高さが自在に変えられる電動昇降式 スタンディングデスク。
健康面では座りっぱなしを避け、また、メンタル面では気分の切り替えで仕事の効率化が図れる点が支持されています。
スタンディングデスクのブランドの中でも定評があるのが「FLEXISPOT」。
私も2020年から、本ブランドのスタンディングデスク脚(FLEXISPOT EJ2)に自分好みの天板をDIY自作で取り付けて使用していますが、非常に気に入ってます。
今回は、昇降式スタンディングデスクのメリットに軽く触れたうえで、選定理由、天板調達・DIY仕上げまでまとめてレビュー紹介します。
目次
昇降式スタンディングデスクのメリット
昇降式スタンディングデスクのメリット
昇降式スタンディングディスクには健康面、メンタル面において以下のようなメリットがあります。
■健康面
同じ姿勢の弊害を避けられる
座りっぱなしの弊害:腰痛、運動不足、目の疲れ、眠気
立ちっぱなしの弊害:足の疲れ、足首の負担
■メンタル面
時間を区切って、立ち仕事座り仕事を切り分けることで、生産性が上がり、運動不足も解消
座りっぱなしはなぜダメか:寿命を知事める
また別の研究で、細胞内の染色体の末端にテロメアと言われる部分があります。このテロメアは、細胞分裂を繰り返すにつれて短くなっていきます。動かず座ってばかりの人人はテロメアが早く短くなる傾向があることもわかっています。
座りっぱなしだとカロリーが消費されない
座りっぱなしでデスクワークをしていると、カロリーが消費されません。(記事後半で、消費カロリーについて紹介します。)
エビデンスに基づく健康について多数の著作を持つ鈴木祐さんは、仕事はスタンディングデスク+トレッドミル(ウォーキングマシン)で、歩きながら仕事をしているとおっしゃっています。スリムな体形維持につながるばかりか、歩くことで血流量が増え、脳への血流も増えるため、脳の回転が良くなり、仕事にもプラスの影響があるというのが理由です。
スタンディングデスク人気ブランド「FLEXISPOT」
このスタンディングデスクの中でも、多くの人に支持されているのが、昇降式スタンディングデスクで認知度No.1ともいえる「FLEXISPOT」。
シンプルなデザインがどんな部屋にもマッチする、電動式で無段階昇降可能なスマートデスク。時間を区切って、立ったり、座ったりすることで健康面を気遣いながら、仕事の集中力も維持するということで、特に意識高い系の人たちを中心に支持されています。
FLEXISPOTのデスクの特徴
FLEXISPOTのスタンディングデスクは、「脚フレーム」と「天板」を自分の好みに合わせて選んで、1台のデスクに組み上げるのが基本。人気のある構成セットはセット品も販売されています。
まずは、「脚フレーム」と「天板」をの種類について紹介します。対応机幅が広く、安定感のある脚フレームほど価格が上がります。
主な「脚フレーム」の種類(電動昇降式タイプ)
以下は、代表的な「脚フレーム」モデル(天板なし)の種類と価格です。
型番 | 価格 | 脚タイプ | 昇降高さ幅 | 取付け可能な 天板の長さ | 取付け可能な 天板の奥行 | 機能 |
---|---|---|---|---|---|---|
最上位版 E7W E7B | ¥57,000 | 3段階 | 58~123cm | 120~200cm | 60~80cm | メモリ ロック 障害物検知 |
EJ2W EJ2B | ¥38,500 | 2段階 | 69~118cm | 120~200cm | 60~80cm | メモリ ロック 障害物検知 |
EN1W EN1B | ¥29,700 | 2段階 | 71~121cm | 100~160cm | 50~80cm | アラーム メモリ |
EG1W EG1B | ¥26,840 | 2段階 | 71~121cm | 100~160cm | 50~80cm |
※型番の最後のアルファベットはカラー「W:ホワイト」「B:ブラック」
ただし、毎日、デスクの高さを変えたい方は、指定の高さを調整できる「メモリロック機能」があった方が断然便利です。ボタン操作による高さ調整は、極めてスムーズです。重たい、パソコン、ディスプレイが乗っていようが、非常にスムーズに移動します。移動時の音も静かです。
なお、上記以外にも手動昇降式のものもありますがお勧めしません!高さ調整が面倒ではスタンディングデスクのメリットを活かしきれません。使い始めるとすぐに「失敗した!」と思うと思われます。
主な「天板」の種類
天板サイズ | 価格 | カラー |
---|---|---|
100x60x2.5cm | ¥9,900 | マホガニー、メープル、 |
