イーサリアムが7ヶ月ぶりに高値更新 — 背景にある勢いとは? 機関投資家の買い・企業戦略の変化・ステーキング・バーン機構が牽引する価格上昇の全貌

2025年8月10日、イーサリアム(ETH)が約7ヶ月ぶりに高値水準へ到達しました。

先に【結論】を言えば、中長期の資産形成やポートフォリオ多様化を狙うなら、ETHは今後ますます重要な選択肢となってきています!

以下、イーサリアム急騰の背景、今後の投資のポイントなどをまとめます。

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イーサリアム(ETH)が7ヶ月ぶりに高値更新 — 背景にある勢いとは?


図:イーサリアムの価格推移(2020年~)

Binanceでは一時 $4,200(約62万円、1ドル = 147.72円換算) を突破し、約7%の急上昇を記録!背景には約2.07億ドル規模の空売りポジション解消(ショートカバー)があり、これが買い圧力を一気に高めました。

加えて、7月はETH関連ETFへの資金流入が過去最高水準となり、機関投資家のインフラ投資が急拡大。

短期的要因と中長期的トレンドが重なった結果、大幅な上昇🚀となっています。

企業によるETH保有が8倍に急増 — その実態と背景とは?

2024年末時点で約11.6万ETH(時価約4億ドル)だった企業保有額は、2025年7月には約96.6万ETH(時価約35億ドル)まで増加。この半年間で8倍超という異例の伸びを見せています。

特に、過去数ヶ月で545,000 ETH(約16億ドル相当)が企業のトレジャリー資産として新規取得されており、ビットコイン偏重だった企業の暗号資産戦略が多様化しています。

【補足】トレジャリー資産 とは?

企業や団体が保有する長期的な資産のこと。
従来は現金、国債、株式、不動産が中心でしたが、近年はビットコインやイーサリアム(ETH)など暗号資産を組み入れる企業が増加中。

ETHをトレジャリーに加えることで、以下のような効果が期待できる!
・長期的な価格上昇による資産保全
・ステーキングによる利回り確保
・将来的なブロックチェーンサービス利用準備

テクノロジー志向企業が注目 — ETH版「インフラ投資」の位置づけ

テクノロジー志向企業もイーサリアムに注目しています。
Meta、Shopify、a16z(Andreessen Horowitz)などのテクノロジー企業は、NEFT、メタバース、Web3 などの観点から投資を行っています。
🔗イーサリアムを保有する公開会社 
🔗ビットコイン を保有する公開会社

企業のイーサリアム保有が拡大している背景には、以下のような戦略的要因があります。

ステーキング利回り(年3〜4%)
保有しながら安定した収益が得られ、現金資産より効率的な運用が可能。

DeFi・NFT・ステーブルコインの基盤資産
多くの分散型金融プロトコルがETHを担保・基軸通貨として採用。

企業トレジャリー運用の多様化
ビットコインだけでなくETHを含めた「暗号資産バスケット」への移行が進む。

一部企業では、ETHをインフラ投資として大量保有し、将来的な事業展開やネットワーク優位性確保を狙うケースも出ています。

【補足】ETHを「インフラ投資」とみなす考え方

・ビットコインは価値保存目的の資産。
 対して、イーサリアムはネットワーク利用に必須の「燃料(Gas)」→インフラ的
・企業がETHを保有するメリット
 ・自社サービスのスマートコントラクト実行
 ・DeFi/NFT事業展開に必要な基盤利用権を押さえる

今後の展望 — 強気材料とリスク


図:イーサリアムのドミナンス推移(2020年~)

2020〜2023年は企業の暗号資産保有は、ほぼビットコイン(BTC)一択でした。

しかし、上記の背景が示す通り、目下、「ビットコイン偏重からイーサリアムへの戦略シフト」が起こっています。上図の通り、イーサリアムのドミナンスは2025年4月を底に急回復をしています。

また、イーサリアムはDeFi・NFTの基盤資産であり、さらにステーキングによる利回り(年3〜4%)も得られるため、BTC+ETHの複合戦略に移行する企業が増えていることは、暗号資産投資家にとっても大きなプラスです。

強気材料
・機関投資家・企業による長期保有の拡大
・バーン(Burn)機構による供給減少 → デフレ圧力 → 中長期的に価格上昇圧力が高まる構造
・ステーキングによる売却圧力の抑制

注意点・リスク
・米国規制動向(ステーキングやETF承認の行方)
・金利・景気後退懸念によるリスク資産全般の調整
・ネットワーク手数料(Gas代)の高騰による利用コスト上昇

短期的には市場要因で上下する可能性はありますが、中長期的には需要増と供給減が価格を支える構造が続く可能性が高いのではないでしょうか。

まとめ:今後のイーサリアム投資のポイント(私の場合)

今回のETH高値更新は、短期的にはショートカバーが引き金でしたが、背後には機関・企業の戦略的保有という長期的な変化がありました。

イーサリアムにはビットコインにはない魅力がある点は、注目に値します。
・DeFiやNFTといったユーティリティの広さ
・ステーキングによる安定収益
・ネットワークの成長に伴う需給の引き締まり

中長期の資産形成やポートフォリオ多様化を狙うなら、ETHは今後ますます重要な選択肢となったと言えるのではないでしょうか。

投資家目線から、私が考える投資ポイント

ただし、ここで、イーサリアム投資に一気に飛び乗ると痛い目に合う… というのが、これまでの私の経験則。値動きが激しい分、飛び乗ると心穏やかではいられなくなります。

それをふまえて、以下が大事だと考えています。

ビットコイン同様、「短期売買」ではなく、「資産」に重きを置き投資する
 例)ドルコスト平均法で長期的に買い増す
ステーキング益も狙う
 例)取引所に貸し出す

ビットコインとは異なる形で、構造的に価格が上がりやすい環境が整ったイーサリアムにも注目していきましょう!