Apple Japanは9月8日、米Appleが7日(現地時間)に発表したiPhone 14シリーズの日本価格を発表しました。進む円安の影響で、iPhone13シリーズの同容量モデル(7月の値上げ時点)よりも割高になっています。
円安の影響が日本円価格にどのように反映されたのか、
iPhone14シリーズのドル円適用レートはいくらなのか、
さらに、過去の比較として、
iPhone13シリーズとiPhone14シリーズのドル円適応レートはいくらで、
発売時価格はいくら値上がりしたのか 等、
Apple iPhone価格の変化から、円安が与える影響を確認しておきたいと思います。
目次
iPhone14シリーズ、国内価格、ドル円レートは136.3円
Appleが9月8日に発表したiPhone14シリーズの価格は軒並み10万円越え。最上位機種は約24万円です。
iPhone 14シリーズは、手ブレの少ない動画が撮れるアクションモードや衝突事故検出、iPhone 14 Proは楽しさと機能性を両立した新しいスペース「Dynamic Island」や常時表示ディスプレイなど、それぞれこれまでにない新機能を備えていますが、お値段もスペシャルになっています。(とは言っても、私を含め、Appleユーザの多くはiPhoneを買い求めてしまうのですが)
iPhone14シリーズ、国内価格
今回、Appleから発表されたiPhone14シリーズ(iPhone14/Plus/Pro/Pro Max)の日本価格は以下のようになっています。
ドル円レートは、税金の影響を除くために、税抜き価格で確認すると、適用ドル円レートは136.3円となっています。
❶ | ❷ | ❸ | ❹=❷/❸ | |
---|---|---|---|---|
円(税込) | 円(税抜) | ドル(税抜) | ドル円レート | |
【iPhone 14】 | ||||
128GB | ¥119,800 | ¥108,909 | $799 | 136.30 |
256GB | ¥134,800 | ¥122,545 | $899 | 136.31 |
512GB | ¥164,800 | ¥149,818 | $1,099 | 136.32 |
【iPhone 14 Plus】 | ||||
128GB | ¥134,800 | ¥122,545 | $899 | 136.31 |
256GB | ¥149,800 | ¥136,182 | $999 | 136.31 |
512GB | ¥179,800 | ¥163,455 | $1,199 | 136.32 |
【iPhone 14 Pro】 | ||||
128GB | ¥149,800 | ¥136,182 | $999 | 136.31 |
256GB | ¥164,800 | ¥149,818 | $1,099 | 136.32 |
512GB | ¥194,800 | ¥177,091 | $1,299 | 136.32 |
1TB | ¥224,800 | ¥204,364 | $1,499 | 136.33 |
【iPhone 14 Pro Max】 | ||||
128GB | ¥164,800 | ¥149,818 | $1,099 | 136.32 |
256GB | ¥179,800 | ¥163,455 | $1,199 | 136.32 |
512GB | ¥209,800 | ¥190,727 | $1,399 | 136.33 |
1TB | ¥239,800 | ¥218,000 | $1,599 | 136.33 |
Apple公式販売機種は8機種に
iPhone14シリーズの登場で、Apple公式サイトでは、iPhone 11、iPhone 12 mini、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Maxは販売を終了しました。
2022年9月現在のApple公式サイトで販売されるのは8機種です。
・iPhone 14 Pro / 14 Pro Max
・iPhone 14 / 14 Plus
・iPhone 13 / 13 mini
・iPhone 12
・iPhone SE 第3世代
機種名 | iPhone 14 Pro iPhone 14 Pro Max | iPhone 14 iPhone 14 Plus | iPhone 13 iPhone 13 mini | iPhone 12 | iPhone SE (第3世代) |
---|---|---|---|---|---|
容量と 価格 (税抜) | 【Pro】 128GB:149,800円 256GB:164,800円 512GB:194,800円 1TB:224,800円 【Pro Max】 | 【iPhone14】 128GB:119,800円 256GB:134,800円 512GB:164,800円 【iPhone14 Plus】 | 【iPhone13】 128GB:107,800円 256GB:122,800円 512GB:152,800円 【iPhone13 mini】 | 64GB:92,800円 128GB:99,800円 256GB:114,800円 | 64GB:62,800円 128GB:69,800円 256GB:84,800円 |
機能・価格から考える私のおすすめ | とにかく最新技術フルセット使いたいなら iPhone 14 Pro | 機能と価格のバランスを考えるなら iPhone 13 mini ※画面が小さくてもよいなら | 価格重視なら iPhone SE |
各社の販売対応状況
iPhone 14シリーズの4機種(iPhone 14、iPhone 14 Plus、iPhone 14 Pro、iPhone 14 Pro Max)は、2022年9月9日(金)21:00に予約開始となります。
iPhone 14 及び、旧機種の各社販売状況は以下で確認できます。
iPhone13と14シリーズの適用レート比較
1年間で、適用ドル円レートが約24円上昇
2021年9月に発売されたiPhone13 128GB の米ドル価格は799ドル(税抜)で、iPhone 14 128GB と価格差はありません。
一方、日本での発売価格は、どうでしょうか?
