自宅やオフィスから電子的に確定申告が提出できるe-Tax(イータックス)。
2004年から始まった制度ですが、2019年1月から年末調整済みの給与所得者のスマホからの確定申告に対応。さらなる、e-Taxの普及を促進するため、来年(2020年分の所得税の確定申告)からは、e-Taxの青色申告提出者の控除枠を拡大し、e-Tax利用者と未利用者で納税額に差をつけるなど普及に努めています。
さて、e-Taxで確定申告をするには、いくつかの準備が必要です。
今回は、e-Taxで確定申告をするやり方(e-Tax利用までの事前準備)について紹介します。
目次
e-Taxで確定申告を行うための事前準備
e-Taxで確定申告を行うためには事前準備が必要です。
①パソコン環境の整備
②電子証明書(マイナンバーカード)の取得
③e-Taxの利用申し込み
④ICカードリーダライタの購入
順番に解説します。
①パソコン環境の整備
e-Taxは、どんなパソコン・スマホ環境からでも利用できるわけではありません。パソコンの場合、最近のWindowsパソコンを使っている場合、特に問題になることはありませんが、念のため、国税庁が推奨する環境を確認してきましょう。
個人情報を守るセキュリティ対策を
確定申告のデータは非常に重要な個人情報となるため、ご自身のセキュリティ情報を守るためにセキュリティソフトなどで対策をしておく方が安心です。なんのセキュリティ対策もしていない場合は、セキュリティソフトの導入を検討しましょう。
以下は私が利用しているセキュリティソフトの「ウィルスバスター」です。1つでパソコンやスマホなど3台までご利用可能です。ご自身ですべて使ってもいいですし、家族とライセンスを分け合い使うこともできます。
②電子証明書(マイナンバーカード 等)の取得
e-Tax利用には、電子証明書が必要です。
電子証明書とは、個人なら「マイナンバーカード」、企業なら「政府認証基盤(GPKI)のブリッジ認証局が作成した電子証明書」が該当します。
参考HPe-Tax:電子証明書の取得
個人の確定申告の場合に使用する「マイナンバーカード」は、住民票のある市区町村にて発行してもらう必要があります。少し面倒ですが、来年からはe-Tax利用者と未利用者で青色申告者の場合は控除の額が異なってくるので、まだ取得していない人は、市町村窓口で手続きを済ませましょう。
参考HPe-Taxで確定申告するべき4つのメリット:④青色申告者は控除額が10万円増える
③e-Taxの利用申し込み
e-Taxを利用する方法には以下の2種類あります。
・マイナンバーカード方式
・ID・パスワード方式
以下は、平成31年1月以降に導入された以下の2つ仕組みの模式図です。
以下で2つの方式を簡単に説明します。
マイナンバーカード方式
従来、e-Taxを利用するためには、❶所轄の税務署に「e-Tax開始届出書」の提出、❷e-TaxのID・パスワードの受領 が必要でした。しかし、❶❷が不要になりました。ただし、マイナンバーカードとICカードリーダーは必要です。
ID・パスワード方式
マイナンバーカードを持っていない場合、税務署の職員と対面による本人確認を行い、上記❶❷の手続きをすることでe-Taxの利用が可能になります。マイナンバーカードとICカードリーダーは不要なものの、税務署に行く手間が必要となります。
※ID・パスワード方式は暫定措置。国税庁は将来的に「マイナンバーカード方式」に一本化していく方針と思われます。
④ICカードリーダライタの購入
マイナンバー方式でe-Taxを利用する場合は、ICカードリーダライタが必要です。ICカードリーダーや2000円程度で購入できます。
参考HP公的個人認証サービス「マイナンバーカードに対応したICカードリーダライタ一覧」
おすすめマイナンバーカード対応 ICカードリーダライタ―
上記の一覧表を提示されてもどれを選んでいいかわからないと思いますので、おすすめなICカードリーダーを3つご紹介します。どれも大きな機能差はありません。
なお、2017年1月から一部のスマートフォンの「リーダライタモード」を使った認証も可能です。
最後に
今回は、e-Taxで確定申告をするやり方(e-Tax利用までの事前準備)について紹介しました。
次回は、具体的な確定申告書の作成について解説予定です。
以下の確定申告ソフト「freee」もe-Taxの申告手続きに対応しています。