
2026年1月末から2月初旬にかけて、金市場では、短期間で大幅な価格下落が発生しました。
過去数年と比較しても大きな値動きとなり、市場関係者や投資家に強いインパクトを与えています。
大きな動きとなったので、備忘録として、
その背景や要因、今後の見通しを整理します。
銀(シルバー)の動向についても簡単にまとめます。
金(ゴールド)急落
- 1月30日、1日で約8〜12%の大幅安を記録
- 高値圏から一気に5,000ドル割れする調整局面へ
- 取引量の急増とボラティリティ拡大
この動きは、単一の要因ではなく、複数の材料が重なった結果と考えられています。
急落の主な背景
1️⃣FRB人事・金融政策観測の変化
米国のFRB(連邦準備制度理事会)次期議長人事を巡る報道をきっかけに、
金融引き締めが長期化するとの見方が強まりました。
米大統領が新FRB議長に指名したのは、ケビン・ウォーシュ氏。
市場では「利下げが進みにくい」「金融引き締め観測が強まる」との見方が浮上。
これにより、
- 米ドル高
- 金利低下期待の後退
- 無利息資産である金の魅力低下
といった流れが発生し、売り圧力につながりました。
2️⃣ 過熱相場の調整・利益確定売り
金の一本調子の上昇は、2022年からスタート。
特に、2025年から2026年初頭にかけて、金相場は“過熱状態”にありました。
このため、一部投資家が利益確定売りに走りやすい局面にありました。
多くの人にとって、買いたいけど買えない状態だったのではないかと思います。
少なくとも私は、買い増しはできず、ただ傍観していました。
今回は、ここに
- 長期保有勢の利益確定
- 短期トレーダーの売却
が重なり、下落が加速しました。
重要な支持線を割り込んだことで、テクニカル売買も活発化。
また、短期投機資金の巻き戻しも重なり、値動きが荒くなりました。
3️⃣ レバレッジ取引の解消・強制決済
先物や証拠金取引におけるレバレッジポジションの解消も、急落を増幅させました。
価格下落により、
- 追証発生
- ロスカットの連鎖
- 強制決済の増加
が発生し、売りが売りを呼ぶ展開となりました。
現在の市場環境とセンチメント
急落後の市場では、不安定な値動きが続いています。
投資家心理は慎重姿勢に傾いており、様子見ムードも強まっています。
- 短期的な戻りと押し目が交錯
- 方向感が定まりにくい状況
- ボラティリティの高止まり
本日もボラティリティは高いまま。3~4%です。
当面は、金融政策関連のニュースに強く反応しやすい相場環境が続きそうですね。
今後の見通しと注目ポイント
大事なのは、ここからです。
米ドル・金利動向が最大の鍵
今後の金価格を左右する最大の要因は、米国の金利政策とドルの動向です。
- 利下げが進めば金にとって追い風
- 引き締め姿勢が続けば下押し圧力
📌FOMCに注視が必要です。
調整後の反発余地
急落後は、値動きが不安定になりやすく、短期的な上下動が続く可能性があります。
短期売買ではリスク管理が重要になります。
しかし長期的な金の需給・投資需要(中央銀行の買い入れやリスク回避資産としての需要)は依然として強いとの専門家予想もあります。
長期的には、
- 地政学リスク
- インフレ懸念
- 中央銀行の金購入
といった要因が引き続き金を支える可能性があります。
個人的には、
・ドルを刷る限り、金価格は上昇する
と思っています。
調整が一巡すれば、買い増したい気持ちがあります。
しかし、それでも以前高値。ストレスを軽減するなら、やっぱり、投信のコツコツ積立が無難なのでしょうか…
銀(シルバー)の動向について
折角なので、銀(シルバー)の動向の動向も確認しておきます。
今回の局面で、銀(シルバー)は、一時 30%以上の下落を観測するなど、価格変動が非常に激しい状況となりました。
銀の下落要因は、金と共通する金融政策要因に加え、レバレッジ取引の影響や工業需要の見通し変化が重なった点にあります。
元々、銀には以下のような特徴があります。
- 金より価格変動が大きい
- 投機資金の影響を受けやすい
- 工業需要の影響も大きい
銀は金よりもボラティリティが高く、金以上に上級者向けです。
中長期では工業需要の回復が重要なポイントとなります。
長らく、私のポートフォリオに銀はありません。
ただ、ジム・ロジャーズ氏の本を読むと、押さえておきたくるコモディティであることは間違いありません。
最後に
金は中長期的な安全資産としての価値を維持していますが、短期的には不安定な相場が続く可能性があります。
急落で買い増そうと焦りすぎることなく、少し動向を見たいと思います。





