値上りを期待して購入した仮想通貨の運用先として人気のレンディングサービス。
Vauld(ヴォールド)は、2018年9月に設立されたシンガポールの暗号資産の貸し借りサービス。
ビットコイン、イーサリアム、リップルは最大年利6.7%、USDC、TUSDのようなステーブルコインは最大年利12.68%で預入可能。最大金利を得るために、指定のトークンを保有するなどの条件なく、30日間定期にするだけで最大金利が適用されます。
スマホツールもシンプルで使いやすいです。
今回は、Vauld(ヴォールド)のサービス、及び、口座開設からレンディングまでの流れを図解紹介します。
目次
Vauld(ヴォールド)のサービス特徴
Vauld(ヴォールド)は、2018年9月、暗号資産市場における銀行を目指して設立された貸付・取引プラットフォームです。業界で最高利回り水準の利回りを、極めて簡単に利用が支持され、ユーザは50カ国以上に広がっています。また、対応通貨も続々増えています。
経営陣とパートナー
クリプト銀行を目指すVauldは、インド人のCEO Darshan BathijaとCTO Sanju Sony Kurianの指揮のもと運営が行われています。Vauld利用の最大のメリットである貸し借りサービス(LendingとBorrowing)は、2019年第1四半期に開始しています。
下図はホームページ掲載のパートナー一覧ですが、VALAR、PANTERA、Coinbase Ventures、CMT Digitalなど、著名なInvesterからも出資を受けています。
Vauldの安全性
Vauldに預け入れられた資産は、世界大手仮想通貨カストディアンBitGoのマルチシグのコールドストレージによって安全に管理されています。仮にVauldの預かり資産が盗難などの被害にあった場合も、BitGoが加入するロイズシンジケートの1億ドルのカストディアン保険でカバーされます。
なお、BitGoは、Kraken、CME Group、Pantera Capital、UPbitなどの他の主要なブロックチェーン企業にも、暗号資産のカストディ(管理・保管)サービスを提供する大手企業です。
Vauld(ヴォールド)のサービス内容
Vauld(ヴォールド)の提供するサービスは非常にシンプルです。以下の3つを展開しています。
❶預ける(Lending)
❷借りる(Borrow)
❸交換する(Exchange)
❶預ける(Lending)
Vauldの取扱通貨は100種類以上です(2023年3月14日現在)。
通常、レンディングサービスを利用する場合、一旦指定のウォレットに送金し、その後、レンディングサービスに申し込むスタイルが一般的ですが、Vauldでは、「銀行」のように、預け入れた瞬間に普通預金金利(Saving Rate)が適用、30日間の定期契約の申し込みをすることで、より金利が高い定期預金金利(Fixed Deposit Rate)が適用されます。
下記は、適用金利の一部です(2023年3月14日)です。Fixed Depositはいつでも申し込みが可能です。
下記通貨以外の取扱いもあり、キャンペーンなどで、期間限定で特別金利が適用されることもあるので、状況に応じて、運用することも可能です。
資産のカテゴリー 取扱トークン | Saving Rate (APY) | Fixed Deposit Rate (APY) |
---|---|---|
特徴 | 入金後、すぐに適用 | 申込により適用 30日間定期 |
ステーブルコイン DAI, TUSD, USDC, USDT, BUSD, USDP | 9.41% | 12.68% |
暗号資産① BTC, ETH, XRP | 4.60% | 6.70% |
暗号資産② XLM, BAT, FTT, SUSHI, 1INCH, CRV, KNC, BAL, ZRX, MKR, COMP, AAVE, YFI, MATIC, GRT, PAXG, ENJ, MANA, LINK, SNX, UNI | 1.00% | 3.04% |
❷借りる(Borrow)
書類の提出や与信調査不要で、預け入れた暗号資産を担保に資産担保ローンが組めます。預入資産(LTV)の2/3にあたる66.7%まで借り入れが可能です。借入金利は、大まかに、上記、レンディング金利表の各分類通貨に関し、おおよそ以下のような金利です。手数料などその他手数料はありません。
ステーブルコイン:13.0%
暗号資産① :7.5%
暗号資産② :4.0%
借入は担保があれば即承認で、返済はいつでも可能。分割でも返済も可能です。
❸交換する(Exchange)
保有している資産は、「Instant Swap」と「Pro Trading」の2つの機能を用いて交換できます。
Pro Tradingでは暗号通貨取引所と変わらぬ取引ツール(オーダーブック)でのトレードが可能です。この機能を用いると、例えば、Saving Rateが適用されているステーブルコインを、BNBやADAなど、資産に交換できます。つまり、資産カテゴリー「ステーブルコイン」「暗号資産①」「暗号資産②」の対象通貨を元手に売買する場合は、売買が成立する直前まで、金利適用が受けられるということです。これはユーザにとって大きなメリットです。
Vauldの利用方法:遊休資産で金利を稼ぐ方法
ここからは、bauldで金利を稼ぐまでの流れを、ETHの預入を例に図解します。
以下ではPCでの口座開設方法を紹介していますが、スマホでも可能です。
※PCで口座開設を行う場合、KYC(本人確認)でカメラ起動が必要になります。カメラ付きPCをお使いください。
