進むキャッシュレス決済。このキャッシュレス決済を制するポイントは、一つの高還元率決済を単体で利用ではなく、高還元率クレジットカードを起点に、プリペイドカード・電子マネーなどのチャージを経由して、最終決済することです。これにより、ポイントを多重取りで、還元率が上げられます。
さて、そうは言っても、2024年の昨今は、ルートが縮小傾向です（後述）。
そんな中で、助かっているのが、JAL Payの存在です。
今回は、今更感はありますが、JAL Payの活用を再考します。
目次
高還元率チャージを取り巻く現状
2024年夏現在、高還元率チャージを取り巻く現状は、縮小傾向。直近でも、いくつかのルートが封鎖されます。
さらに、さらに、少し先の話ですが、LINE Pay決済が終了となります。
| 2024年8月8日 | メルカードからのIDAREチェージ ポイント還元対象外 |
| 2024年9月6日 | マネックスカードからファミペイチャージポイント対象外 |
| 2025年1月31日 | LINE Payタッチ決済 サービス終了 |
| 2025年4月23日 | LINE Payポイント＋ サービス終了 |
2024年には、高還元率チャージのハブカードとして活躍した「Kyash」のお得なルートが封鎖。
代わりに注目された「バンドルカードプラス」も、相次いでルート封鎖となりました。
そんな中で、これら多重取りハブカードの代替決済手段として躍り出たのが「JAL Pay」です。
ポイント多重取りハブとして価値ある「JAL Pay」
JAL Pay利用のメリットは以下の通り。
・高還元率クレジットカードからのチャージ、他の決済への出金に便利
・チャージは月30万円まで、利用で0.5%還元 ※本人確認済の場合
・1万マイル⇒JAL Payポイントに交換で実質還元率が0.55%もアップ
・以下の併用でJALマイルの獲得が加速
・JAL NEOBANKの銀行ポイ活
・JALカード利用
【比較】JAL Pay VS ANA Pay
JAL Pay誕生前に、重宝されたのがライバルの「ANA Pay」です。ANA Payはチャージなどに制約ができたことで、お得度が落ちました。
しかし、JAL Pay と ANA Payを併用すると、ポイント多重取りもしやすくなります。
「JAL Pay」「ANA Pay」の違いを比較しておきます。
| 項目 | JAL Pay | ANA Pay |
|---|---|---|
| 決済方法 | Apple Pay Google Pay Master Quic Pay Smart Code | Apple Pay Google Pay Visa iD Smart Code |
| クレカチャージ | Master/JCB/Diners 3Dセキュア対応のクレカ | Visa/Master/JCB/Diners 3Dセキュア対応のクレカ・デビット |
| クレカチャージ月上限※1 | 5万円/30万円 | 10万円/30万円 |
| 残高上限※2 | 5万円/30万円/100万円 | 10万円/30万円 |
| マイルを決済に使う条件 | 500マイルからJAL Payポイントに交換してJAL Pay残高に合算 | 1マイル=1円として1マイルから使えるがANA Pay残高と合算は不可 |
| マイル実質還元率 | 0.25%〜0.55% ※後述 | 0.5% |
| マイル有効期限 | 3年間 | 3年間 |
※1：JAL Pay、ANA Payいずれも本人確認済の場合はクレカチャージ上限は30万円/月
※2：3つのコースがあり、それぞれで、チャージ・残高上限などが異なる コース比較：詳細
【重要】JAL Payでの獲得マイル。利用の仕方で還元率が上下動
JAL Payは200円の利用につき1マイル貯まります（0.5%還元)。
ただし、貯まったマイルをJAL Payで使うにはマイルをJAL Payポイントに交換する必要があります。JALに乗らない方はこの利用が主になると思われます。
マイル⇒JAL Payポイントの交換レートは一律ではない
交換は500マイルから可能ですが、この交換レートが、交換マイル数により異ります。
一度に交換するマイルが少ないと実質的な還元率は0.25%に下がり、一方で、10,000ポイントごとに交換すれば、還元率が0.55%に上がります。
・1,000マイル⇒600 JAL Payポイント
・3,000マイル⇒1,800 JAL Payポイント
・4,000マイル⇒2,400 JAL Payポイント
・5,000マイル⇒3,000 JAL Payポイント
・8,000マイル⇒4,800 JAL Payポイント
・10,000マイル⇒11,000 JAL Payポイント ⇒実質還元率が0.5%⇒0.55%にアップ
つまり、JAL Payをお得に利用するには、1万マイル以上貯められるかがカギとなります。
※マイルとして飛行機搭乗に利用する方は、心配なし
一方で、JALマイルには3年の有効期限がある点にも注意が必要です。
【重要】JALマイルの有効期限は3年
JAL Payは本人確認手続きの有無やJALカード、JAL NEOBANK口座の保有有無により3コースあります。上位コースから、以下の3つのコースがあります。
「コース選択なし」の場合、JAL Payチャージだけで貯められるマイル数は年間最大3,000マイルなので1万マイル貯まる前に有効期限（3年)が到来します。
JAL Payでポイ活するには「ショッピング+ATMコース」または「ショッピング専用コース」にしておくことが大事です。
ちなみに私は、「ショッピング+ATMコース」です。
以下では、実質0.55還元にするための方法について、検討していきます。
JAL Payにチャージできるお得なクレカ
JAL Payへのチャージは1,000円単位。チャージ可能なカードは、Master/JCB/Dinersです。
お得なチャージカード
