夏の冷房、冬の暖房に欠かせない家電製品「エアコン」。
エアコンは、快適に過ごすためには必須のアイテムですが、夏・冬の電気代の半分強はエアコンというほど電気代がかかる家電です。快適さとトレードオフでかかる電気代が家計を圧迫します。
しかも、2022年以降は電気代の値上がりも半端じゃない!一般家庭の電力量料金 従量電灯Bも大きく上昇しています(後述)
冷房・暖房使用時のエアコンの電気代はどのぐらいなのか?
つけっぱなしにすると、1日、1ヵ月でどのぐらい電気がかかるのか?
今回は、エアコンつけっぱなしの電気代を把握すると同時に、エアコンやその他家電の使い方改善で電気代を節約する方法を解説します。また、我が家の電気代が直近2年間でどのように値上がりしたかも紹介します。
目次
電気代の上昇の状況
我が家は東京電力管轄。2023年6月1日から電気代が大きく上昇しました。以下は一般家庭の従量電灯Bの料金表です。
東京電力エナジーパートナー:料金単価表
非常に大きく上がっていることがわかりますね….
エアコンの暖房・暖房、つけっぱなし時の電気代の計算方法
エアコンにかかわらず、電気代の計算式は、以下の式で表されます。
一般的なエアコンで、電気代がどのぐらいになるか、計算してみることにしましょう。
エアコンの消費電力はいくらぐらいなのか?
我が家のメインのエアコンは、2014年製の 三菱ルームエアコン(10-12畳用)。ごくごく一般的なエアコンです。消費電力を調べたところ、以下のようになっていました。
・冷房時の消費電力:810W
・暖房時の消費電力:865W
室温と外気の温度差が大きい冬の暖房の方が消費電力がかかることがわかりますね。
暖房VS冷房 エアコンつけっぱなし時の1日電気代
まずは、1時間当たりの電気代を計算してみます。
我が家は東京電力管轄。契約は一般家庭と同様、「従量電灯B」、電力量料金が「120kWh-300kWh」です。
家じゅうで様々な電気を使うので、エアコン分は、電力量料金の第2段階料金(120kWhをこえ300kWhまで)の部分で賄われると仮定して計算をしてみます。
この場合、1時間当たり1kWの使用料金は「36円60銭」です。
※2023年6月1日以降
これをもとに電気代を計算すると以下のようになります。
🌞夏
1日当たり :0.810kW × 30.6円× 24時間 × 1日 =594.9円
1ヵ月当たり:0.810kW × 30.6円× 24時間 × 30日 =17,846円
⛄冬
1日当たり :0.8650kW × 30.6円× 24時間 × 1日 =635.3円
1ヵ月当たり:0.865kW × 30.6円× 24時間 × 30日=19,057.7円
夏冬共に、17,000円以上の費用が掛かり、家計に厳しい出費となることがわかりますね。
1日12時間のエアコン使用の1ヵ月の電気代
多くの家庭では、外出時や夜中はエアコンを消すので、1日中エアコンつけっぱなしというケースは少ないでしょう。
そこで、現実的に、1日の半分=12時間、エアコンを利用する場合、1ヵ月の電気代はどうなるか計算してみましょう。
🌞夏:17,846円×12/24=8,923円
⛄冬:19,057.7円×12/24=9,528.9円
いずれにせよ、夏・冬のエアコン必須シーズンは、1ヶ月で9,000円は電気代がアップするということです。
当然のことながら、エアコンを複数台使用していたり、その他冷暖房器具を併用していればさらに電気代はアップします。電気代節約の努力が必要ですね。
我が家の電気代実態 2023年
我が家の直近2年半の電気代推移は以下の記事でまとめています。
2023月1月分からは、政府の補助で電気代上昇はいったん収まりましたが、2023年6月から電力会社の電気代値上げが政府により了承されたため、再び、電気代が上がることになります。
この辺の電気代事情や冬の電気代の節約方法についても、以下でまとめています。
エアコン、設定温度と使い方
夏の室温管理といえば「エアコン」一択です。扇風機という方法もありますが、送風であり、室温が下がるわけではありません。
エアコンは家電の中で最も電気代がかかります。賢い使い方で、電気代上昇を抑える必要があります。
室温は夏28度、冬20度が理想
環境省は「室温は夏28度、冬20度」を推奨しています。しかし、多くの人は、エアコンの設定温度が冷房時28度、暖房時20度が望ましいと勘違しています。
「室温」と「エアコン設定温度」は違います。そのため、この温度を守ると、夏は熱過ぎますし、冬は部屋が寒すぎます。
エアコンの頻繁なON/OFFは不経済ってホント?