大きな流れは以下の通りです。
❶Vauldの口座開設
❷セキュリティ設定:2段階認証の有効化など
❸本人確認書類などの提出
❹Vauldへ通貨を送金
❺Fixd Deposit(レンディング)の開始
順に説明します。仮想通貨の口座を開設したことがある方なら、難しくはありません。
❶Vauldの口座開設
①Vauldの公式ページにアクセス。右上の「SIGN IN」をクリックします。
②SNSアカウントとの連携、または、メールアドレスを入力し、「SIGN UP」をクリックします。
※メールアドレス入力の場合は、続けて、氏名、電話番号、国籍、パスワードの設定の入力が必要になります。
③SIGN UPに成功の案内(「Your account has been successfully actived」の表示)されたら、選んだ登録方法でSIGN INします。
❷2段階認証の有効化設定
※この作業は、資金を送金する前に必ず実施してください
①ログインに成功すると次のような画面が表示されます。右下部にある「Seculity」をクリックします。
②メニューから「MFA Disabled」をクリックします。
③2FA(2段階認証)の読み取りコードが表示されるので、Google AuthentificationアプリなどでQRコードを読み取ります。
これが済んだら、「CONTINUE」をクリックします。
※QRコードは万一の時のために大事に保管ください。
④バックアップ用のデジタルコードをコピーし保管したら、Google Authentificationアプリなどの6桁コードを入力し、「SUBMIT」をクリックします。
※QRコードは万一の時のために大事に保管ください。
⑤さらにセキュリティを高めるため、「Anti-phishing code」を設定します。これを設定することにより、Vauldからの連絡メールには、設定したコードが表示されるようになります。なりすましメールなどの被害を避けられます。
③の画面の「Anti-phishing code」をクリックし、コードを設定してください。
❸本人確認書類などの提出(KYC)
①画面右メニューから「KYC」をクリック。3ステップでKYCを行います。
Step1.本人確認書類の提出
Step2.カメラ撮影
Step3.名前、国籍の入力
下記は、Step1の画面です。提出する本人確認書類を選択して、画像をアップ。完了したら「PROCEED」をクリックしてください。
なお、メインの身分証明書にプラスして、住所が確認できる別の証明書(公共料金の領収書など)が必要です。
②Step2に進み、カメラを起動します。画面の指示に従って、首を2回ぐるりと回します。終わったら「YES,I DID」をクリックします。
③Step3に進み、名前と国籍を入力したら「SUBMIT」をクリックします。
以上でKYCの設定は完了です。Vauldでの審査作業に移ります。私の場合、審査は半日を待たず完了しました。メールの案内をお待ちください。
❹Vauldに通貨を送金
Vauldに預けたい通貨を送金します。
上部メニューから「Wallet」をクリックし、預け入れたい通貨のクリック(下図ではETHを選択)すると、送金先アドレスが表示されます。他の仮想通貨取引所などからこのアドレスに資産を送金してください。
「送金」が初めての方は、以下を参考にしてください。別の取引所の例ですがやり方は同じです。
ちなみに国内仮想通貨取引所から送金する場合、おすすめは送金手数料がかからない「GMOコイン」です。
②着金すると、My Walletに着金した資産の数量等が反映されます。この段階で、Saving Rateが適用されます。
❺預入額を設定し、Fixed deposit(レンディング)を開始
さらに、高金利で預入をしたい方は、Fixed depositに預入を行いましょう。
上部メニューから「invest」をクリックして表示されるプルダウンメニューから「Fixed Deposits」をクリックすると以下の画面が表示されます。
Fixed Depositsに組み入れたい資産を選択の上、預入額を設定。満期時に定期自動預入をする場合は「Auto Renue」をONにして、「CREATE FIXED DEPOSIT」をクリックします。
これで、ETHの場合、年利6.7%での運用が実現します。非常に簡単ですね。
最後に
今回は仮想通貨貸し借りサービスのVauldで高金利で通貨を貸し出す(預ける)方法を紹介しました。
私は、一箇所に資産を集中させないために複数の仮想通貨貸し借りサービスを利用していますが、その中でもVauldのBTC、ETH、XRPの金利は高いです。
日本国内の取引所で貸仮想通貨(レンディング)サービスをされている方は、利用したくても、貸出枠上限に達していて自由に預け入れができない、預入期日があるなど、いろいろ不都合を抱えていると思います。是非、問題解消の一手段として検討してみてはいかがでしょか。
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解説ありがとうございます。
ちなみに、KYCしなくても入出金までできましたが、KYCしないと不都合なことはありますか?
当ブログを読んでいただき、ありがとうございません。
すみませんが、ご質問の件、正確なところはわかりません。
他のサービスなどでは、KYCがないと出金規制などがある例などもありますが、本サービスの場合、どうかまではわかりかねます。
ご回答になっておらずすみません。