ビットコイン急落。エルサルバドル法定通貨デビューで売り仕掛け。今年2番目の仮想通貨ポジ清算が発生
▼シェア&フォローする▼

昨夜、ビットコインが今年2番目に大きい急落に見舞われました。580万円から100万円近い大幅な下落。一旦急落から反発するも、9月8日夕刻現在も500万円を割り込む動きを見せています。

急落の原因は何だったのか、急落の規模はどの程度だったのか、確認してきます。


7%還元対象の返礼品:家電📺 日用品🍴 お肉🍖 魚🐟 果物🍎

ビットコイン、今年2番目に大きい下落

上記はビットコインのチャートです。
580万円まで上昇後、500万円を割り込む下落となりました。
現在は、4月からの急落の半値戻しラインも割り込み、さらに、重要な下値支持線200日移動平均線付近で攻防中。この水準を維持できるかどうかが今後のビットコインの運命を分けそう。

なお、MACDも逆行現象中、さらに、米国株式3指数も雰囲気が悪く、市場には良くない環境が整っています。

チャート分析でトレードするなら知ってくべき

200日移動平均線も、MACDの逆行現象も、チャート分析でトレードをするなら、絶対に知ってくべき判断指標です。ご存知のない方はご確認を。

急落の原因「エルサルバドル法定通貨デビュー」での事実売り

昨日9月8日、エルサルバドルにおけるビットコインの法定通貨法案の施行日。法定通貨デビューに先立ち、ナジブ・ブケレ大統領は合計400BTCを購入したことをツイッターで明かすなど、市場はそれを歓迎して、上昇傾向にありました。

しかし、実際は「Sell the fact(事実で売り)」。
投資の世界ではよくあることですが、噂、或いは、重要イベントに向けて買いが入るも、それが事実、あるいはイベント通過となった途端に売られるという状況(材料出尽くしとも言われる)になりました。

ビットコインの売りが売りを生む急落劇は以下のような流れで発生したと思われます。

ビットコインの売りが売りを生む急落劇

なお、ブケレ大統領は負け惜しみ?か、ビットコイン下落で安く買えるねとツイッターで発信しています。

【補足】Chivoウォレットの開発会社

Chivoウォレットの開発元はBitGo社。米国で仮想通貨の管理・保管事業展開する会社で、楽天ウォレットやLINEグループのLVCもBitGoのサービスを利用しています。
なお、BitGo社は、2021年4月に仮想通貨関連の金融会社ギャラクシー・デジタル社(Galaxy Digital)に12億ドルで買収。現在は同社の傘下にあります。

【参考】エルサルバドルとは

エルサルバドルは、人口約664万人、GDP 246億ドル(2020年)の中央アメリカにある日本の四国より少し大きいぐらいの小国です。大統領を元首とする共和制国家。大統領は政府首班と国家元首を兼ねており任期は5年。徴兵制が敷かれ、国民は1年間の兵役が義務づけられています。

エルサルバドルには、もともと「コロン」という通貨がありますが、2001年1月よりほぼ米ドルが流通する経済に変化しています。また、国民の7割が銀行口座を持たず、海外から送金する際もブローカーに高い手数料を払って送金を行っている背景があります。

このような、実質的に自国通貨がなく、銀行口座が国民に十分普及していない国にとっては、ビットコインは法定通貨化(米ドルと併用)することに大いに価値があります。ブレケ大統領も、ビットコインの法定通貨化により海外送金手数料が数百万ドル単位で節約できる見通しを明らかにしています。

急落の規模

急落の規模を見ておきましょう。

仮想通貨市場:24時間騰落率マップ

参照:COIN360

市場全体が真っ赤っか。ビットコイン、イーサリアムクラスで11%の下落、アルトコインはいつものことですが、それ以上に下げています。

ポジション清算状況

参照:bybt

上記を見ると、24時間に$3.58B (4000億円弱)の清算が発生しており、清算量が圧倒的に多いのもビットコインです。
なお、上図を見ると、
・24時間で37.4万人強のトレーダーが清算
・Huobiで単一オーダーの規模では最大の$43.7M分が清算
と、大口の清算があったことが示されていますね。