iPhone 13発売時の価格は98,800円(税込)でしたが、その後、2022年7月1日に円安の影響を受けて価格が改訂。さらに、今回の2022年9月のiPhone14新発売で、さらなる値上に至っています。
この状況をまとめたのが以下の表です。
iPhone14 128GBモデルの価格推移
時期 | 円価格 (税込) | 円価格 (税抜) | ドル価格 (税抜) | Apple ドル円レート | 実 ドル円レート |
---|---|---|---|---|---|
2021年9月 iPhone13発売 | ¥98,800 | ¥89,818 | 799ドル | 112.4円 | 110円 |
2022年7月 iPhone13値上 | ¥117,800 | ¥107,091 | 134.0円 | 135円 | |
2022年9月 iPhone14発売 | ¥119,800 | ¥108,909 | 136.3円 | 144円 |
Appleの適用ドル円レートが、iPhone13発売時からの1年間で 112.4円⇒134.0円⇒136.3円と上昇。2021年9月から2022年9月の1年で約24円(23.9円)、適用レートが上昇しています。
なお、2022年9月7日時点のドル円レートは約144円であり、Appleの適用ドル円レートよりもさらに7.7円 円安な状況にあります。
1年前より、20%以上国内価格が上昇
適用ドル円レートでみても、その値上の影響がわかりにくいので、iPhone13とiPhone14でいくら価格が上昇したのか、販売時の値上げ幅で見てみましょう。
シリーズ全体での影響を見るにあたって、最安値モデル、中間値モデル、最高値モデルの3モデルをピックアップして、値上げ幅を確認した結果が以下の表です。
13 発売時 | 13 価格改定時 | 14 発売時 | 発売時 価格差 | 値上率 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
最安 モデル | iPhone 128GBモデル | ¥98,800 | ¥107,800 | ¥119,800 | ¥21,000 | 121.3% |
中間 モデル | iPhone Pro 256GBモデル | ¥134,800 | ¥159,800 | ¥164,800 | ¥30,000 | 122.3% |
最高 モデル | iPhone Pro Max 1TBモデル | ¥182,900 | ¥219,800 | ¥239,800 | ¥56,900 | 131.1% |
上記を見ると、税込価格比較で 20~30%は価格が上昇していることがわかります。なんとも厳しい値上です。
日本円の価値が下がり、日本人の資産が目減り…
自国通貨が弱い、国力が弱いとはどういうことか、いやというほど思い知らされます。
【参考】ドル円の推移(長期)
参考まで、1990年からの長期ドル円の推移を掲載しておきます。
直近、2021年1月の103円を底に、現在、144円まで、実に、41円も円安が進んでいます。
私は、海外旅行が好きなのですが、現在の為替ではコロナが終息したとしても、海外旅行に気軽に行ける気がしません(過去に、ポンド、ユーロが超高い時期に海外旅行に行って、しんど過ぎた経験があるため)
iPhoneは高値の華的存在に
「モバイル社会白書2021」の結果によると、最もよく利用する携帯電話メーカーはダントツ「Apple」で、ここしばらくはiPhoneが大きくシェアを伸ばしてきました。
長くiPhone新機種買い一択派の人も多いと思いますが、この価格帯になってくると、一定数、iPhoneの中では安価なiPhone SE・旧機種へ移行、或いは、Android端末に乗り換える方が出てくると思います。
この影響がどの程度なのが、今後、ウォッチしていくと、日本人のお財布事情が垣間見えそうです。
Apple製品・サービスの値上げ対抗策:少しでも安くするには
Apple Gift Cardは、iPhoneなどのハードウェアからAppStoreでのコンテンツ・サブスクリプション利用の支払いに利用できるプリペイドカードです。
このカードは、ポイント還元付きで買えるキャンペーンやセールがよく開催されています。キャンペーンを利用して、ギフトカードを安く購入して、残高チャージ(Apple貯金)して、iPhone/iPadの購入、App Storeでのコンテンツ購入・サブスク利用に当てましょう。
以下の記事では、現在開催中のApple Gift Card が安く買えるキャンペーンなどを紹介しているので、是非、確認してください。
なぜ、円安はダメなのか?
今年春頃、円安ヤバイと言われてピンとこなかった人たちも、今では、国内の様々な商品価格が上がり、実生活に多大なる影響が出てきたことで、「円安がダメな理由」を痛感していると思います。改めて、ここで説明するまでもないかもしれませんが、改めて記載します。
円安が日本人にとって良くない理由は、円安は日本円資産の価値が目減りし、購買力が落ちてしまうからです。国内では年初来、ガソリン・食料品など多くものが値上がりしていますが、これは、同じ1万円でも同じ1万円で買えるものが減っていることを示します。
金銭的にも国力が弱くなるばかりか、今後、日本は人口も急激に減少し、生産力が落ちるため、さらに国力が落ちて、貧乏化していきます。
勝ち組、負け組という言葉がありますが、やっぱり、「弱い」はダメなのです…
最後に
今回は、iPhone14シリーズの日本価格が明らかになったことをきっかけに、進む円安がどのように出ているのか、数値で確認しました。円安は、日本人の購買力が低下することを十分理解できたのではないでしょうか。
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