明かされた国内仮想通貨取引の現状(研究会報告:2018年3月までの取りまとめ)

4月10日、金融庁で開かれた「仮想通貨交換業等に関する研究会」の第1回会合。
この会合で、仮想通貨の規制動向、ICOの説明、仮想通貨に関する相談事例など、幅広い方向がされました。
中でも、特に興味深い報告がなされたのは「仮想通貨取引についての現状報告」。

先だってSNSなどで情報が飛び交ってはおりましたが、週末、改めてレポートを確認したので、押さえておきたいポイントをまとめてみます。

[スポンサーリンク]

主要通貨の取引量・価格推移

ビットコインはと取引量が4年で約167倍まで増大。

主要5通貨のうちビットコインが約67%を占める(平成30年3月31日時点)

ビットコインの一日あたりの変動率は約2.6%、最大で約25.3%
(平成26年1月~平成30年3月の期間、終値ベース)

主要価格の価格推移
 3月31日時点で仮想通貨1,596種の時価総額27兆4,339億円に対し、
 BTC:45.2%, ETH:15.1%, XRP:7.7%, BCH:4.6%, LTC:2.6%

取引に使用される法定通貨・仮想通貨のシェア
ビットコイン取引は、約6割が日本の投資家。一方、他の取引は少ない

国内での取引状況

取引形態

H29現在、現物取引:証拠金・信用・先物取引=18.39%:81.61%
 圧倒的にレバレッジ取引が多い

年代層別顧客数分布

現物取引:
 ユーザ数は350万人。
 取引の中心層は20代から40代までで。30代がピーク

証拠金・信用・先物取引:
 ユーザ数は14万人。
 取引の中心層は20代から40代までで。30代がピーク
 全体の取引量のうち、証拠金・信用・先物取引が81.61%を占めることから、
 レバレッジ取引ユーザが頻繁に取引をしていることが伺える

預かり資産・入出金

預かり資産額(仮想通貨を含む)
 約77%が10万円未満の預かり資産。1000万円以上は全体の1%にも満たない

入金のピークはビットコインが最高値を付けた2017年12月
 個人的な意見として、ビットコインの価格高騰を見て新規口座を開いたり、追加入金したと思われ、
 2017年12月~2018年1月に入金した人の多くは、資産を失ったと考える。

取引スプレッド

スプレッド
 まだまだスプレッドが高いですね。

レポートに対するChamiの感想

2017年に急激にユーザが増えた仮想通貨市場のユーザ実態がわかる興味深いレポートですね。ユーザ数や預かり資産など、かなり興味深いデータが明らかになりました。

Chami的に非常に興味深く思ったのは、以下の点。

①現物ユーザVSレバレッジ取引ユーザ=350万人:14万人に対し、取引量は18.39%:81.61%
レバレッジユーザの売買量が多くてびっくり。トレードがうまい人は一気に資産を増やし億り人に慣れたと思いますが、現物投資ですらボラティリティがハンパないですから、レバレッジユーザの多くの人は市場から撤退となってしまっただろうなぁと想像します。

②約77%が10万円未満の預かり資産。1000万円以上は全体の1%にも満たない 
株式などは数百万円~の資金を投じている人が多数いることを考えると、仮想通貨の預かり資産が少なすぎて意外でした。
ただ、以下の理由はあるのだろうと考えます。

1)ユーザ層が若い
投資をする余力が少ないということでしょう。50~60代がユーザになってくると資産額は増えると思いますが、新しい動きに情弱になりやすい高年齢の方はもう少し市場がこなれてきたころに参入してくるのでしょうね。

2)2018年上旬の仮想通貨大暴落で資産を失った
多くの人は結構な額を仮想通貨に資金投入したのでしょうか、2018年上旬の仮想通貨大暴落で資産を失ってしまい、結局、口座残金がほとんどなくなってしまったのではないかと推測します。

③入金月のピークが2017年12月
これじゃあ、やられますよね。
たぶん、この時期に市場に参加した人は取引が上手ではないことを考えると、「売り」で上手に儲けられるとは考えにくい。つかの間、ビットコインの上昇で心浮き立ったのもつかの間、あっという間に資産をうしなったことでしょう。う~ん、哀れです。。。

④日本人の取引のほとんどがビットコインに集中
あまり、資産分散とか考えていない印象。(まあ、すべてビットコインの価格に左右されるので、他の仮想通貨を持っていても同じと言えますが)

④結局、2017年11月以降の上昇相場よりも前から取引始めていないと資産は残っていない
これは私の憶測ではありますが、データを見ていると、結局のところ、2017年秋以降の暴騰相場で市場参入している人には資産は残っていないのではないかな、という印象を受けます。
私はガチホ派だったので、ピーク時に比べて、多くの資産を失いはしましたが、それでも現在の損益はプラス。
トレードが非常に上手な人か、ブロックチェーン技術の将来にかけて長期投資している人のどちらかしか、生き残れていないのではないかとデータを見て感じました。

みなさん、どうお考えになりましたか。
私は、今後も淡々と、月の収支残金を仮想通貨投資に回していきます。

最後に:仮想通貨取引で生き抜くために

スプレッドが大きい取引所で投資していると、利益が少なくなります。スプレッドの小さい取引所を利用しましょう。

また、市場が沸いたときに投資を始めては必ず負けます。価格が安い時に以下に仕込めるかが重要です。
月1万円などの少額でいいので、ビットコインの積立投資などをすると、一定期間が経ったときには、積立投資をしておいてよかったという状況になる可能性は高いと思います。同時に仮想通貨レンディングサービス(貸仮想通貨サービス)などを利用すると、「値幅」×「金利相当分のコイン増加」でリターンが増大します。

積立投資、レンディング共にサービス提供をしているのはCoincheckのみとなります。

仮想通貨の積立投資とレンディングサービスについて、詳しい内容は以下記事にてご確認ください。