海外旅行を知ると、その国のことがいろいろとわかって楽しいものです。
今回は、上海旅行で分かった中国の物価事情をベースに、最新のデータも織り交ぜながら物価・平均年収等、生活水準がわかる情報ををまとめてみます。
上海は、想像以上に人々の生活は豊かで生活レベルは高い
中国は海岸部と内陸部の格差が激しいといわれますよね。上海に住む人は豊かとの認識はありましたが、それでも、所詮、後進国の中国でしょ!?と、上海に行く前は思っていました。
実際、上海で街ゆく人を見ていると、物価こそ、日本の方が高いですが貧しさは全く感じません。少なくとも上海都心部は東京の光景と大差ありません。
地下鉄に乗ればインフラの整備状況の進んでいることに驚きますし、多くの人がスマホ片手にSNSをしています。商店ではあらゆるところで電子決済ができ、それは日本より圧倒的に進んでいます。
また、着ている洋服やバックの質感も日本と変わりませんし、観光地では多くの中国人観光客が国内観光を楽しんでいます(ただし、中国の地方から出てきた人は風貌が洗練されていないので雰囲気でわかります)。
ちょっと中国のこと、軽んじてたかなぁ、、、というのが私の素直な感想です。
海外旅行を楽しむ中国人
私は時々、海外旅行を楽しみますが、その際によく見かけるようになったのが中国人。私たち日本人は中国は生活水準が低いと決めつけてしまうところがありますが、人口も多ければ裕福なお金持ちも多い。彼ら中国人が海外旅行をしてる様子を見ていると、ゴージャスな豪遊をしてる人も多く、日本人の方が圧倒的に経済的につつましやかで貧乏に見えます…
海外旅行を楽しむ中国人 その1 inスペイン(2017年6月)
スペインで遭遇した中国人たち。金持ってます….リッチだ…
日本への海外旅行を楽しむ中国人 in福岡(2020年1月)
2020年1月半ばに、福岡(博多、大宰府、門司港、小倉)を2泊3日で旅行しました。
ちょうどお正月も明け、日本人の環境客が少ないシーズン&平日の旅行ということもありますが、観光地で出会う多くが中国人か韓国人!お昼、観光地のレストランに入るとほとんどが中国人といった場面も。
中国や韓国からなら福岡なら距離も近く、手軽に行ける日本として観光されているのだと思いますが、その数が半端ない。個人旅行で家族ずれ、友達同士で来ている旅行客も多く、結構な旅費がかかるはずであり、それだけ裕福ということですね。(団体客は少なく個人旅行客が多い印象)。
ちなみに、2020年春節における中国人海外旅行予測レポートによると、中国人旅行者の大型連休「春節」では、日本が人気旅行先1位なのだとか。私が福岡を訪れたときはちょうど、「新型コロナウィルス」での死亡者が出たというニュースが騒がれ始めたころで、招かれざる客が入ってくるリスクもあるものの、観光地経済への寄与度は大きいです。
【参考】中国の連休
以下は中国の連休です。連休の回数は少ないですが、大型連休が多く、海外旅行に出かけたくなるのも理解できます。
祝日 | 日付 | 詳細 |
---|---|---|
元旦 | 2020年1月1日(水) | |
春節 | 2020年1月24日(金) ~2020年1月30日(木) | 7連休。中国のお正月(旧正月) |
清明節 | 2020年4月4日(土) ~2020年4月6日(月) | 3連休。中国4代伝統祭日。日本のお彼岸・お盆のおうに家族そろって先祖のお墓参りをする |
労働節 | 2020年5月1日(金) ~5月5日(火) | 5連休。日本でうメーデー |
端午節 | 2020年6月25日(木) ~2020年6月27日(土) | 3連休。中国4代伝統祭日の一つ。習わしでちまきを食べる |
中秋節 国慶節 | 2020年10月1日(木) ~2020年10月8日(木) | 8連休。2020年は空襲説と国慶節が重なり特例として大型連休 |
中国元/日本円レートの推移(~現在)
為替レートによって、価格の印象も異なります。中国元/日本円レートは以下のように推移しています。 現状のレートを踏まえ、本ブログ情報を参考にしてください。
北京・上海・天津・深センなど中国に出張・観光する場合は両替に注意
海外に行く場合、必須な「中国元」。ほとんどの買い物がクレジットカードなどキャッシュレスで決済できるとしても、いくらかの現金は必要です。
しかし、成田など日本国内の空港で銀行両替すると恐ろしいほどの手数料が取られるので、できるだけ手数料がかからないようにするのことが必須です。
以下では賢く両替する方法や中国に行くなら持ってきたいクレジットカードなどについて紹介しているので参考にしてください。
物価は商品によって高安まちまち
上海の物価は、日本人にとってとても安いものから、ちょっと割高過ぎない?と思うものまでさまざま。
アジアの国全般に言えることかもしれませんが、数日、いろいろ、上海繁華街で消費してみてわかったのは、国産か輸入品かで価格に大差があるということです。
500mlペットボトルの価格を見れば、物価比較がしやすい
私が旅行・出張に行くときに、物価比較に用いるのが「500mlペットボトル(水)」です。
特に、コンビニ、スーパーにいってドリンクコーナーに行くと、国産品と輸入品の価格差も非常に明快にわかります。国産品は2元から買えますが、エビアンなどの輸入品は5倍以上します。(アジアではよくあることです)
ちなみに、最も日本人にとってお水が買いやすいのはコンビニ。街の至る所にファミリーマート(中国語表記で「全家」)があり、日本でなじみ深い商品が多数売られています。
もう一つの物価指標:スターバックスのラテ
もう一つ、私が海外の物価比較をするためによく行く店があります。それは街の至る所にある「スターバックス」
スターバックスの件数が少なければ、後進国だなぁという判断もでき、物価比較のビックマック指数ならぬ、スターバックスラテ指数です。
スタバラテ、超高い!