なお、4月のビットコインの最高値からの急落時は、24時間清算額の規模は1兆円クラスでした。そのレベルには至っていませんが、相当に大きな下落だったことはご理解いただけると思います。

ビットコインの法定通貨化は賛否両論

ビットコインの法定通貨化は賛否両論

世界銀行は7日、エルサルバドルによるビットコインの法定通貨化を支援できないとの見解を改めて示した。環境面や透明性の点で欠陥があることを理由に挙げています(記事:ロイター)。

なお、格付け会社ムーディーズも、ビットコインの採用が国際パートナーとの緊張を高めるとして、2021年7月にエルサルバドルの信用格付けを引き下げました。

一方で、中南米を中心に仮想通貨導入の動きは加速しています。強い自国通貨を持たない国にとっては、ビットコインは魅力的と考える動きがあるのではないでしょうか。

2021年7月:コロンビア
仮想通貨Symbolのブロックチェーンを公的機関向けに活用する実証実験を行なう計画を表明
2021年7月:パラグアイ
ビットコイン推進派のカルロス・レジャラ議員が仮想通貨を合法的に使用できる様にするための法案を提出
2021年9月:パナマ
ガブリエル・シルバ議員が、仮想通貨及びブロックチェーン技術を合法化する「クリプト法案」を提出

私の意見

個人的には、今後の、ビットコイン、或いは、それに代わるデジタル通貨が法定通貨化されたり、リアルゴールド「金」と同様、国家としてビットコインを保有する国は増えていくものと考えています。

今後も、知識人たちや権威者によって、「仮想通貨は担保価値がないため無価値である」「仮想通貨はボラティリティが激しく、貯蓄手段や交換手段として望ましくない」といった話はことあるごとに出てきて、ビットコインの流通や保有は否定されるでしょう。

しかし、米国(ドル)、欧州(ユーロ)、日本(円)のような安心通貨を持たない、脆弱な法定通貨しか持たない国の人にとっては、むしろビットコインの方が資産の保全ができます。しかも、しかも、どこで使おうが同じ価値。国をまたいで両替をする必要もありません。

デジタル人民元の存在

中国当局は暗号資産の投機行為が正常な経済・金融秩序を乱し、違法・犯罪行為のリスクを醸成し、人々の財産の安全を著しく侵害しているとして、ビットコインなどの暗号資産取引を禁止する態勢を強くしたのは皆さんの知るところです。しかし、SNSでLINEやGoogleを強制的に排除しているのと同じで、中国当局にとってコントロールが効かない通貨を排除したいだけであって、コントロールがつくデジタル通貨を普及すべく、今も動いているはずです。

個人的には、中国は「デジタル人民元」の普及など、ブロックチェーン技術を使った通貨の普及を一気に推し進め、欧米日の度肝を抜く日がやってくるのではないかと、現時点では思っています。

その時、ビットコインがどのような影響を受けるかは私には全くわかりません。また、いつそのような世の中が来るかもわかりません。

なお、ECBもデジタルユーロに調査を正式に開始。2年以内の開発開始を示唆しています(記事)が、デジタル人民元に比べて随分遅れていますね。

しかし、そんな日が来るのは、まだ法定通貨が安心できる「円」を持ち、キャッシュレス化も遅れているキャッシュレス化後進国の日本人が思っている以上に早くやってくるのではないかと考えています。

最後に

今回は、エルサルバドル法定通貨デビューで売り仕掛けで発生した、今年2番目の仮想通貨ポジ清算の状況について確認しました。

ビットコインについては賛否用論ありますが、もっと先の将来を見据えて、ただたん淡々とビットコインを保有したいと思います。