私は、以下のようなチャージに利用しています。
❶三井住友カード ゴールド（NL、Mastercard）：毎年の100万円修行に
❷メルカード（JCB）：毎月8日にチャージで+8%還元（通常ポイント1%で最大9%還元）
三井住友カード ゴールド（NL、Mastercard）は紹介特典での口座開設がお得。
また、メルカードはキャンペーンを利用して、カードを作るのがお得です。
Visaカードでチャージできないのが残念です。なお、JALカードのみVisaからチャージができますが「マイル付与対象外」です。
【注意】チャージに登録できるカードは1枚のみ
JAL Payへのチャージに登録できるクレジットカードは1枚のみです。つまり、複数のカードからチャージしたい場合は、登録をし直す必要があります。
設定変更は24時間に1回まで。
カードの登録・変更は以下から行えます。
アプリ「JAL Pay」→メニュー（3本線）→「クレジットカード情報設定」→「設定」
私は、何度か、カードを登録し直していますが、「三井住友カードゴールド NL」は、ロックがかかりすんなり登録できないことがあります。基本的には、その後、カード会社から届くメールを通じてロック解除ができますが、思わぬロックで、すぐにチャージできないことがある点に留意ください。
JAL NEOBANKも併用してマイル獲得を加速する
JAL NEOBANKマイルトプログラムを利用すると、JALマイルが貯めやすくなります。
JAL NEOBANKマイルトプログラム 詳細
比較的利用しやすいのが、以下の方法です。
| ❶円普通預金 | 預入額に応じ、20～160マイル/月 |
| ❷給与・賞与受取/定額自動入金 | 20マイル |
| ❸JAL NEOBANKからJAL Payへ2万円以上チャージ&利用 | 150マイル |
| ❹他行から3万円以上の振込で15マイル | 15✕10回＝最大150マイル/月 |
❶円普通預金
JAL NEOBANKの月末円定期預金残高が100万円以上でマイルが貯まります。
100万円以上～300万円未満：20マイル
300万円以上～500万円未満：50マイル
500万円以上～1,000万円未満：80マイル
1,000万円以上～：160マイル
マイル特典条件は上記に加え、翌月5日まで口座残高を10万円以上キープする必要があります。
❷給与・賞与受取/定額自動入金
定額自動入金でも特典が受けられます。三井住友Olive、住信SBIネットバンク(NEOBANKを含む)で定額自動入金設定が可能です。
NEOBANK同士は、通常の振込も手数料が無料！他口座振込無料回数を増やすためにも、以下の口座も用意しましょう。只今、キャンペーンでお得に口座開設できます。
・住信SBIネット銀行：新規口座開設で4,000円（9/30まで）
・第一生命NEOBANK：新規口座開設で1,500円
❸JAL NEOBANKからJAL Payへ2万円以上チャージ&利用
チャージのみではマイル付与されません。同月内に2万円以上JAL Payを利用する必要があります。
❹他行から3万円以上の振込で15マイル（最大150マイル/月）
他行からの3万円以上の振込1振込ごと（上限：月間15回まで）です。
「証券口座」「エアウォレット」「ことら送金」などを活用すると、無料で資金移動（資金循環）ができます。
なお、NEOBANK系は8月下旬より「ことら送金」にも対応。10万円まで即時で資金移動が可能になります。
その他
その他、口座振替（銀行引き落とし）での5マイル/件のマイル獲得も可能ですが、「第一生命NEOBANK」を利用した方がお得です。
JAL NEOBANKで年間いくら貯まる？
仮に、毎月、下記のJAL NEOBANKマイルトプログラムを実行すると、「年間4,080マイル」が貯まります。
❷定額自動入金(20マイル)
❷JAL NEOBANKからJAL Payへ2万円チャージ&利用（150マイル）
❹3万円以上の振込入金✕10回(150マイル)
⇒年間4,080マイル
JAL Payに年いくらクレカチャージ・利用で0.55%還元が実現するか？
さて、ここで、「JAL Payで10,000マイル以上貯める（実質0.55%還元を狙う）」にはどうしたらいいか、確認します。
JAL NEOBANKを利用すると、年間4,080マイルが貯められましたね。すると、残り、残り5,920マイルを貯める必要があります。
さて、ここで、毎月JAL Payに10万円をチャージするとどうでしょうか。
500マイル⇒年間120万円チャージで6,000マイル。JAL NEOBANKでの獲得文と合わせて合計で10,080マイル！毎年0.55%還元が実現します。
年120万円をJAL Payにチャージするには、以下のようにすればよいですね。
❶三井住友ゴールド（NL、Mastercard）：毎年100万円チャージ ※100万円修行達成!
❷メルカード（JCB）： 毎月8日に3,800円✕12カ月＝45,600円をチャージ※
❸残り別カードから154,400円をチャージ
※メルカードの月のお得なチャージ額は3,750円だが、200円で1マイルを考慮して、3,800円/月をチャージ
これで、毎年120万円チャージで、10,000 JAL マイル⇒11,000 JAL Payポイントに交換し、1ポイント＝1円で利用できます。
JAL Pay出口戦略
JAL Payの出口戦略は以下がお得です。
❶JAL Pay⇒WAON にチャージ⇒ミニストップで楽天ギフトカード購入⇒楽天ペイで決済
❷JAL Pay⇒ANA Pay⇒楽天Edy⇒楽天ペイで決済
❸JAL Pay⇒au PAY（⇒nanaco/suica/PASMO/Amazonチャージ） 他
❶が最もお得。
楽天ペイの残高は、ネット・街でのお買い物はもちろん、楽天証券での積立投資にも利用できます。これを利用すれば、JAL Payへのチャージ、思ったほど困らず消化できそうです。
