「アノマリー」とは相場に内在する、サイクル、季節性、クセのこと。

この投資のアノマリーの観点から、株を購入・売却するのに絶好の季節・月はいつでしょうか?

ジェフリー・A・ハーシュ氏の著書「アノマリー投資 ――市場のサイクルは永遠なり」を参考に、確率的に買い場となりやすい時期を紹介。

確率的に勝ちやすい時期に投資をすることで、投資のパフォーマンスを上げることができます。

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著書:アノマリー投資

株式市場の方向性を予測するのは、大変難しいものです。しかし、「歴史(マーケット)は何度も繰り返す」と言われますが、市場に周期的なパターンがあることも事実です。

ジェフリー・A・ハーシュ氏の著書「アノマリー投資 ――市場のサイクルは永遠なり」は、このような市場の周期的な動き「アノマリー」を、まとめた一冊。過去50年にわたって開発と洗練を重ねてまとめられた指標・パターン・季節性がまとめられています。

単に、経済の長期的な好況と不況のサイクルを説明するだけでなく、1年のうちでトレードに最適な時間や日、週、月を含めて、短期的な傾向も取り上げている点がポイント。100%当たるとは言えませんが、知っておくのと知らないのでは投資成績に差がつきます。

さて、この著書の第6章には、株を購入・売却する絶好の時期について解説されています。

株を購入・売却するのに絶好の季節・月はいつか?

株を買う絶好の季節・月はいつか?
株式相場の季節性に注意を払って投資をすれば、投資で勝つ確率が高まります。また、その経験を重ねることで、相場に対する洞察が得られ、あらゆる投資判断に役立ちます。

投資家が最も知りたい「勝ちやすい季節」の要点をまとめると次のようになります。

株を買う絶好の季節

1年で最高の6ヶ月は「11月~4月」
10月・11月に株を買って、4月や5月に売るという単純なトレード戦略を用いるだけで、ほとんどの年に利益を増やして、リスクを減らすことができる。

9・10月は暴落月、反動の11月の株高

9月・10月は大暴落が起こりやすい月です。そのため、投資を手控えたり、逆に売りに転じたりする投資家も多い。

そんな投資家が本腰を入れ始めるのが11月。そのため「11月は株高」というアノマリーがあります。

年末年始はサンタクロースラリー

12月になると、米国では、「サンタクロースラリー」によって株価が上がりやすいというアノマリーがあります。「11月の株高」アノマリーも、それに先行した動きです。

更に、日本では「ご祝儀相場」と言われたりしますが、年が明けて最初の取引日「大発会」には、株価が上がりやすいというアノマリーがあります。

ちなみに、2024年の大発会は「1月4日(木)」です。

年末年始:株式カレンダー

12月29日(金)大納会
12月30日(土)~1月3日(水)休場日
1月4日(木)大発会

「Sell in May戦略」もほぼ同じ売買戦略

上記「10月や11月に株を買って、4月や5月に売る」投資戦略は、「Sell in May」投資戦略と主張は同じです。

「Sell in May」には、その続きがあります。

Sell in Mayには続きがある

Sell in May, and go away; don’t come back until St Leger day.
5月に売って、セント・レジャー・デー(9月第2土曜日に行われる競馬レース)まで戻って来るな

米国の新学期は9月からスタート。レイバーデー明け、心機一転、相場が始まる米国市場の動向をしばらく観察の上、9月の第3週目ぐらいから、様子を見ながら相場に参入する方が、リスクを抑えた投資が可能になる可能性が高まるというものです。「9月の第3週目ぐらいから、様子を見ながら…」とあるので、暴落シーズン9月、10月の状況を見ながら、マーケットに戻ろうということを言っています。

本戦略を利用した、私の投資実例

本戦略を利用した、私の投資実例

まだ「つみたてNISA」制度がなく、「一般NISA」しかなかった頃の時代です。

当時、私は毎年9月、10月の安いタイミングで1年分のNISA投資枠を一括投資を実行。
3年連続、秋口に一括で株を買うことで、276万円の元本で、227万円の利益(利益率にして+82%)で終えた経験があります。

以下記事では、そのリアル結果を紹介しています。

最後に

今回は、相場の周期性の観点から、株を購入・売却するのに絶好の季節・月はいつかについて紹介しました。

上記で紹介した「アノマリー投資」は読んでおいて損のない本です。是非、投資の参考にしてください。

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