまくコントロールして長期的な利益を確保する自己管理能力=意志力を理解することが大事です。ただし、この自制心は、残念ながら「経験」でしか身に付きません。

そんなとき、自分を律してくれるのが「マイルール」
マイルールを決めることで、これを破った時に生じる心理的不快感を自分に与えることで、自制心を強化するという方法です。

このマイルールを作るにあたって以下に注意が必要です。

「マイルール」作りで大切なこと

・ごまかしようのない明確なルールをつくる
・守りやすいルールを作る

マイルールを破らないための工夫

折角、決めた「マイルール」も多くの場合、破られます。このマイルール破りの原因となるのが「正当化」と「例外化」です。
では、マイルールを守りやすくするにはどうしたらいいでしょうか?

マイルールを破りにくくする強化法

❶計画期間を短くする
❷敵(欲望)が弱いうちに叩く
❸ながらで対応しない(認知能力が落ち、ルールが緩くなる)
❹便利な回避グッズはうまく利用する

例えば、【ダイエット】の場合であれば、
❷:食欲が増大する前に少し食べる
❸:テレビを見ながら食べない
❹:機能性食品などを上手に利用する(コバラサポート食品糖質オフ食品プロテイン など)

また、【投資】の場合であれば、自己トレードをすべてトレード表に書き出し反省するなどの方法があります。おすすめの投資手帳は以下で紹介しています。

最後に

今回は、著書「自滅する選択」から、なぜ人は「自滅する選択」をしてしまうのか?、後悔・自爆しないためにどうしたらいいのかを紹介しました。

自制心を強化する方法により、ある程度、賢い選択を選べるように誘導することはできますが、やっぱり最終的には「自分との戦い」です。
まずは、ダメな自分を認識し、利益と損失とは何かを十分認識しながら、少しずつでもいいので改善していきましょう!