賃貸物件では、「家賃は固定で安くならない」と思っている人が多いのではないでしょうか。

確かに、入居をしてしまうと下げにくいのは事実。だからこそ、契約時の家賃交渉はとても大事です。家賃交渉で仮に1万円安くできれば、年に12万円、10年なら120万円も手元に残るお金を増やすことができるので、家計の支出削減効果が絶大です。

また、入居済みの賃貸物件であっても、更新時の家賃値下げ交渉で家賃を安くできる可能性は十分あります。

私は、社会人になってから6回の引越を経験していますが、今現在、家賃交渉で入居時の提示家賃より安い家賃で住んでいます。
今回は、私が行った家賃値下げ交渉なども織り交ぜながら、家賃値下げ交渉のコツを紹介しします。

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そもそも家賃は安くできる?

そもそも家賃は安くできる?

家賃には物件に応じた相場がありますが、最終的には家賃は物件のオーナー(大家さん)が決めるものです。そのため、大家さんとの交渉次第では、家賃を下げられます。

家賃値下げ交渉:新規契約時

即入居物件は物件オーナーにとって収益を生まない問題物件です。物件オーナーは空き室期間が長ければ長いほど、周辺物件に同種の空き物件が多いほど、早く入居者を決めるために、広告を出したり、不動産屋に働きかけるなどして、様々なコストを使っています。マンション・アパート経営では「空室率」が30%のアパートは完全に失敗レベルです。

人口減少、コロナの影響で空き室が増えている物件・エリアなら、なおさらのこと、入居を検討している方がいるなら何としても入居してもらいたいはずです。そんな状況下なら、家賃を下げてもらえる可能性は十分あります。

家賃値下げ交渉:既に入居している場合

同じ物件に長く住んでいると、その分、賃貸物件は経年劣化します。また、周囲に新しい物件がたくさん増えれば、相対的に古い賃貸物件の価値が下がるのが本来の姿です。

20年前に新築で入居した物件と、その後20年が経過して築20年物件を比べた場合、その賃料が相応に安くなっているはずなのに、同じ家賃を疑うことなく支払い続けていませんか?

人口減少で空き室が増える中、今の家賃が適正か、疑いの目をもって今の相場観を調べてみて、家賃相場とずれがある場合は、更新時などに、家賃値下げ交渉してみる価値は十分あります。

東京ですら今後人口は減る

東京都政策企画局によれば、2025年に東京都の人口はピークを迎え、首都東京を含むすべての自治体で人口減少が始まると言われています。東京ですら人口減が目前に迫っているぐらいなので、地方ではさらに余剰物件問題は深刻になるはずです。

家賃に対する意識を変えよう

家賃に対する意識を変えよう

「家賃は固定」の価値観を捨てよう

テレビ、パソコンなどの価値は5年もすれば随分安くなります。また、現代はあらゆるモノ・サービスの価格破壊が起きています。

しかし、住宅用家賃についてはどうでしょう?一度入居してしまうと、家賃は変えられないものと勝手に思い込んで、近隣の家賃相場を見ることすらされていない方が大半ではないでしょうか?

たまたま住んでいる物件の賃貸情報を調べてみたら、ほぼ同条件の部屋のはずなのに、1万円も高い家賃を支払っていたということが実際に起こっています。「日常の買い物は 10 円単位で値段を気にするのに、 高い買い物になると適正な金銭判断ができなくなる」と言われますが、まさにその典型です。

まずは、家賃は下がらないという固定観念を捨てることが大事ではないでしょうか。

値下げ交渉は恥ずかしいことではない

交渉事が苦手とされる日本人。しかし、ビジネスマンの方なら、モノ・サービスを買う場合に、相みつを取ったり、価格交渉をしますよね。
にも拘わらず、自部分自身のこととなると「恥ずかしい」「けち臭い」といった意識が邪魔をして、価格交渉ができない人がたくさんいます。

家賃が月10万円なら年120万円、10年住むとしたら1200万円のモノを買うのと同じ。むしろこれほど高い買い物をするのに交渉しないのはおかしくないでしょうか?日用品を買うのに10円安いところに足を運ぶぐらいなら、家賃値下げ交渉で家賃を安くする方が圧倒的に手元に現金が残ります。

要望を口にしない限り、安くなることはありません!

