経済的自由を手に入れたくて始めたはずの投資

自由を手に入れるために始めたはずなのに、多くの人が、暇さえあればチャートを見てしまうなど、投資に「心」と「時間」を束縛され、自由から遠のいてしまう。そして、さらに事態が悪化すると、含み損にがんじがらめになり、心を病んでしまう。

では、なぜ、投資に心の健全を失うほどにのめりこみ、資産を失ってしまうのか?

その理由は「こだわり」や「執着」です。強い欲求に囚われれば囚われるほど方向性は見えなくなくなります。

こだわりや執着をコントロールすることが大事ですが、ではどうすればいいのか?

人はなぜ、持ちたがるのか?

私たちは、投資に関する問題解決は、投資情報や投資本からの情報で問題解決を図ろうとするものです。しかし、投資で勝つために最も重要な要素の一つである「メンタル」は、「人間の本能」が問題の発生源となっているため、投資とは異なる分野の情報に「答え」を見つけられることが多々あります。

上記で紹介の著書「身軽に生きる」は、緊急医療の現場で「生と死」を見つめてきた医師 矢作直樹さんが、余計なものを捨てて心をラクにして生きる方法(考え方、習慣)を提案した良書です。

執着とストレス

人は本能で多くのものを所有したがります。しかし、この所有欲に「執着」しすぎると、さまざまなトラブルが生じ、ストレスを抱えることになります。

こだわりの元を自分から離すことで、自らに執着心を生み出さないことが大事です。ストレスそのものが悪いのではなく、自分が置かれた状況とどう向き合っているかが大切なのです。

例えば、「人間関係」からくるイライラは、相手に多くを求めるからこそ感じてしまうことが多々あります。故、イライラしたくなければ、「他人を信頼しても、期待はしない」という考え方は、ストレスを貯めない有効な考え方です。

(何かを)してくれたらありがとう。してくれなくともそれが当然
(約束を)守ってもらえたら感謝。守ってもらえなかったら忘れよう

と考えれば、相手に対するイライラなどは消えます。

金銭欲とストレス

金銭欲についても、同様です。
欲深くなりすぎて、相場がポジションと逆の方向に進んでいるとわかっていても、1円の損失すら許容できずに「損切り」を実施しなければ、含み損はさらに拡大し、心を過度に痛めることになり、それがさらに進むと損に耐え切れなくなり自暴自棄になったり、相場から退場を余儀なくされます。

投資に勝率100%はありません。

小さな損失は必要経費と考え、ロスカットルールを守ることが大切です。

悩んでも仕方がない悩みは悩まない

悩んでも仕方がない悩みは悩まない

人は高齢になると、どうしても「死」に対する心配が増えます。そもそも、人が死ぬことを心配になる理由は3つです。

❶死ぬまでのプロセスそのものが不安
❷逝った先の状況がわからないという不安
❸残された人々がどうなるかという不安

でもこれらは、考えても仕方ありません。

お金に関して悩んでも仕方がないこと

お金についても、悩んでも仕方がないことがたくさんあります。

例えば、
・どうしてこんな取引をしてしまったのだろう。
・どうしてこんなに高いレバレッジをかけてしまったのだろう
など、いろいろです。

自分の犯してしまった過ちに「反省」することは必要ですし大事です。しかし、悩んで自分を攻めてもしょうがありません。過去は変えられないのです。

悩みを大きく引きずらないためにも、「悩んでも仕方がないこと」と「考えて意味があること」を仕分けることが大事です。

悩みをどう仕分けるか

「悩んでも仕方がないこと」と「考えて意味あること」を仕分けするのには、どうすればよいでしょう?

そもそも、悩んでいる人は、頭が混乱したり、堂々巡りをしていて、自分が一体何に悩んでいるのか、何を考えているのかわからなくなっているケースが多々あります。

一つの解決策は、まずは、自分が何に悩んでいるのか紙に書き出してみることです。そして、それを、「悩んでも仕方がないこと」と「自分が行動することで変えられる可能性があること」とに仕分ける。

「自分が行動することで変えられる可能性があること」が見えてくれば、必要以上に動じることもなくなり、行動にうつせば、前進できます。

動じなくなると、身軽になる

動じなくなると、身軽になる

物事に一喜一憂したり、動じたりしなくなると、人はかなり身軽になります。では、どうしたら動じなくなるでしょうか?

それは、以下の6つを知ることです。これらが腑に落ちると、妙な不安や恐怖心が次々と減り、身軽になります。

動じなくなるための処方箋

❶知足:足るを知る
❷必然:それ以外になりようがないと知る
❸中今:今この瞬間こそ真実と知る
❹無常:あらゆるものは常に変化すると知る
❺覚悟:迷いを断ち切ることこそ最善と知る
❻御陰:大いなる存在に守られていると知る

上記は「お金への執着」についても大いに当てはまると思いませんか?

最後に

今回は、経済的自由を手にしたくて始めた投資で損失を出して疲弊してしまっている方へ、投資で成功するためにも重要な「執着の手放し方」について紹介しました。
あなたのメンタルの強化に役立てば幸いです。

以下、投資のメンタルについて学べる良書を2冊紹介して、本記事を終えたいと思います。