メモを取ってもその場限りの書き捨て。見返すこともなく、うまく活用できていない人、多いのではないでしょうか。
しかし、書店には「メモ本」が溢れています。これは、メモで人生を変えた人がたくさんいるからに他なりません。
では、どんなメモの取り方をしたら、人生を変えられるのか?
手帳も入れ替えとなるこの時期に、「メモの取り方を変えると、人生が前向きに変わる」とアドバイスする「すごいメモ」の著者小西利行さんから、メモの取り方を学びます。
目次
メモが有効に使えない理由を知る
メモがその場限りのゴミメモで終わってしまうのは、単なる予定などの備忘録にしかなってないからです。
「ゴミメモ」を「未来に使えるメモ」にする
メモは単なる情報の備忘録ではなく、頭を整理したり、アイデアを出したり、資料を作ったりと、「考えるための材料」です。「考えるキッカケ」を作る「使えるメモ」にすることが大事です。
未来の自分に考えるきっかけを残すメモを書く。単なる「過去メモ」から将来の「未来メモ」にすることが大事です。
そのためには、メモを取った時の当時の様子が思い浮かび、その時何を考えていたかも思い出せるようなメモを残すことが大事です。
メモの大事な役割「5つ」を理解しよう
「メモを使う」には、まずは、メモのもつ役割をしっかり押さえることが大切です。
整理:仕事の条件や要点を整理する
設定:課題を見つける。目的を決める
考察:何が有効な解決策か考える
発見:新しいアイデアへとたどり着く
指示:部下やチームに役割を与える
多くの人は、この5つのポイントを理解していないため、「ゴミメモ」化してしてしまいます。
これらメモの役割をふまえたうえで、「どうすれば未来の自分に伝えられるのか」を意識して「未来メモ」をとることが大事です。
すごい仕事のための「3つの未来メモ」
小西さん曰く、情報は、まとめると「武器」。しかし、まとめないと「ゴミ」化する。
では、どんな風にメモをまとめていけばいいでしょうか?
大事なことは3つ。❶まとメモ、❷つくメモ、❸つたメモ の3つのメモ術です。
1.「まとメモ」術
まとメモとは、「情報をシンプルにまとめて、仕事を効率化するメモ術」のことです。印・矢印・記号を使い分けることで、わかりやすく情報がまとまります。
- ○印
未来の自分に大切なことを伝えるための記号。 - 矢印
矢印の意味は「だから」「そこで」「ところで」「つまり」「でも」「さらに」のいづれか。
矢印で秩序・流れを作り、つながり把握ができるようにする ※難しい話も理解が容易に。
また、矢印は気づきを生む。つながっていない部分に疑問を持つことができる。 - 記号
★印など、シンプルな記号をつけるだけで情報にメリハリがつく - 吹き出し
吹き出しは未来の自分への指示書。以下のポイントを押さえると効果的。
1.起点ポイント(ここから考えよう!)
2.確認ポイント(ここを解明しよう!)
3.重点ポイント(ここを伸ばそう!) など - デジタルメモ
デジタルメモでは、「超簡単なワードでの分類」が大事。※簡単でないと忘れてしまって検索できない
2.(アイデア)「つくメモ」術
2つ目の「つくメモ」は、「メモを使って、アイデアをざくざく生むメモ術」のことです。
- ハードルメモ
「自由に絵をかきなさい」といわれると何を書くか決めるだけで大変。「花の絵を描きましょう」条件があると、絵を描くことに集中きる。
思考も同じで、ルール・制約(ハードル)を設けて、目標が定まりを定めれば、考えが進む。
例)「それは本当に、○○か?」というお題で考えてみよう - ブラック三角メモ
商品企画の際、「商品の送り手」と「受け手(世の中)」の間の共感(隠れニーズ)を見つけるメモ術。
左に送り手、右側に受けての不満(困っていること)を書き出す。ユーザの不満からニーズを探る方法。 - ホワイト三角メモ
アイデアは真面目に考えているだけでは決して生まれない。右側三角と左側三角のワードをつなげて、面白いアイデアを生み出す。 - つなぎメモ
どうしても答えが見えない時、まずは「流れ」でつなげてみます。アイデアの断片をつなぎ合わせてストーリーにしてみるのです。秩序の先に「答え」を導き出すことができます。これにより、「やるべきこと」が明確になり、どの方向に向かって考えていけばいいかが鮮明になります。つなぎメモを人に見せるとどんな企画書よりもスムーズに納得してもらうことができます。理由は、相手の頭の整理にもなるからです。
「流れ」が生まれ、「課題と結論」「原因と結果」「ニーズとアイデア」が見えてきます。 - あまのじゃくメモ
困ったら逆から考える。「結果→原因」を発想するメソッド。気づいていなかった答えが見えてくる。
3.「つたメモ」術
3つ目の「つたメモ」は、「メモを使って、大切なことを伝えるメモ術」のことです。
- 見出しメモ
その一言でメモが読みたくなるように、メモする際に気をつける。
見出しは感動的に書くのがコツ。
・できるだけリアルな「発言」を書く
・そのとき生まれた「発見」を書くのもよい - ズメモ
伝え方に困ったら図を描く。 - スピーチメモ
人間の興味は「疑問と解決」の間にあるので、人が興味を持つときの言葉「なぜ?」を使ってまとめる。
人は呼びかけられると無意識に応えたくなってしまうという効果もあり。
以下では具体例を2つ紹介します。
❶つたメモで、「なぜ?」を上手に活用
・君は「○○」を知っているのか?
・なぜ、「○○」は売れるのか?
・○○の好感度は9割
・○○を知る10の習慣
・東大生だけが知っている「○○」活用法
・「○○」は本当に、未来を豊かにするのか?
これなら、○○がわからなくても興味を持ちませんか?
❷人の心を動かす「数字」を使う
例)「7つの習慣」「伝え方が9割」「たったひとつの」
❷逆説語や限定語を使う
例)「「○○だけが知っている」「○まるだけど、××やってみた」「それは本当に○○するのか」
思考を邪魔されないためには、メモの書き味も大事
脳は簡単に思考が乗っ取られます。ちょっとインクの出が悪い、紙質が悪いだけでも、自分が理解していないほどに、脳がハックされ、思考が止まります。
だから、書き味のいいペン・ノートにこだわることも大事です。また、メモによっては、事前に効果的な罫線などが入っている手帳の方が、きれいにまとまります。
以下では、そんな神ペン・思考ノート・投資手帳などに関する情報をまとめました。是非、ご参考に。
最後に
今回は、小西利行さんの「すごいメモ」から、メモをゴミメモにせずに、未来に使えるメモにする方法を紹介しました。
仕事手帳や仕事ノートで、上手に利用すれば、仕事の成果は上がります。1年後、5年後の自分に役立つメモに励みましょう!