Pump and dump(パンプ&ダンプ)は、日本語で、風説の流布(ふうせつのるふ)のこと。
投資の世界で価格を変動させる目的で、虚偽の情報を流すなどの操作をすることです。

仮想通貨市場における「Pump and dump」

仮想通貨市場は、若い市場。インサイダーな情報が飛び交うなど、市場の法的整備が追いついていません。また、時価総額が小さい、いわゆる、草コインと言われるようなコインも多数あり、資金力がある人なら簡単に買い上げたりすることもできるのが現状です。

また、昨今のSNSの普及により、Twitterなどでどんどん情報があっという間に拡散することも価格操作の要因です。仮想通貨界隈のインフルエンサーがつぶやいた銘柄がいきなり急騰するなどが起こっています。

例えば、2017年時点では、John McAfee氏はよく知られたインフルエンサーで、彼のTwitterつぶやき銘柄の価格が急騰するということが見られます。
John McAfee氏 Twitter

2018年はますますPump and dumpが起きると思う

仮想通貨の値動きは株式相場と比較にはなりません。値幅制限もないので、1日にして数十パーセント上昇することも多々あります。これは、「億り人」を目指す人にとって、大きな魅力です。しかし、草コインのPump and dumpは上昇・下落にようする時間が圧倒的に短いため、上がっている!と思って買ったが最後、あっという間に下落し、後で後悔することにもなりかねません。

2017年の1月ごろは、まだまだ、知識や行動力があるアーリーアダプターな人たちが集う市場でした。しかし、2018年になり、明らかに仮想通貨素人の投資家が急増しており、このような人たちを養分とすべく、「Pump and dump」が増えると予想します。

2018年8月現在においては、ビットコインについてすら、昨年12月以降、価格が操作されているのではないかと噂がささやかれ続けている。5月には、米司法省がBTC価格が「見せ玉」や「馴合売買」といった不正行為で操作されている可能性について調査に着手したと報じられています。

【最新】パンプアンドダンプによる2018年の被害額は巨額

ウォール・ストリート・ジャーナル紙の調べによると、2018年8月時点での、最近の6ヶ月間の仮想通貨市場で「パンプ&ダンプ」を仕掛けたトレーダー集団が得た利益は918億円に上るのだとか。

パンプ&ダンプの回数も最低でも175回、121種類の仮想通貨に上るのだとか。

びっくり過ぎる被害額で額です。

仮想通貨は夢のある市場です。しかし、投資は自己責任。その点を理解し、投資を行って下さいね。