【衆議院選挙と株価】自民大敗 を先んじて負けを織り込んだ株価。国民の関心は?なぜ若者は政治に関心を持たないか?

「政治は難しくてわからない」や「自分が投票してもなにも変わらない」「どの政党が筆頭になろうがどうでもいい」と考える人は多い。

しかし、それでも、日本で生きていくかぎり、政治は自分たちの生活にとって大切。国民なら税金・社会保険料は払わねばならず、また、投資をするなら国が推し進める政策への理解が必要です。なぜなら、そこが、お金がお金が集まるポイントであり、株価上昇が期待できる企業であるからです。

さて、2024年の衆院選は久しぶりの自民党大敗。自公合わせて過半数割れ。

政党の勢力図はどう変わったか?投票率はどうだったか? 株価は?など、私が関心を持ったことをまとめておきます。

【結果】衆議院選挙2024

衆議院選挙2024、獲得議席

衆議院選挙2024の結果を、確認しておきます。

・自民党大敗(191議席)、公合わせて215議席で過半数割れ
・立憲民主党(148議席)、政権を取るには議席数が足りない

単独で政権を握る政党がなしの状態に
今後の政治運営のキャスティングボードを握ったのは、維新(38議席)と国民民主(28議席) となりました。

自民党と公明党は特別国会での首相指名選挙で勝つため、国民民主党などとの連携を模索しているとの報。

ちなみに、国民民主は国民民主が掲げた減税や社会保険料の軽減など『手取りを増やす』政策を訴え、国民から一定の支持を集めました。

この状況を見て、来年夏の参議院選に向け自民党も同様の政策を打ち出すとの期待が高まっているそう。もしそうなら、金融所得課税などの株式相場に逆風となるような施策を打つ可能性も低下します。それなら、株式相場にはよいことです。

とはいえ、選挙は水もの。今後、勢力図の変化を押さえていきましょう。

自民大敗を予想していた株価

株価は世の中をすべてを織り込むと言われます。

ダウ理論の基本法則、平均はすべての事象を織り込む

ダウ理論の基本法則平均は全ての事象を織り込むとは、
・市場価格はあらゆる ファンダメンタルズ の反映
・需給に関するあらゆる事象(材料)は全て相場(市場価格)に織り込まれる
というものです。

ファンダメンタルズとは、一国や一企業の経済活動状況を示す基礎的な要因のことで、 「経済の基礎的条件」です。

上図は、日経平均の日足チャートですが、このダウ理論に従えば、株価は自民党の負けを予測していたとことになります。(米国株価でも同じようなことが起こります)。

イベント通過で、やれやれ買戻し

日本の政治の不透明感が高まるとみて前週末までに株価指数先物を売り持ちしていた海外投機筋も、選挙日を通過した後は、イベント通過で買戻しが起こっています。

週明け1日目の月曜日だけでなく、2日目火曜日も上昇していますね。目下、日経平均40,000円あたりが重たくなっていますが、これを超えていけるでしょうか?

選挙アノマリー

2000年以降の日本株には、「選挙は買い」の実績がありました。
2000年以降の解散は8回の結果は以下の通り。

銘柄株高/株安解散前日終値から投開票日直前の終値までの平均上昇率
日経平均8回株高(全勝)5.2%
TOPIX7回株高4.1%

過去のアノマリーのようにならなかったことは、それだけ、自民党の期待が薄かったということになるでしょうか。

衆院選、投票率53.85% 戦後3番目の低さ

総務省は28日、衆院選(27日投開票)の小選挙区の投票率が戦後3番目に低い53.85%だったと発表。比例代表の投票率は53.84%。

自民党派閥の政治資金問題によって高まった有権者の政治不信、当日の天候などが投票率を押し下げたと報じられています。

衆議院総選挙における年代別投票率の推移は上図の以下の通り。
今回の選挙分は反映されていませんが、明らかに、年寄りの関心が高く、20代の関心が薄いことが見て取れます。

若者も選挙・国の制度に関心を!知れば「賢く」生きられる!

選挙、そして、国政で決まる国の仕組みに、なぜ、関心が薄いのか?

理由は極めて簡単で、「自分事」として考えられないからです。
しかし、若い人は関係ない? 税金・社会保険料も払ってますよね? 自分事として考え、学べば、生涯有効なお金の知識が身につきます(逆に、学ばないと損します)。

なぜ、年齢が高くなると選挙に関心が高くなるのか

50代・60代・70代の選挙への関心が高くなる理由も容易に想像がつきます。

60代・70代以上は、収入が「年金」、国に頼ることになるわけですから、否応なく、国の政策に関心が高くなります。

そして、50代。自分の老後も心配ですが、それより深刻な問題として襲ってくるのが、親の介護・医療・生活の問題です。

介護が必要だった亡き母を見て実感したのは、年金・介護・医療と、実に多くを国のお世話になりました(私は実家を離れているので、対応してくれたのは同居している妹夫婦でしたが🙏)。実家のバリアフリー化も行政の支援を受けました。

50代も、「自分事」を通じて、いろいろ、国の制度を調べるようになります。なんせ、行政の助けを借りるには「申請」が必要ですから。待っていても支援は受けられません。また、税金控除にも関心を持つようになります。

国の制度を「自分事」として実感できない20代・30代

若いうちは健康です。入院することもなければ、親のお金・健康の心配もする必要がない。しかも、サラリーマンなら源泉徴収です。関心が低くて当然です。

入院

若いうちに入院した経験がある人は、健康保険をきっかけに、保険に詳しくなった人もいるかもしれません。

その時、自分の加入保険や国の制度について、詳しく確認したかー。入院も、自分の考え方・対応の仕方次第で人生のプラスにできます。

確定申告

私個人は、サラリーマン時代、会社に自分の家計のことがいろいろとわかる源泉徴収関連書類を出すのが嫌だったので、会社には書類提出せず、「自分で確定申告」をしていました。そのことが「一生役立つ税金の知識を伸ばす」のに役だったのは言うまでもありません。

正直、面倒です。しかし、面倒なこと・厄介なことって、学ぶ姿勢さえあれば、学びが大きいのです!

サラリーマンの方は、今年は自分で確定申告してみては? 税金のこと、国のしくみのに関心を持つきっかけになりますよ!何より、自分のためになります!

まずは、学校で習った公民をおさらいしよう。