歩き疲れてコーヒーが飲みたくて中国の旅行中にも、スターバックスに数回行きましたが、めちゃ高い!上記で述べた輸入品対象価格で高いです。
中国上海 ※レート16円で換算
トール:28元(448円)グランデ:31元(496円)ベンティ:34元(544円)
日本
トール:370円 グランデ:410円 ベンティ:450円
銀行で両替した現金で支払うと、10%の手数料分割り増しなので、実際の支払い額はさらに10%増し価格となります。
為替手数料分10%を加えて比較すると…
中国:日本=492円:370円 ⇒ 33.2%も割高!!
高くてもスタバを楽しむ中国人の多さに、さらに驚き
値段にも驚きますが、もっと驚いてしまったのは、おいしくておしゃれなスターバックスのコーヒーを求めて、上海の若者層でお店が混んでいることです。この光景を見ていると、高っ!と思って、躊躇してしまう私自身の方が上海人より圧倒的に貧乏に思えます。
納得できなければ利用しなければいいのですが、気軽においしいコーヒーが飲めるところがわからず、結局、スターバックスを利用してしまうんですよね。スターバックスに完敗。
おまけ:ラテの味は日本の方がおいしい
いろんな国でスタバに行くと、国によって味が違うことがわかります。味の違いの一つは、牛乳の違いです。
全く個人的な感想ですが、私は日本のスタバラテがやっぱり好きです♪
地下鉄・電車・高速鉄道・タクシーは安くて利用しやすい!
さて、スターバックスコーヒーに対して、リーズナブルなのが交通機関。
上海の街は広いので、観光スポットを歩きだけで回るのは不可能です。地下鉄を上手に利用しましょう。
・地下鉄(初乗り) :3元~
・地下鉄(1day Pass) :18元
・タクシー初乗り :14元
・高速鉄道(蘇州までの片道、2等席):39.5元
※蘇州は「東洋のベニス」と言われる世界遺産の街で、上海から約100km
高速鉄道で約30分程度で到着。
下の路線図は上海のメトロ地図です。路線が13号線もあります!まるで東京。正直、ここまでメトロが進んでいるとは驚きでした。
しかし、これだけ入り組んでいても地下鉄の乗り換えは案内表記が適切なので迷うことはありません。ただ、乗り換えは結構歩くのでご注意を。
なお、地下鉄や高速鉄道の乗車の風景は、東京の地下鉄と大きな大差はありません。車中は通勤時でなくともそこそこ混んでいます。多くの人がスマホ片手に中国版Lineやメールを見たりしている様は、日本と変わりありません。特に中国版Line(WeChat?)をしている人が、恐ろしく多かったです。スマホは画面が広いものが人気のようでした。
ちなみに10年前?北京を旅行したとき、あまりもの自転車の多さに驚きましたが、2016年時点の上海街中で見かける自転車は、日本と変わらないぐらいの少なさでした。
中国の所得水準
中国人の平均年収(2019年集計)
Webサイトwww.gzw.comによると、22019年春の平均国民給与月収は8,050元で、中央値は6,500元となっています。
2019年各都市平均月収ランキングは以下の通り。1位北京、2位上海で10,000元を超えています。単純に平均を取ると10,000元を超えています。
上記をもとに、2位の上海の年収を求めると、
年収は10,274元×12ヵ月×16円=1,972,608円(約200万円)となります。これは日本では貧困層レベルですが、全体物価も安いので、全く困らず生活できる水準ということになります。
不動産価格上昇による富裕層も多い
年収平均が200万円ではとても富裕層とはいえないように思いますが、上海など都市部にいる中国人はもっと裕福層に見えます。このギャップは何なのか?
その一つは、不動産価格上昇です。不動産の売却益で多くの富を得た人がいるのだとか。ちなみに、「Hurun Wealth Report 2018」によれば、600万元(約1億円)以上の資産を保有している家庭は上海で59.4万戸もあるのだとか。仮に1家庭が3人家族とすると約180万人。上海の人口は2018年で約2,400万人なので、実に上海の7.5%の人が資産1億円以上の生活をしていることになるそうです。ちょっと驚きですね。
最後に
今回は、中国の物価や給与水準をご紹介しました。
世界を旅行すると中国人観光客の多さには驚かされ、一方で、日本人観光客は少なく、しかも、つつましやかな旅行をしているなと感じることが多々。かつて後進国と言われた中国ですが、もう、そんな感じは一切しません。
ますます強くなる中国パワーに日本は押しつぶされないよう、頑張らないといけませんね…