エアコンは電源をONしてから「設定温度」になるまに最も多くの電気が必要になります。一旦、設定温度に達すると消費電気量は少なくてすみます。
つまりには、電気代がもったいないからとOn/Offを繰り返すのは不経済。「自動運転でつけっぱなし」が最も経済的です。
ただし、これは、外気温との差が激しい日中の話です。
気温が下がってくる夜や、日中でも涼しい日の場合は、むしろ「こまめに消す」ほうが電気代を安くできるケースもあります。天気・気温に応じた使い分けが必要です。また、目安として30分以上外出する場合は、電源を切ってから出かけた方が経済的です。
湿度も大事
体感温度を考えるに当たっては、気温と共に湿度管理も大事です。
夏の場合、湿度が高いとムシムシして不快感が増大し、より暑さを感じてしまいます。一方、冬の場合は、湿度が低いと、蒸発時に熱が奪われるため体温が低下しやすく、また、肌の乾燥・肌荒れにつながります。
よって、夏は適度な「除湿」を行いましょう。湿度が低くなるだけで、同じエアコン温度設定でも、体の感じる涼しさ・快適さは大きく改善されます。
お年寄りや小さいお子様は暑さに弱く、急速に具合が悪くなることがありますから、温度計での室内温度管理、サーキュレーターでの空気循環もしっかり行いましょう。
電気代が高くなる原因
電気代が高くなる要因は以下のようなことが考えられます。
・いろんな生活家電をつけっぱなし
・電気代がかかる家電を多用している(古い家電を使っていて省エネ性が悪い)
・電気料金プランが適切でない(契約アンペアが適切でない)
これ以外に、電気代の傾向は地域によっても異なります。それは、地域によって用いる冷暖房器具が異なるためです。
冬の場合がわかりやすいですが、地域によって、エアコン、石油ストーブ、ガス暖房など、メインとして使う機器が異なります。
例えば、東京を含む関東エリアの場合、冷暖房はエアコンという家庭が多いため、エアコン電気代が大きく関わっています。
電気代の根本を見直す、電気代削減方法
一般家庭でできる電気代対策は、基本的には「節電」しかありません。
だからと言って、「節電」「節電」と家電の電源をON/OFFすることに執着しすぎると、生活のクオリティが落ちます。
生活の質を落とさず(むしろ向上させて)電気代上昇に対抗するには、以下のような取り組みができると思います。
❶新電力と旧電力、どちらが安いか確認して利用する
❷契約アンペアを見直す
❸電気代を可視化する
❹高還元率なクレジットカードで支払う
❺簡単に家電のON/OFFができるようにする(ホーム家電化)
❻古い家電は買い替える
新電力と旧電力、どちらが安いか確認して利用
2022年以来、電力自由化で安くなると「新電力」に切り替えた家庭が、電気代の安い「旧電力」に切り替えるという状況が起こりました。ここにきて、6月より旧電力値上でどうなるか?なので、注視をしておきたいところです。ちなみに我が家は現在「旧電力」を使っています。
契約アンペアを見直す
必要以上に大きなアンペアで電力会社と契約していると、その分電気代が高くなります。冬にたまにブレーカーが落ちるぐらいの契約の方が、つけすぎるとブレーカーが落ちるかも!という危機意識が働き、電気の集中利用も避けられます。
電気代を可視化する
電気代の可視化で簡単なのは、グラフを描いてみることです。あるいは電力会社のマイページアクセスするとグラフが表示されているので、それを時々チェックするのもいいと思います。
チェックしたいのは、前年との比較です。前年に比べて、電気代・使用量がどうなっているかチェックすると、自然と節電意識が働きます。
電気代が気になっている家電があるなら、「ワットモニター」で計測してみましょう。いろいろ気づきが得られるはずです。
上記のワットモニターは積算電力料金や積算電力量等、5種類の測定ができる検電器で、電気代を可視化できます。電気使用量が多いキッチン家電、長時間使用が前提のデスク周りデバイスの電気代確認してみるといいのではないでしょうか。
高還元率なクレジットカードで支払う
使い方を何も変更することなく簡単に実質的な電気代を安くできるのが、電気代の高還元率クレジットカードへの支払い切替です。
2022~23年にかけて、クレジットカード事情は大きく変化し、昔お得だったカードが、今現在もお得とは限りません。私は、業界動向に合わせ、クレジットカードの使い方を変えています。
私が使用しているお得なクレジットカード(とその使い方)は以下の記事で紹介しています。結構、お得になると思います。
簡単に家電のON/OFFができるようにする
電気をつけたまま寝てしまうような方は、リモコンを声で操作できるようになると、電気OFFが楽になります。そのために行いたいのが、自宅のホーム家電化です。
ホーム家電化といっても、家電そのものを買い替える必要はありません。SwitchBot HubとEchoをセットづかいすると、リモコン家電が声で家電が操作できるようになります。これで、電気・テレビなどのつけっぱなしを確実に減らせます。
Amazon Echo | 「アレクサ、電気消して」など、声で操作を実現するデバイス どのモデルでもOK |
Switchbot Hub2 | 家の中のリモコン家電をこれ一つでコントロール 単体利用時は、スマホがリモコンに |
以下は、4つの機能を1台にまとめた 4 in 1の最新機種です。温度計・室温計にも対応しているので、夏の室温・湿度管理に重宝すること、間違いなしです。
SwitchBot HubとEchoセット品なら、セット割で単体で買うより安く購入できます。
リモコン対応でない家電の操作は、スマートプラグを使いましょう。これでEchoで操作が可能になります。
古い家電は買い替える
古い家電はやっぱり電気代がかかります。最も電気代くい虫の「エアコン」「証明」「冷蔵庫」などは10年以上楽に使っているご自宅は多いでしょう。
必要に応じて、買い替えた方が電気代も下がり、生活のクオリティが上がります。
東京都在住の場合:東京ゼロエミポイント
東京都では、設置済みのエアコン・冷蔵庫・照明器具の買い替えで、商品券がもらえる「東京ゼロエミポイント」を実施中。対象家電への買い替えで、最大26,000相当のポイント(商品券)が受け取れます。
Amazonで買う場合、リンク先の商品が対象商品です。
・LED照明
・冷蔵庫
・エアコン
・すべての商品
例えば、LED照明の場合、東京ゼロエミポイントでもらえる商品券は「4000円相当」。これに対して、4000円台の商品もあるので【激安】で買い替えが実現します。
なお、LED照明器具については、1名につき1台まで申請が可能です。家族で購入すれば、複数台の購入できますね。