
目下、仮想通貨市場の最大の関心事と言えば、SegWit2xのハードフォーク(分裂問題)とそれに伴うビットコインの価格推移。
今回のハードフォークはSegwit2xハードフォークと呼ばれますが、これは簡単に言うと、Segwitの2段階進化版。ではSegwitって何でしょうか。そしてSegwit2xではどう進化するのでしょうか?
目次
これまでのビットコインのハードフォーク【総まとめ】
上記は、2017年に起こったビットコインのハードフォーク相関図です。
ビットコインは今年になって、以下のようにハードフォークし、新しい通貨を生み出してきました。
08月24日 :(Segwitアップデート)
10月24日 :ビットコイン・ゴールド(BTG)誕生
11月15日予定:Segwit2X(B2X)誕生
このような分裂が起こった大きな原因は、ビットコインの取引が増加したことにより、処理速度が遅くなってしまったことにより、これを解決しようとする各派閥がそれぞれの手法で解決を図ろうとしたからです。
今回のSegwit2xは8月24日のSegwitの第二段階進化と上述しましたが、それは図の通り、ステップを経て進化しているからです。
8月24日に起こったSegwitとは、現在のビットコインのブロックチェーンは小さすぎて、今後の取引に遅延・停止が心配されることから、台帳のサイズは変えずに取引データサイズを圧縮して処理するシステムのアップデートのことで、ソフトフォークにより実施されました。
11月に実施されるSegwit2xでは、ここからさらにブロックのサイズそのものを現行の1MBから2MBへ拡張してデータ容量を増やしましょう(ビックブロック)という動きです。これは5月に行われたニューヨーク合意を実行に移そうとしています。
Segwit2xハードフォークには、マイナーの存在あり
ビットコインcoreと呼ばれるビットコイン開発者の存在とは別に、ビットコインの取引台帳の更新を行いビットコイン報酬を得ている(マイニングをしている)マイナーと呼ばれる存在がいます。
このマイナーには様々な派閥のようなグループがありますが、そんな人たちの一部が今回のSegwit2xを提唱しています。彼らの興味は技術そのものより、あくまで報酬です。高い設備を維持するためにも報酬は大事であり、あくまでビジネスでマイニングを行っています。
B2Xハードフォークのタイミング
B2Xハードフォークはビットコインの494,784個目のブロックに行われる予定です。
Bitcoin Goldのハードフォークの場合は、当初10月25日が分裂日でしたが、実際は1日早い10月24日となりました。B2Xハードフォークも当初の11月19日頃の予定でしたが、現在は11月15日に早まっています。
分裂のタイミングはB2Xカウンターでリアルタイムの状況が確認できるので注視しておきましょう。
今後のハードフォークの発生シナリオは3つ
では、ハードフォークに向けたシナリオにはどのようなものがあり、ビットコイン価格はどう動いていくのでしょうか?
現時点でも様々な話がネットを駆け巡っていますが。SegWit2xのハードフォークの方向性は大きくまとめると3つ。
2.SegWit2xのハードフォークが発生し、従来からのビットコインコアが勝つ
3.SegWit2xのハードフォークが発生し、2xが勝つ
シナリオの1,2が実現すれば、現在のビットコインの価格が上昇となりますし、シナリオ3となれば市場は混乱。ビットコインが大きく下落することは間違いありません。
11/3現在は、「現行ビットコインが勝ち」で「タダコイン付与を狙い派」が勢いの主流
11月3日時点での、市場の主流の動きと言えば、ビットコイン・キャッシュ、ビットコイン・ゴールドに続く3回目の新通貨誕生に乗じてタダで新通貨をもらおうとする派のビットコイン買いが優勢。
急速に価格が上昇にビットコインを持たざる者が慌てて買いに走る向きもあり、ビットコインに買いが集中しています。現在は、80万円台を維持しています。
なお、11月2日、取引所Zaifでは価格が100万円手前まで上昇しました。
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ただし、このシナリオがうまくいったとしても、B2x誕生と同時にビットコインが急速に売られる可能性が高いので、短期売買派の方は注意が必要です。
ビットコインキャッシュはなぜ上昇している?
ビットコインのB2Xハードフォークが騒がれ始めると同時に、ビットコインキャッシュも大暴騰しています。
ビットコインキャッシュは誕生直後に暴騰するものの、その後は下落、一時$280まで下落しましたが、現在は一目均衡表の位置まで下落してきてはいますが、一時$688まで暴騰しています。
では、ビットコインの分裂に乗じて、ビットコイン・キャッシュが暴騰しているの理由は何なのでしょうか?
ビットコインキャッシュが注目されているのは、そもそもB2Xが実現しようとしているビックブロック問題を解消した通貨だからです。
上述した通り、Segwit2xで誕生するB2Xは、ブロックサイズがビットコインの×2倍。つまり2BMにすぎません。しかし、ビットコインキャッシュはすでに8MBのブロックサイズを有し、市場で流通しています。さらに、今回B2X分裂で問題となっている「リプレイアタック」(仮想通貨の二重送金問題)も解決しています。
もし、B2Xのハードフォークでビットコインが大暴落したら、がぜん、ビットコイン・キャッシュの価値が高まります。
ちなみに、11月2日現在、bitFlyerやcoincheckは10月24日に誕生したBitcoin Goldの付与をまだ実施していませんが、その理由も「リプレイアタック」問題が解決されていないからです。
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