120x60x2.5cm | ¥13,200 | マホガニー、グレーウッド、ホワイト、ホワイトウッド、竹 |
140x70x2.5cm | ¥12,900~16,800 | ブラック、ホワイト、マホガニー、メープル |
私の場合、天板は180cm以上にしたかったので、自動的に自作DIYにしました。
「FLEXISPOT EJ2+DIY天板」を選んだ理由
ここからは、私が「FLEXISPOT EJ2+DIY天板」を選んだ理由を紹介します。
そもそも私がデスク買い替えに当たって、求めたデスクは次のようなニーズを叶えてくれるものでした。
❶机の高さ 70cm~105cm
❷天板サイズ 180×65cm
❸無段階で高さ調整可能、高さメモリ機能あり
❹しっかりとした安定感
❺高級感がありつつ、圧迫感のない、軽やかなデスク(無印良品風)
❻上記を重視しつつも、価格は安く抑えたい
まず、デスク幅180cmに対応する製品として脚フレームはFLEXISPOT EJ2に決定。ちなみに180cm幅は二人並んでも作業ができる幅です。
天板は既製品がなかったので「DIY(自分で用意)」にしました。天板はホームセンターで「パイン集積材」を購入し、カットしました。なお、奥行き65cmは、モニターアームを使用してディスプレイを取り付けた場合、ディスプレイまでの距離を40cm以上確保できる奥行です机の広さと同時に、姿勢・眼精疲労軽減に配慮しています。
スタンディングデスク FLEXISPOT 組み上げに必要な購入品
ここからは、FLEXISPOT EJ2の脚フレームをベースに、スタンディングデスク組み上げるために購入したアイテムを紹介します。
FLEEXISPOT 脚フレーム
まずは、スタンディスクの脚フレームFLEXISPOT EJ2W(型番最後の「W」はホワイト)。
箱のサイズは115×28.5×17cmとさほど大きくなく、箱を開けるとコンパクトに脚フレームが収まっています。
部品点数は多くありません。説明書も日本語なので、すべての準備が揃っていれば説明書を見ながら1時間ほどで組み上げられます。ねじ止めの箇所も思ったほど多くありません。
ただし、とにかく重い!!箱一箱で30.7Kg!!! 作業場所に箱を動かすのに一苦労しました。
天板:パイン集積材
ホームセンターで、1820×25×910mmのパイン集積材を購入。奥行のみ650mmにカットし、結果的に机天板のサイズは182×65cmとなりました。
パイン集積材は、価格が安いのに丈夫です。価格も安いというコストパフォーマンスに優れた木材です。
オイルワックス:汚れ防止・防水、ツヤ出し
上記、ホームセンターで買ったパイン集積材のまま使うと、コーヒーなどをこぼした場合、天板にコーヒーが染み込んでしまいます。
汚れ・防水加工、合わせて天板の風合い・ツヤ感を高めるために、DIYerに人気の2種類のオイルワックスを塗装しました。
ワトコワックス
ワトコワックスは植物由来のオイルが原料の緩い液体状のワックス。美しい木目を生かした仕上がりになるのが特徴でDIYユーザに人気の商品です。
はけで塗ると広く伸びます。1度塗った後、1時間後に表面のオイルをふき取って後、1日乾燥。24時間後にもう一度塗った後に、表面を磨きこんで完成です。
ブライトワックス
ブライワックス(BRIWAX)は、DIYerたちはもちろん、英国王室までもが愛用する極めて優れたワックス。主原料には蜜ロウとカルナウバロウという天然素材が使われており、無垢の木製品の保護やツヤ出しができるうえに、着色も可能な仕上げ材です。私はクリアを使いましたが、色アリの場合は、塗るだけで使い古したような風合いが出ます。クリアの場合は、美しいツヤが出ます。
ブライトワックスは、目の細かい紙やすり(400番を使用)や布などで塗りこみます。15分から30分で乾くので、定期的な天板メンテナンスにも重宝しそうです。
ワックス塗りはDIY初心者でも簡単です。
ワックス塗装で、完璧に水をはじき、汚れに強くなりました。
また、写真ではわかりにくいですが、美しいツヤが出ました。
スタンディングデスク組み上げ
くみ上げに電動ドライバーは必須
硬い天板に脚フレームを取りつけるには、電動ドライバーが必須です。自力では相当難しいかと…
FLEEXISPOTの高さ調整メモリ機能も取り付け
「FLEXISPOT EJ2」には、上図のような高さ調整機能がついています。これも天板裏にドリルで取り付けます。
「左側の上下ボタン」で無段階高さ調整が可能、また、「左側のボタン」で立ち仕事時の高さと座り仕事時の高さの2つをメモリ登録ことができます。「高さメモリー機能」は実際の利用に当たってはかなり重要です。ワンタッチでいつも同じ高さに高さ調整されるのと、所望の高さになるばでボタンを押し続けるのでは、日々の使い勝手に大きな差がでます。FLEEXISPOTのロゴの上部には、その時調整した高さがデジタル表示されます。
