2022年7月に発馬う予定の Apple M2チップ搭載の新MacBook Air。
Appleは6月6日、新型MacBook Airを7月に発売することが発表されましたが、国内価格(税込)は16万4800円~。
MacBook Air の位置づけは、MacBookのエントリーモデルで10万円強という価格が学生をはじめ多くの人に支持されるモデルと認識していたのですが、発表された価格は16万円越えで非常に高い…
さらに、同時に、AppleはM1チップ搭載のMacBook Airの価格改定は、ドル建てでは据え置きの999ドル、円建てでは13万4800円~に値上げです…
通常のマーケティングセオリーなら、新モデル発表で現行モデルは値下げです。米ドル建てでは据え置き、円建てでは値上げとなっています。
これは、急激に日本人の円資産が目減りし、購買力が低下していることを端的に示すものです。
円安、国力低下とか言われてもピンとこない方も多いと思いますが、円安が進めば iPhoneやMacBook、その他あらゆる輸入商品が上がる!
今回は、円安で次世代iPhone14がいくらになってしまうのか、シミュレーション。そのインパクトから、円安進行で国力&購買力の低下を直視してみます。
追記:
2022年6月23日:
「Apple Music」の学生向けプランの月額料金も480円から580円へと値上げされました。
2022年7月1日:
iPhone、iPad含む主力製品が大幅値上げとなりました。
目次
進む円安
ドル円(日足チャート)
現在、急激に円安が進んでいます。縦のオレンジ線は2022年1月1日を示しますが、2022年1~2月は114~116円を推移していましたが、116円突破以降、急激に円安が加速。一旦、円安が止まるとみられた5月の高値131円もするする突破し、現在は134円を超える円安が進んでいます。
ドル円(月足チャート)
上図は月足チャートです。次の上値抵抗帯となる水準は2002年につけた135円。この水準まではまもなく到達します。ここで円安の流れが止まらなければ、次のターゲットは1998年の147円。現在、市場では150円までの円安もささやかれるようになってきています。
今回はさらに、超長期のチャートを見てみましょう。上図は1ドル=360円の固定相場時代からの超長期チャート。これを見ると、既に、長期円高トレンドは終焉したように見えます。そして、緩やかに長期円安トレンド転換したかもしれないと見える動きを見せ始めています。
円安はなぜダメなのか?
ところで、円安はなぜダメなのでしょうか?
円安で減る円資産価値
円安が日本人にとって良くない理由は、b円安は日本円資産の価値が目減りし、購買力が落ちてしまうからです。国内では年初来、ガソリン・食料品など多くものが値上がりしていますが、これは、同じ1万円でも同じ1万円で買えるものが減っていることを示します。
金額が小さい1回のガソリン給油、食料品1品の場合は、そのインパクトが小さいですが、例えば、Apple製品のような高額商品の場合、そのインパクトは大きい!
仮に、今年年初が1ドルが115円、現在が134円であれば、1,000ドルの商品は、年初は115,000円 で買えたのに、134,000円出さなければ買えなくなります。
今回のM1チップ搭載MackBook Airの価格改定に見える影響
6月7日に発表のあったM1チップ搭載のMacBook Airは、税抜価格で見てみると以下のようになります。
年月日 | ドル建て価格 | 円建て価格 | Appleドル円レート | 実ドル円レート |
---|---|---|---|---|
2020年11月 | 999ドル | 104,800円※ | 104.9円 | 105円 |
2022年6月 | 999ドル | 122,545円※ | 122.7円 | 132円 |
※税込価格は、115,280円と134,800円
まず、ドル建て価格でも新モデル登場で価格が下がらなかったのは、資材コストが上がっているので、価格が安くならなかったと考えられます。
円建て価格については、改定前の価格はドル円レートは105円想定でした。それに対して、今回は122.7円。しかし、2022年6月のドル円レートと比べて10円弱の乖離があります。
なお、Apple製品価格は数ヶ月前のレートを基準に計算されるようで、これにより、値上げ幅が抑えられていますが、発表時の132円で計算すると税抜131,868円、税込145,054円まで上がっていたことになります。
次世代iPhone14 価格はいくらになる?シミュレーション
Apple製品の中で最も人気なのは、言わずとしれた iPhoneです。
現行モデルはiPhone13ですが、市場では、2022年秋にiPhone14が発売されると予想されています。
いつも新バージョン登場でiPhoneを買い換える方、旧機種を利用中でそろそろ買い替えかなと思っている方など、次世代iPhoneを期待している方も多いと思いますが、その時、iPhone14の国内価格はいくらになってしまうのでしょうか?
