豆をまき、福を寄せ、鬼を退治する 2月の行事「節分」。
相場においては、「節分天井彼岸底」という相場格言を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
この相場格言は、節分(2月上旬)に高値をつけ、彼岸(3月中旬)に安値をつけるという意味ですが、そもそも、2023年の節分と彼岸はいつなのでしょうか?また、この相場格言で利益が狙えるのでしょうか?過去の日経平均の値動きを元に検証してみます。
目次
相場格言:節分天井彼岸底
相場には、、根拠はないけれども経験則的に起こりやすいこと事柄「アノマリー」があります。2月のアノマリーが「節分天井彼岸底」です。
「節分天井彼岸底」の意味は?
「節分天井彼岸底」とは、節分(2月上旬)に高値をつけ、彼岸(3月中旬)に安値をつけるという意味のアノマリーです。
2023年の「節分」「彼岸」はいつなのか
では、「節分天井彼岸底」の「節分」と「彼岸」はいつなのでしょうか?
2023年の節分・彼岸スケジュールは以下の通りです。
2023年の「節分」は2月3日(金)。
2023年の「春の彼岸」は3月18日(土)~ 3月24日(金)までの7日間
※春分の日は 3月21日(月・祝)
節分は毎年2月3日だと思っている人も多いですが、固定ではありません。時々、2月2日や2月4日が「節分」になる年もあります。ちなみに2021年は2月2日が節分でした。
節分の由来
もともと、「節分」とは、その感じが示す通り「季節を分ける」という意味があり、本来な季節の始まりの日である二十四節気の「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のすべてを指します。二十四節気は、太陽と地球の位置関係で決まり、立春は太陽黄径が315度となる日です。
節分の起源については諸説ありますが、平安時代に鬼を払い、疫病を退散させる願いを込めて始まった儀式だったというのが一つの説です。つまり、邪気を払い「疫病退散」を願う日です。
古来より「季節の変わり目は邪気が入りやすい」と考えられ、特に2月上旬は、まだまだ寒く体調を崩しやすい」ことから、太陰暦の1年の始まりに、邪気を祓い清め、一年間の無病息災を祈る中国の行事が、平安時代に伝わったとされています。最初は宮中行事でしたが、次第に豆をまいて無病息災を願う行事として、庶民の間に広く伝わり、現在に至ります。
2020年、新型コロナという禍が、世界を揺るがす大問題化したのも2020年2月でした。世界は今だ、新型コロナという疫病に苦しめられ続けています。早々に退散願いたいものです。
人間の体はタンパク質からできています。髪や爪すら成長にはタンパク質が必要なので、タンパク質不足になると、老けて見えます。
植物性タンパク質の代表である「豆」なら、良質なたんぱく質が簡単に取れる!小腹対策用のおやつにも最適です。
「節分天井彼岸底」は投資に使える格言なのか?
さて、投資家にとって大事なのは、「節分天井彼岸底」、つまり、「節分で売って、悲願で買う」が、成功率の高い投資方法かという点です。
上記のグラフは、2012年~2018年の1月年初から4月末までの日経平均株価を並べて、節分・彼岸の株価を検証した結果です。
これを見ると、節分頃が必ずしも「天井」にあるわけでもないですし、「彼岸」が底になっているわけではないようです。
もう一つの2月の相場アノマリー:花見ラリー
2月にはもう一つ、相場でよく聞かれる言葉(相場アノマリー)に「花見ラリー」という言葉があります。
花見ラリーとは、2月の節分のころから3月下旬、或いは、4月の上旬頃まで堅調に推移しやすいという相場アノマリーのことです。
「花見ラリー」という言葉は、日本の株式相場ではよく聞かれる言葉です。このアノマリーが当てはまりやすいと言われる理由は3つあります。
・第3四半期を終え、3月下旬、或いは4月中旬の本決算に向けて期待が高まりやすい
・3月の配当権利取りの買いが入りやすい
・2月は閑散相場となりやすく、売りも少なくなる傾向がある
ことなどから、相場が上昇に転じやすいと言われています。
最後に:
今回は、「節分天井彼岸底」の意味・由来と共に、過去実績はどうだったのかを確認してみました。
節分天井彼岸底については、当たるとは言えなさそうですが、相場格言やアノマリー、統計・確率的に優位性があるものもあります。学んでおいて損はありません。
以下の本は、市場に存在するアノマリーを14章にわたって解説。米国の株式市場の分析がベースになりますが、日本株は米国株との連動性が非常に高いため、日本市場の取引においても有用な書です。
特に5章以降は有益な情報が多いです。投資をするなら読んでおいて損はありません。おすすめです。