止まらない「食欲」。この食欲さえ抑えられればもう太ることはありません。

そもそも、食べ過ぎることなど欲していないのに、なぜ私たちは食べ過ぎてしまうのでしょうか?

著書「食欲ブレーキ」ダイエットは、食欲をコントロールする方法」の指南書です。

今回は、本書から、食欲にブレーキをかける方法を学びます。

[スポンサーリンク]

ダイエットに励むのは人間のみ!

満腹なのに食べたい!

この欲求と日々格闘している人は多いはず。だからこそ、巷には、ダイエット本が溢れています。

そもそも、太りすぎに悩み、ダイエットに励むのは人間のみです。

飼いならされたペットの犬・猫に肥満があることは確かですが、本来、事実、野生動物は皆スリムです。彼らはダイエットを心がけてはいないのにスリムです。人間によく似ているといわれるサルでさえ、満腹時に大好物のバナナを与えても、見向きもしないか、自分の隠し場所に持っていき、空腹になった時に食べます。彼らは本能に従っているだけです。

しかし、ヒトの場合、他の動物と比べて大いに発達している全頭連合野の働きが、本能の行動をコントロールしてしまうところに問題があります。この働きにより、「おいしさの誘惑に弱くなっている」のです。

たくさんあるのは精神的に豊かといえるのか?

たくさんあるのは精神的に豊かといえるのか?

人間の脳の欠点として、たくさんのモノを手に入れようとします。
最も顕著なのがお金です。ただため込むことに生きがいを感じる人も多い。死んだらお金は持ってはいけないのに、不安だからと、十分な資産があるのに使えない老人もたくさんいます。

しかし、「たくさんのものがある」ことが、必ずしも精神的な豊かさにつながるわけではありません。本当の豊かさとは、「今、この瞬間が幸福感にあふれているかどうか」、つまり物質ではなく感覚によってはかられるものです。

そして、これと同様な考えが、食欲・肥満にも言えます。

食事を豊かにするのは「何をどれだけ食べるか」ではなく「どう感じて食べているか」

「食欲ブレーキ」ダイエットでは、「食事から得られる本当の幸せ」への気づきを活用することで、あなたの暴れまわる食欲にブレーキをかけ、食欲をコントロールする方法を指南します。

終わらない食欲との闘いにけりをつける方法

では、実際に食欲を鎮めるためには、どうすればいいのでしょうか。

一般的な方法は「食事制限」。「食べちゃダメ!」といって押さえつける方法です。しかし心理のプロでもある著者は、この方法を薦めません。代わりに提案するのが、食欲のセルフコントロール術」である「食事瞑想です。

「食事瞑想」とは

食事瞑想とは、食欲を手なずけ、それに振り回されないようにする方法です。ここで大事になるのが「おいしさの感じ方」です。

私たちは食事は「舌」「味覚」で味わう思っています。しかし、著者曰く、私たちは自分が思っているほど食事を「きちんと」味わっていません。

味わう・丁寧に食べる

「味わう」とは本来、甘味、うまみ、辛味、苦味など、その食材の持つ味をきちんと味覚で受け取ることです。しかし、私たちは、「過去の経験からの思い込み」と「風味」で味わった気になっています。風味とは、味覚に加えて、匂い、食感、素材の形や色を総合した食べ物のおいしさに関連した感覚のことで、これらと過去の経験で、「おいしいかも」と判断してしまっています。つまり、結構、雑に食べてしまっているのです。

だから、味覚を研ぎ澄ますために風味による「思い込み」をいったん解除する。つまり、「丁寧 に食べること」で満足感を得ることを大切にします。

雑に口に食べ物を放り込んでいると、当然、満足感は得にくくなります。丁寧に、おいしさを味わって食べれば、自然と噛む回数も大きくなり、満足感も得られやすくなるとともに、本来のおいしさに脳も喜びます。

【実践】味覚を感じる丁寧な食べ方

では、具体的に丁寧に食べるためにはどのようにしたらいいでしょうか?

やることは二つだけです。

食欲にブレーキダイエットのポイント

❶舌先:舌先に食べ物を当て、味わいながら食べる
❷胃:「食べたものが胃に落ちていく」感覚をつかむ

「舌先」は味覚を司る神経が集まる場所です。舌は前・中央・後ろの三つの部分に分かれていて、それぞれ異なる神経がつながっています。

舌の前・中央の部分:舌 神経、味覚に特化した鼓索神経につながる
舌の後ろの部分  :舌咽神経という知覚、運動、味覚の混合神経につながる
舌の付け根    :ごっくんと飲み込むことに関わる神経につながる

しかし、私たちは、この部分を十分使った食事ができていません。

おそらく多くの人は、食べ物を口に入れると、奥歯で数回噛んだだけで自動的に飲み込んでしまう食べ方をしています。まるで自動運転するベルトコンベアーのように食べ物を次から次へと喉⇒胃へ流しています。

これでは、しっかり味わうも、しっかり噛むこともできません。しかも、あっという間に一口が終わってしまいます。この食べ方をただすことが、食欲ブレーキダイエットの肝です。

最後に

今回は、著書「食欲ブレーキダイエット」に、止まらない食欲との戦いにケリをつけるために大切な食事の考え方と、その具体的な方法として、食事瞑想法について紹介しました。本書には、食事瞑想をやるとき、「噛んで、飲み込む」という動作が自分の口の中でどのように行なわれているのか、よく観察するやり方などが具体的に紹介されています。

タダでできる(食事量が減る分節約になる)ダイエット法なので、試してみる価値ありですよ。

ちなみに、過去に紹介した「グルテンフリーのダイエット」ですが、旅行や友達との食事などをきっかけに、頓挫してしまいました…アイタタタ…パンを買わない生活は続けていますが、気のゆるみ引き締めのためにも、丁寧に食べる本方法に挑戦してみたいと思います。