政府主導でサラリーマンの副業を容認する動きが活発化してきた2018年。
大手企業の中には、日本人口減の中において「労働力の確保」「優秀な人材を確保」するための施策として、副業容認を世にアピール。自由で働きやすい社風を世に知らしめる企業もでてきました。

とはいうものの、現時点では、副業を快く思わない企業は多いのが現状。
副業をすると確定申告などにより、副収入の存在が会社に筒抜けになってしまうのではと不安を感じてる人も多いのではないでしょうか?

そんな不安をお感じのあなた、副業の内容にもよりますが、会社にバレずに副業をすることは可能です。

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なぜ、副業がバレる?

本業・副業を合わせた所得の額は会社や個人の申告によって確定し、税務署から市町村に通知されます。
この所得額の通知をもとに市町村の税担当は住民税を計算し、「給与所得等に関わる市民税・県民税 特別徴収額通知書」※を5月末までに勤務先に送付します。そして、会社はこの通知書をもとに住民税を給与から天引き(特別徴収)するのです。

この時、会社が把握している住民税との間に乖離があると、会社に副業がバレてしまいます。

例:住民税の特別徴収額 決定通知書

以下のような通知書を会社から5月に受け取ってはいないでしょうか?自治体によりフォーマットは異なりますが、おおよそ、以下のようなフォームです。
赤枠の部分が特別徴収税額で、この金額を12ヵ月で割った額が毎月給料から天引きされます。

例)東京区民の場合、「給料所得等に係る特別区民税・都民税 特別徴収税額通知書」

会社に副業がバレないようにするには、確定申告書のある項目にチェックを入れるだけ

しかし、ご安心ください。

「副業が雑収入」なら会社に知られないようにする方法はあります。

確定申告書第二表の提出用・控え用の右下にある「住民税の徴収方法の欄」の「自分で納付」にチェックを入れるだけです。

住民税の納め方には、給与から引き落とす「特別徴収」以外に自分で納付を行う「普通徴収」の2種類があります。

ここで「普通徴収」を行うと、副収入分の納税に関する通知は、会社に届けられず、自宅に届きます。故、会社にはバレません。

副業を始める前に抑えるべきは「報酬の受け取り方(所得区分)」

さて、ここで押さえておかなければいけないのは、働き方によって「所得区分」が異なることです。

上記、「住民税の徴収方法の欄」の文言を見ると、「給与・公的年金などに係る所得以外の所得に係る・・・・」とあります。つまり、「給与所得」の場合はこの方法は使えません。

通常、サラリーマンの場合の所得は「給与所得」であるのに対し、サラリーマンが本業以外で行うアフィリエイトなどの副収入の場合は、「雑収入」で、上述した方法を用いることにより会社への連絡を回避できます。
※但し、個人事業主として副業を行う場合は、「雑所得」ではなくなります。

一方、受け取っている収入が「給与収入」の場合は、「特別徴収」となり、副業がばれてしまいます。アルバイトも「給与から差引き」しか選択肢がない(選択権がない)ため、確実に会社へ情報は届き、ばれてしまうのです。

副業がばれないようにするには

仕事の契約をする前に、「給与」ではなくて「報酬」として対価を受け取れるようにすれば、自分で確定申告を行うことにより、問題は回避できます。
収入UPのために始めた副業で、本業の雇用を失ってしまっては仕方ありませんから、働く前にしっかり交渉しましょう。