トランプ政権、“退職金×暗号資産”時代へ──ビットコイン・イーサリアム 急騰の背景にある政策期待

ここ数週間、暗号資産(仮想通貨)の代表格であるビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が力強い反発を続けています。特に8月上旬以降、その上昇傾向が鮮明になっており、市場の注目を集めています。

その背景の一つとして、間違いなく存在するのが、アメリカ政府の政策期待です。

ビットコイン・イーサリアム最近の価格動向


ビットコイン価格(2020年~)


ビットコイン価格(2020年~)

上記は、ビットコインとイーサリアムのチャートです。いずれも最高値付近です。

【参考】ビットコインの4年サイクルについて👇

【参考】イーサリアムの直近の上昇背景👇

BTCとETH上昇の背景にある政策期待

ビットコインとイーサリアムの力強い上昇の背景には、アメリカ政府の政策期待が大きく影響しています。

特に8月の上昇については、米国の退職金基金(年金基金)が暗号資産への投資を許可する方針が市場に安心感と追い風を与えました。

退職金基金は巨大な資金(市場評価額は9兆ドル規模)を運用しており、これまでは暗号資産への投資が限定的でした。
しかし、今回の方針変更により、機関投資家としての暗号資産への資金流入が期待されるため、相場の強さにつながっています。

トランプ政権による「暗号資産への追い風」政策

ドナルド・トランプ前大統領の政策や発言も、投資家の心理に影響を与えています。

401(k)への暗号資産導入を許可する大統領令(2025年8月7–8日)
・米国401(k)年金制度に暗号資産やプライベート・エクイティなどの代替資産を導入可能とする行政命令に署名
暗号資産戦略備蓄の創設(2025年3月)
規制緩和およびCBDC(中央銀行デジタル通貨)の発行禁止政策の推進(2025年1月)

彼の暗号資産に対する肯定的な姿勢や規制緩和の可能性が、マーケットの楽観ムードを支えているのは間違いありません。

🔗世界のアセットオーナー(巨大ファンド、年金基金など)

⚠️暗号資産投資への注意


暗号資産市場の時価総額(2020年~)

今、政策期待により暗号資産市場は一時的に盛り上がりを見せています。暗号資産の時価総額も過去最高です。

しかし、依然として価格変動は大きいリスクの高い市場です。とにかく値動きが激しい😰

こちらの記事の最後でも記しましたが、飛び乗ると大体やられます(経験談)

以下は暗号資産に限ったことではありませんが、暗号資産の場合、株式などに比べて、より慎重に投資をする必要があります。

・長期的な成長可能性を見据えて分散投資を心がける
・情報のアップデートをこまめにチェックし、過度な期待は避ける

今後も米国の政策動向や世界の経済情勢に注目しつつ、ビットコインやイーサリアムの動きを冷静に分析していくことが重要です。

また、テクノリバタリアンたちが政治に与える影響力も大きくなっています。それにはプラスとマイナスの両面があります。
以下の本、大変参考になるので、夏休み中に読んでおくことをおすすめします。

テクノリバタリアンの思想、彼らが描く社会を知る

技術進歩におけるマイナス面に強い警鐘を鳴らす本