円高急伸 一時151円台に。2週間で約10円上昇、日銀利上げ思惑で。今、マーケットで何が起こっているのか

7月22日のs週は金融相場が騒がしい。
株式市場は急落し、為替ドル円も急激な円高へ。

日経平均は、今年の上げ幅の半分強の水準まで下落し、ドル円は最高値から約10円も円高が進みました。

今、金融市場では何が起こっているのでしょうか。

日経平均については、こちら記事で紹介したので、今回は、ドル円を確認します。

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ドル円:円高が約10円の円高が進んだ理由

ドル円が151円台をつけたのは2024年5月以来、2ヵ月ぶりです。

30、31日に開らかれる日銀金融政策決定会合が意識

円高が急伸している背景にあるのが、日銀が30、31日に開く金融政策決定会合です。マーケットでは日銀が来週の会合で利上げに踏み切るとの思惑がくすぶり、日米の金利差縮小を意識した円買いドル売りが加速しました。

マーケットが利上げを織り込む理由として、政府・自民党からの相次く利上げ発現があります。

7/17河野デジタル相「円は安すぎる
7/22茂木幹事長段階的な利上げの検討も含め、正常化する方向を明確に打ち出すことが必要

いずれも、2人とも「ポスト岸田」をにらんだアピールもありますが、重職の発現にマーケットが反応しました。

そもそも、162円まで円安が進んだ背景

そもそも、ドル円162円までの上昇は、6月の日銀決定会合で国債の買入れ減額を発表しなかったことが大きく起因しています。マーケットは「日銀は長期金利の上昇に後ろ向き」と捉え、円安が進行しました。

さらに、6月20日には米財務省がドル円の為替介入に対して、監視の目を強めたことで、ドル円の為替介入が行いにくくなるとの見方も円安進行を助長しました。

米国の利上げ観測、トランプ氏再選の盛り上がり

7月になり、以下のような、円高を促すような要因が重なったことで、なんとか151円まで戻してきました。

なお。米国では9月の利下げ予想がほぼ100%の織り込み済みです。

現時点では、マーケットは、以下を織り込んでいると言われます。

米国:9月と12月の利下げ
日本:9月と12月の利上げ

もし、上記が実施されるなら、米国の金利差は知事マります。中長期的に日米金利差が千島ることを想定して、円安の修正が入ってもおかしくはありません。

ただ、ここで、日銀が再び、梯子をはずすようなことがあれば… 考えたくないですね。

それでも、長期的な円安傾向はとまらない

それでも、長期的な円安傾向はとまらない

米国が利下げし、一方で、日銀が利上げの姿勢を示し、実際に利下げに踏み切れば、円高方向に進むでしょう。

とはいっても、もっと大きなトレンドとして、円安が止まることはありません。

この 10年余りにわたって日本政府および日銀があまりにも異常な金融政策を行ってきました。その先駆けとなったのが、2012年に発足した第二次安倍政権が発表した経済政策、いわゆる「アベノミクス」の3本の矢です。

弟一の矢:大胆な金融政策
第二の矢:機動的な財政政策
第三の矢:民間投資を喚起する成長戦略

このうち第一の矢である「大胆な金融政策」でデフレマインドを払拭することを目指して行われたのが、2013年4月より始められた日銀による「異次元の量的緩和」 です。まさに、誰もが驚く超ド級の異次元緩和です。

これにより市中のお金の量 マネタリーベースは、黒田バズーカで一気に増加しました。これにより、日本のGDPは20年で7%しか増えていないのに、お金の量が8倍にもなるおかしな事態となりました。

需要に対して供給が多すぎれば、値が崩れるのは経済のセオリーです。円が安くならない訳がありません。

為替の差は「国力」です。経済的に強い国の通貨が強くなり、弱い国の通貨は弱くなる。これがセオリー。とすれば、人口が急激に減っていく日本の「円」が強くなることはありません。

ドル円:チャート分析

さて、直近の動きをチャートで確認しておきます。

日足

上記は、日足カートです。日足で見ると、過去に安値・高値のレジスタンスラインがある位置まで円高が進み、そこできれいに反発していることがわかります。

また、同じく151円ミドルには、200日移動平均線が位置しており、これも強力なレジスタンスラインです。

日銀の30,31日の会合の結果、再び円安に進んでしまうのか、それとも、重要な151円台を超えて、円高方向に進むことができるのかは注目です。

月足


月足でも確認をしておきます。151円台は、2022年の最高値で、やはり、大事な水準であることがわかります。

ただ、151円を割れたとしても、これまで進んできた円安の値幅を考えると、本格的に戻したとは言えないぐらい浅い戻しと言えそうです。

2021年の102円を円安トレンドの起点とするなら、

23.6%戻し:148円
38.2%戻し:139円
50.0%戻し:132円

と言うことになりますが、果たして、こんな水準まで戻すことができるのか?

今の物価高を考えると、少々戻してほしいところですが…

フィボナッチについてご存じない方は、以下もご参考に。

最後に

今回は、現在のドル円の状況について、確認をしました。
ドル円だけでなく、株式市場も不穏な動きを見せています。投資家には気が休まらない状況が続きそうです。

個人的には、ビットコインが再び1000万円まで戻したのが推移で、やれやれ~といった具合です。

ちなみに8月上旬には、「水星の逆行」も始まります。相場が荒れやすい時期なので、注意が必要です。

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ブログ管理人:Chami(チャミ)
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