モニターアームも取り付け
今回は、デスクを新しくしたのに合わせて、モニタアームも慎重しました。おすすめのモニタアームは、以下の記事で紹介しています。
これまで数台のモニターアームを使ってきましたが安いものは「安かろう、悪かろう」という傾向が顕著です。自由自在にモニターアームを動かしたいなら、お値段が高くてもエルゴトロンのモニターアームをおすすめします。
醜いケーブル類は、キレイに収納
モニターやPCのケーブル類は、すっきりまとめておかないと、仕事の生産性を下げることが科学的にも明らかになっています。故、ケーブルは必ずきれいにまとめることをモットーにしています。そのための、ケーブルチューブ、結束バンドなどは必ず自宅に常備しています。
なお、FLEEXISPOTの脚フレームには、ケーブルが収納できるスペースがあるので、デスクに乗せるPC周辺機器が多いと、全てのケーブルを収めるのは困難です。以下の「純正のケーブルダクト」を利用することをおすすめします。カラーはホワイト/ブラックの2種類があります。
その他、ケーブル収納に役立つグッズを紹介します。ケーブルタップは、裏が磁石タイプがおすすめです。脚に磁石で貼り付けられるので、利便性・見た目の美しさもUPします。
スタンディングデスクが完成!使用感 等
上写真が、スタンディングデスクのくみ上げが完了した写真です。驚きの安定感!高さ調整も極めてスムーズです。音も静かです。無段階調整に自由に高さが変えられるので、机が合わずに肩こり…という心配はありません。
白の脚フレームにしたことで室内の軽やかさは維持され、また、我が家の家具(無印良品のステンレスユニットシェルフ・棚板オーク材 )にもよく調和しました。
買ってよかった!と大満足です。
最も大変だったこと
今回のDIYは私にとって初めてのことでしたが、オイル塗装、電動ドライバーでの取り付けなど、技術は必要なく初心者でも問題なく進めることができました。
大変だったのは、ホームセンターでの板購入とカッティング&自宅搬入です。
私は知人にサポートしてもらいましたが、一人でやろうとすると相当に大変。特に、車がない場合は、既製板、セット品を購入した方がリーズナブルです。特にセット品なら組み立ても箱開封から30分程度で完成すると思います。
天板
集成材 フリー板を宅配は、既製品を買った方が圧倒的に楽です。
デスク設置に手間をかけられない方は、セット品を!
上述にした通り、DIYは結構大変です。デスク幅が140cm以内でも良ければ、「脚と天板がセットになった商品」を購入することをおすすめします。
設置に掛かる部材・時間を考えると、圧倒的にセット品の方が、リーズナブルです!!
FLEEXISPOT 脚フレームと天板のセット品+ケーブル収納品
デスクワークとカロリー消費
デスクワークを座ったままで行うと、カロリーが消費されません。
鈴木裕さんの著書「パレオダイエットの教科書」によると、どのようなスタイルで仕事をするかで、消費されるカロリーは大きく異なります。
座ってデスクワーク :5~10kcal
スタンディングデスク:10~20kcal
トレッドミルデスク :時速1.6km:80~100kcal
時速3.2km:130~150kcal
時速4.8km:180~200
確かに、ただ立って仕事しているだけでは、あまりカロリー消費は増えません。ただし、立ち仕事をしていると、モノを取りに行く必要が生じた時にもさっと動けるなど、フットワークが軽くなり、その分、1日の仕事時間の歩数が増えます。その分は、カロリー消費に加算されているはずです。
私はステッパーを所有していますが、仕事時に使うなら、鈴木祐さんが自ら実践されているように、トレッドミル(ルームウォーカー)を使った方が、仕事はしやすいと思います。(ステッパーは足に負担が大きく、また上下動の動きが大きいため、PC作業に向かない)。
歩きながら仕事をするなら、ウォーキングパッドがおすすめです。机の下においてもスリムで、使わないときは半分に折りたたんで収納できます。
最後に
今回は、電動昇降式スタンディングデスク「FLEXISPOT EJ2」+パイン集積材天板で快適デスクを自作した件について紹介しました。
現在、デスクワーク自体は大変満足で、価格以上に満足できる買い物で、満足して使っています。個人的には是非とも多くの方にスタンディングデスクを使ってほしいと思います。
改めて、仕事をするデスクの快適性を思い知りました。是非、仕事の効率化を高めたい、肩こりを軽減しながら仕事をしたいという方は、是非、検討してみてください。
仕事しながら運動もしたい方は、以下の記事も合わせてご確認を!