私が実践した家賃値下げ価格交渉

私が実践した家賃値下げ価格交渉

私が、現在住んでいる物件を契約するにあたって行った価格交渉を参考例として紹介します。値下げ交渉と言っても、なんだこんなことか…ということで、安くなることもあるのです。

交渉の下準備は条件提示時点から始まる

私は、不動産屋に来店して、最初に物件の要望を伝える段階から交渉の準備は始まっていると考えています。なぜなら、不動産屋さんは、必ず、提示額よりも高めの物件を多数紹介し、価格の高い物件への入居を勧めるからです。

以下、私が現在住んでいるマンションの契約をするに行ったこと、気を付けたことを列挙しました。

不動産屋さんとの交渉時に実践したこと

  • 即入居案件を希望する ※価格交渉しやすいし、内覧ができる
  • 家賃予算上限は低めに伝える ※ただし要望(条件)はしっかり伝える
  • 希望に近い物件をいくつか絞った後に、物件を内覧させてもらう
    この間に、仲介担当者さんとの距離を縮める(交渉しやすい素地を作る)
  • 内覧後、気に入ったを2~3件に絞ったうえで、そこから家賃値下げ交渉
    部屋は気に入ったが、予算オーバーなので、少し値下げしてもらうことはできないか、または、そういう余地のある物件はないか、話をしながら探る(オーナーと不動産屋の間に深いパイプがありそうな物件を探る)
  • 価格交渉可能な物件を見つけたのち、即決することを条件に、最終的に共益費込みで切りのいい額(千円以下切り捨て)にしてくれないかと交渉
    ※適正な値下げ範囲内(物件オーナーさんと一緒にWin-Winになれる範囲)で交渉

私は上記方法で、もとも提示額から8,000円のディスカウントに成功。ちなみに、当日ネットも価格を調べたところ、別の不動産会社が提示していた額からは、月12,000円のプライスダウンを獲得していました。

たまたま、私が交渉した不動産会社は、大家さんと強いつながりがあり、また、たまたま同時期に3件の空室があったようで、早く入居者を決めたがっていたという幸運もありました。仮に、これらの中間をとって月10,000円の家賃値下げに成功したとすれば、今後、何もしなくても1年で12万円の減額、仮に10年住めば120万円の減額です。

家賃以外の費用も値下げ交渉してみよう

契約物件が決まると、不動産屋さんは、入居に当たって必要となる諸々の費用を含めた「初回支払額の計算書」を提示してきます。このタイミングで、家賃以外にも、敷金、損害保険、クリーニン等、様々な費用が発生することを改めて額面ベースで知ることになります。

さて、ここでも値下げ交渉です!

列挙された項目の中から、ディスカウント依頼しやすそうなを見つけ、「既に予算オーバーなので、消毒代は必要ないので外してください」と伝えました。すると、「消毒は削れないので、月末までの日割り家賃分はなしでいいです」と約半月分をフリーレントにしてもらいました。

こんな具合ですから、不動産屋さんからは、「絶対に隣りの住人に言わないでください!」と念を押されました。

最後に

今回は、私の家賃値下げ交渉について紹介しました。

本文で記載の通り、私はビジネスライクなビジネス交渉で家賃値下げを獲得したわけではありません。お願い🙏ベース風に要望を伝えてみただけです。その要望一言が言えるかで安くなることもあるので、是非、新規不動産契約をするときはやってみる価値はあるのではないでしょうか。

ただ、最終的に忘れてはいけないのが、物件オーナーさんともWin-Winになれるような交渉を心がけること。一方的な交渉は成立しません。相手にもメリットがあってこそ、交渉が成立します。

なお、これ以外にも、賃貸物件の値下げ交渉にはまだまだ方法(契約時、更新時)はあります。その方法については、また、別の機会に紹介します。