iPhone14価格シミュレーション
次世代iPhone14価格はいくらになるのか?
iPhone 14には、iPhone 14, iPhone 14 mini, iPhone 14 Pro, iPhone 14 Pro Maxの4モデルが発表されると思われますが、基本となるiPhone 14の普及機が、iPhone13(128GB)と同額だったと仮定して、ドル円レートで変わる価格をシミュレーションした結果は以下の通り。
仮にドル円レート130円適用で1.5万円、135円適用なら約2万円価格が上昇してしまうことになります。
適用ドル円レート | 円価格(税込) | 円価格(税抜) | コメント |
---|---|---|---|
【参考】112.4円 | 98,800円 | 89,818円 | iPhone13 現行価格 |
122.7円時 | 107,841円 | 98,037円 | Mackbook Airと同様のレートが適用 |
125.0円時 | 109.863円 | 99,875円 | |
130.0円時 | 114,257円 | 103,870円 | |
135.0円時 | 118,652円 | 107,865円 | |
140.0円時 | 123,060円 | 111,873円 |
当然、もっと容量の大きいモデルや、iPhone 14 Pro, iPhone 14 Pro Maxなどを購入すると、その値上がりインパクトは甚大です。
仮に、iPhone 14 Pro Max(128GBモデル、1099ドル)の場合、135円レート想定なら、円建て価格は16万円を超えます…
いつも最高スペックを買っていた人たちも、少しスペックを落とすなどの必要が出てくると思われます。
現行iPhone13は7/1に値上げ
2021年9月に発売されたiPhone13の価格は、ドル建て価格799ドル(税抜)で、円建て価格では89,818円(税込:98,800円)でした。
2022年7月1日からの価格改定と比べた結果は以下の通り。
今回のドル円レートが134円で設定されていることがわかります。
年月日 | ドル価格 (税抜) | 円価格 (税抜) | 円価格 (税込) | Appleドル円レート | 実ドル円レート |
---|---|---|---|---|---|
2021年9月 | 799ドル | 89,818円 | 98,800円 | 112.4円 | 110円 |
2022年7月 | 799ドル | 107,091円 | 117,800円 | 134.0円 | 135円 |
従来においては、iPhoneの買い替え戦略の一つに、新モデル登場で安くなった旧機種を買うという方法がありました。
iPhone13発売時、iPhone12は約20%価格が低下したが、その前、iPhone13が値上げとなってしまいました…
私はこの方法で、2020年秋に型落ちとなったiPhone12を楽天モバイルで57,980円で購入しました。iPhone14のリリースで、iPhone13が安くなる可能性はありますが、もはや昨年のようなおいしいiPhone購入はできなくなりました。
Apple製品・サービスの値上げ対抗策:安く利用するには
Apple Gift Cardは、iPhoneなどのハードウェアからAppStoreでのコンテンツ・サブスクリプション利用の支払いに利用できるプリペイドカードです。
このカードは、ポイント還元付きで買えるキャンペーンやセールが時折開催されています。お得なキャンペーンを利用して、ギフトカードを安く購入して、残高チャージ(Apple貯金)しておくと、iPhone/iPadを買ったり、App Storeでのコンテンツ購入、サブスク利用などに利用できてお得です。
詳細は、以下の記事にてご確認ください。
最後に
今回は、AppleのMacbook Airの新作登場で、価格が下がらないどころか値上げとなったことをきっかけに、Appleの次世代iPhone14の価格シミュレーション、および、旧機種の値下げ買い戦略が今年通用しない可能性が高いことを示しました。
円安は、日本人の購買力が低下することを十分理解できたのではないでしょうか。
また、Apple製品の買い替えを検討している方は、必ずしも待つことが良い結果にならない可能性が高いことを、今一度、ご認識くださいませ。
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