米国株式の取引をしていると、耳にすることがあるトリプル・ウイッチング。
日本語訳では、「3人の魔女」と呼ばれますが、なんだか、不安になる言葉ですね。
米国株式を売買する投資家のみならず、米国市場の影響を受ける日本株の投資家にとっても、トリプル・ウイッチングが何か、理解しておくことは、投資の成功確率を上げるうえで、十分意味があります。
目次
市場の波乱に警戒が必要なトリプル・ウィッチング
クアドルプル・ウィッチングとは
トリプル・ウィッチングとは、米国市場において株価指数先物、株価指数先物オプション、個別株オプションの3つの取引が同時に清算される日(行使期間満了日)です。
これらは、毎年3、6、9、12月の第3金曜日に当たります。
トリプル・ウィッチングの日、投資家とトレーダーは、「金曜日の有効期限」が訪れるまでに、オプションを売却するか、次の四半期にロールオーバーするかを決定しなければなりません。特別清算指数(SQ:Special Quotation)算出に伴い、取引量が増えるため、株式相場に波乱が起こりやすくなります。
なお、トリプル・ウィッチング(英語:Triple witching)の「ウィッチング」とは「魔女」という意味です。取引量が増加し、波乱が起きやすい、しかも、その日は金曜日と、不吉なイメージが「魔女」と絶妙に重なりますね。
4匹の魔女:クアドルプル・ウィッチングもある
株価指数先物、株価指数先物オプション、個別株オプションの3つの取引が同時に清算される日に加えて、さらにストックオプションの取引最終日が重なる日をクアドルプル・ウィッチング(英語:Quadruple witching)といいます。トリプル・ウィッチング以上に取引量が多くなるため、波乱に警戒が必要です。
2022年のトリプル・ウィッチング日はいつか
では、2022年のトリプル・ウィッチング日は具体的にいつになるでしょうか。
2022年のトリプル・ウィッチングカレンダー
S&P500先物、NYダウ先物、ナスダック100先物のSQ日が重なるトリプル・ウィッチングカレンダーは以下の通りです。
年 | トリプルウィッチング日 |
---|---|
2022年 | 2022年3月18日、2022年6月17日、2022年9月16日、2022年12月16日 |
2021年 | 2021年3月19日、2021年6月18日、2021年9月17日、2021年12月17日 |
トリプル・ウィッチングでどうなる?値動きの特徴
気になるのは、トリプル・ウィッチングでどうなるのか?
トリプルウィッチング日の値動きの特徴について見ておきましょう。
特に取引量・ボラティリティが高まる時間帯
取引量とボラティリティ、それに伴う価格変動の速さは、トリプルウィッチングの日の取引の最後の時間に特に高くなります。 この時間帯をトリプルウィッチングアワーといい、具体的には米国東部標準時で午後3時から4時です。
トリプル・ウィッチングが株価に与える影響
トリプル・ウィッチン日は、ボラティリティが上がる傾向があるため、デイトレーダーにとっては強烈な影響があります。大きく儲かる可能性がある一方、大きな資産を失う可能性もあるため、ポジション量や損切りラインについて、最新の注意が必要です。
ただし、長期の投資家にとっては、多くの場合、大きな影響は与えません。多くの場合、この日の変動分は数日~1週間程度で吸収されます。短期的なトレンド転換になる可能性もありますが、トレンド転換の兆候があると判断した場合は、先物やCFDで売りヘッジをするなどして、対処しましょう。
私は、ヘッジをするときはCFD取引を用いています。レバレッジが掛けられるので、少ない資金でヘッジできます。
最後に
今回は、市場が荒れやすいトリプル・ウイッチング(3人の魔女)について紹介しました。
波乱を少しでも避ける、あるいは対処する方法を知っていると、投資で爆死する確率を減らすことができます。少しでも投資のお役に立てば幸いです。
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