なぜ、消費税増税前に「金」を買うと儲かるのか?金投資のメリット・デメリット

ここ数か月の価格上昇が目覚ましい「金」。古来より、その希少性と美しさから世界共通の資産として扱われてきたことは誰もが知る資産です。

その金価格が、米国政策金利の引き下げ、米国長短金利差がマイナス(逆イールド)になるなど、米国経済のピークアウトを示す兆候がニュースで話題になるに先んじて、金価格が上昇しています。

経済の先行きが不安視されると、反比例する形で上昇する「金」ですが、今現在の日本市場に限って言えば、「消費税増税」が金(金地金)の需要を高める要因となっています。

その理由は何なのか、見ていきましょう。

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金投資では、「消費税増税」前の金消費急増は常識

金投資の世界では、「消費税増税」前に金の消費が急増は常識です。

本題に入る前に、消費税増税の歴史金投資・金保有のメリット・デメリットを確認しておきましょう。

消費税増税の歴史

消費税法が施行されたのは平成元年のこと。約30年の歴史があります。まずは、消費税増税の歴史を振り返ってきましょう。

西暦和歴首相詳細
1989年平成元年竹下登消費税法施行。税率3%でスタート(4月1日~)
1997年平成9年橋本龍太郎消費税率3→5%にUP(4月1日~)
2014年平成26年安倍晋三消費税率5→8%にUP(4月1日~)
2019年令和元年安倍晋三消費税率8→10%にUP予定(10月1日~)

消費税増税ペースが速くなっていますね。

消費税増税 2019年10月より8%→10%に

金保有・金投資のメリット・デメリット

金は、古来より、その希少性と美しさから世界共通の資産として扱われてきました。

金が古来より資産として扱われてきた理由は簡単です。各国の紙幣は国家デフォルト、ハイパーインフレなどにより紙切れ同然になってしまう危険があります。また、株式などペーパー資産は、世界同時株安や世界各地の紛争、テロなど、世界情勢などにより簡単に暴落します。しかし、金の価値がなくなることはないからです。

そのため、安全資産として一定割合を保有する人が多いのです。事実、世界中の中央銀行も金を資産として保有しています。

ただ、デメリットがないわけではありません。金投資/金保有のメリット・デメリットを確認してきましょう。

金投資/金保有のメリット

金投資/金保有のメリット

  • 希少性
     鉱物で有限資産であるからこそ、無価値になることはない
  • 価値は世界共通
  • 土地と異なり「保有税」がかからないため(ランニングコストがかからない
  • 持って運べる
  • 資産としてだけでなく、宝飾品としても楽しめる
  • 金投資/金保有のデメリット

    金投資/金保有のメリット

  • 預貯金や株式と違い、利息や配当がない
  • 金取引は米ドルで行われるため、円建てで売買する場合、為替の影響を受ける
  • 金は「守りの資産」

    金投資/金保有のメリット・デメリットで示した通り、金は利息や配当がないため、宝飾品としての魅力を別とすれば、景気がよい局面においては魅力が薄れます。しかし、景気後退時には、「守りの資産」として機能します。

    特に、景気後退(リセッション)入りする前に、金を資産として保有するのは賢明な選択の一つと考えていいでしょう。以下で金チャートを示しますが、今は、そういう投資・保有タイミングであると言えそうです。

    事実、今、景気後退のサインが表れ始めていますし、バフェット氏もの保有資産を「現金」に変えています。

    消費税増税前に個人の金需要が増えるわけ

    さて、前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ本題です。

    消費税は、モノ・サービスを購入したときに支払う税金です。
    金購入時に消費税を支払う必要がある一方、売却時には消費税を受け取ることができます。個人の金取引においては、売却時の納税義務が免除されるため、消費税はそのまま受け取れます。

    つまり、日々、変動する金価格を別にすれば、売却時に「消費税アップ分だけ得する」わけです。

    そのため、余裕のある投資家が金買いに走り、金需要が増えるのです。

    いくら得する?シミュレーション

    2019年10月より消費税が8%から10%に増税は決まっているので、消費税増税前に金を購入すれば、消費税の差額2%分は確実に儲けられるわけです。

    【例】消費税前に金地金を買い、消費税増税後に金地金を売る

    消費税8%の時に500万円分の金地金を購入し、消費税10%施行後に売却
    ⇒仮に金価格が同じなら消費税差額の10万円が利益に!

    現在の金価格:金チャート

    金を買うなら、金の価格推移についてみてくことを忘れてはいけません。確認してみましょう。

    金価格の推移 1年チャート(円建て・ドル建て)

    2019年初から基本的に上昇傾向。2019年5月をボトムに一旦落ち込むも、その後は右肩上がりで上昇しています。

    金価格の推移

    参考:過去5年間 月次金価格推移

    赤線:田中貴金属 税抜参考小売価格 (円/グラム)
    青線:海外ドル建価格(ドル/トロイオンス)

    この動きは、消費税増税前の買い需要もありますが、今後の米国経済の減速を見込んだ、金買い需要と考えられます。

    金価格の推移 長期チャート(ドル建て)

    ドル価格(XAUUSD)は長期では以下のように推移しています。
    2008年に起きたリーマンショック後も、金価格は安全資産として買われ続けましたが、2011年8月以降は長い下落トレンドに入りました。
    その後、長らく低迷していた金価格ですが、2018年8月以降、右肩上がりに上昇していることがよくわかりますね。


    金売買時の注意点

    金は、取り扱い時にいくつか注意が必要な資産です。

    金に保有税はなし

    高額資産の代表である「土地」の場合、所有してると固定資産税などの保有税がかかります。しかし、金の場合は、このような面倒はありません。金の場合、保有税はありません。
    持ち運びも可能な手軽な資産と言えます。

    売却益が出た場合、所得期間に応じた控除あり

    保有してた金を売却し、「売却益」が出た場合、所得期間に応じた控除が認められます。
    会社員(給与所得者)のような個人であれば、金の売却益は税務上は「譲渡所得」に分類され、他の所得と合わせて「総合課税」の対象となります。

    保有期間により変わる控除
    購入後5年超所有し、その後売却した場合(長期譲渡所得)
    譲渡益から控除分50万円を差し引いた金額が長期譲渡所得となり、その半分の金額に税金がかかる
    税金が半分に!

    そのため、金の保有期間は5年以上あるといいとされます。ただし、買値より売却額が高くないと利益が出ないので、金の価格サイクルを加味して、売却戦略を練る必要があります。

    500g未満の地金には手数料

    500g未満の地金には「バーチャージ(加工手数料)」と呼ばれる手数料がかかるのが一般的です。バーチャージは会社により異なります。

    バーチャージについて「日本マテリアル」サイトより
    金1グラムあたりの価格を5,000円とした場合、100グラムの価格は50万円
    この時のバーチャージは一般的には5,400円~16,200円。ただし、日本マテリアルの場合は0円だそうです。

    宝飾品と楽しみ、利益も得る知人の話

    私の知人の一人に、宝飾品として金を保有し、一定期間楽しんだうえで売却をする人がいます。

    かなり、ごつい指輪で、いやいやふつうなかなかはめていられないだろう…と思ったりもしますが、楽しんだ上で利益を得て売却をするのですから、ただ、チャートとにらめっこになる投資とは違う「楽しむ投資法」を教えさせられます。

    ちなみに、100g, 50gといったインゴットをフレームに入れてアクセサリーとするような商品もあるんですね。なるほど。

    資金的な余裕がある方は、9月末までに購入して消費税増税2%分の利益をGet、さらに、金価格上昇の利益を確認して為替差益を得るという投資を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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