わかってくれていると思ったのに、誰もわかってくれない

と思った経験は誰しもあるはず。悲しい思いをしたり、苦悩した経験で人生が嫌になったこともあるでしょう。

そんなときに、どう対処したらいいのでしょうか?

ハイディ グラント ハルヴァ―ソンさんの「だれもわかってくれない」自分が本当に意図することを相手に正確に伝えることについて書かれた本です。

・人を認識するプロセスがどのように働くのか
・バイアスを形作る主な色メガネ(「信用レンズ」「パワーレンズ」「エゴレンズ」)にはどのようなものがあるか
・認識する側のパーソナリティが、人の見方にどんな影響を与えるか
・自分が見られたいと思うのとは違うかたちで人から見られている場合にどうしたらいいか

を、わかりやすく教えてくれます。
本書を読むと、他人があなたの言葉や行動をどんなふうに受け取っているか、そして、人にものを正しく伝えることがなぜ難しいかがわかります。また、その仕組みがわかれば、他者の認識をうまく形作ることもできるようになります。

自分が発するメッセージをうまく形作る=コントロールするヒントがわかれば、生きやすくなります。

我々の誤解:我々は自分で思うほど、情報を周囲の人に発信していない

我々は二つの思い込みをしがちです。

1.人が自分を客観的に見てくれているという思い込み
2.自分が自分を見るのと同じように、他人も見てくれているという思い込み

しかし、私たちは言いたいことをさほど表現していません。表情にはそれほどの表現力はないのです。

我々は「認知的倹約家」:憶測で人を判断する」

ステレオタイプに代表されるように、我々は他者を理解するとき、無意識に多くの憶測をし、脳内にあるカテゴリー情報を使って、どんなタイプに属するか判断します。
この判断には、3つのバイアス(色眼鏡)が働きます。
・信用レンズ
・パワーレンズ
・エゴレンズ

icon-check-square 第1の色眼鏡:信用レンズ
初対面の相手があなたを見極めようとするとき最初に考えるのは、「信用人間か」=「敵か味方か」です。人はこれをほぼ無意識に判断します。これが第1の色眼鏡「信用レンズ」です。

話をしているとき、目を合わせる、微笑む、うなづくなどの態度をとることは「温かみ」という信用を与えます。これをうまく使うと、第一印象は良くなります。

icon-check-square 第2の色眼鏡:パワーレンズ
パワーを持つ人は、あなたのことをきちんと認識してくれません。理由は、自分の目標達成に集中していて、ほかの人の考えや問題まで気が回らないからです。ショートカットを駆使して大まかに他人を理解するので、複雑で微妙な点までは目に入りません。パワーのある人に自分を特別な個人として認めてもらうことは至難の業です。そんな彼らにも、相手を的確に理解しようとする時があります。それは、それが自分の目標達成のために相手が必要なときです。

icon-check-square 第3の色眼鏡:エゴレンズ
我々は、自分が平均より賢く魅力的だと考えがちです。これが「エゴレンズ」と呼ばれます。

だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか

性格で変わる2つのレンズ:促進レンズと予防レンズ

組織の中を見ると、「イケイケドンドンな積極的なタイプ」と「石橋をたたいて渡る慎重なタイプ」がいますよ。この2つのタイプでは、これら性格の違いでもモノを見るときのレンズが異なります。前者は「促進レンズ」、後者が「予防レンズ」です。

icon-check-square 促進レンズ:
促進レンズを通して物事を見る人たちは、今よりよりよい状態を目指そうとしています。
リスクを引き受け、テキパキと働き、チャンスがあればそれをつかみ、より創造的でイノベーティブなアイデアを生み出します。一方、ミスが多く、問題の存在を見落としやすく、楽観的すぎるきらいがあります。

icon-check-square 予防レンズ:
予防レンズを通して物事を見る人たちは、すでに手にしているものを大事にし、万事がスムーズに運ぶように努力します。警戒心が強く、慎重で分析的です。プラン作成が得意で、常に事前に準備ができていいます。一方でリスクを避けたがるきらいがあり、現状に固執しすぎます。

icon-check-square 2つのタイプの人たちと、どのように接するとよい?
相手に自分の発言を受け入れてもらうには、その相手に適切なモチベーションを起こさせる言葉を使うようにすると、事がうまく運びます。

「促進レンズ」を持つ相手なら、アイデアを「潜在的利益」や「勝利」といった枠組みの中で語り、それが「今よりも良い状態をもたらす方法であると説明します。楽観的に語り、相手の感情に訴えます。

「予防レンズ」を持つ相手であれば、アイデアを「損失回避」や「ミスを防ぐ」という枠組みの中で語り、それが「安全と安定を保つ」方法であると説明します。現実的に話をし、確固とした事実を伝えます。

幼少期の愛情のかけられ方で異なるメンタルモデル

私たちは子供の時から、人間関係とはどんなものか、周りの人の支えが信じられるかなど、対人関係の基本的なメンタル愛着モデルを形成していきます。モデルは以下の3つあります。

icon-check-square 安定型:
ほぼ半数を占めます。対人関係に問題はありません。

icon-check-square 不安型:
対人関係に不安を抱えています。親密さを必死に求める一方で、相手から拒絶されるのではないかと不安を持ちます。愛情に飢え、相手にまとわりつき、感情を爆発させやすい傾向があります。
不安型の人とうまく接するには、不明瞭さを避けることが肝心です。拒絶を想起させるような言動をうっかりとらないように気を付ける。忍耐強く、常に信頼できる存在でいるようにして、相手の激しい反応を自分だけに求めたものと思わないにすることが大切です。

icon-check-square 回避型:
人を信用せず、誰も自分を助けてくれないと思っています。人と密接になることやつながりをもつことを極力避けようとします。理由は、そうしていれば拒絶されて傷つくことがないからです。
回避型の人とうまく接するには、相手に温かみが感じられなくても、こちらに敵意を持っているわけではないことを理解することです。馴れ馴れしくするのもよくありません。

だれもわかってくれない:あなたはなぜ誤解されるのか

第一印象を塗り替えるには、相手のモチベーションが必要

人は第一印象で、あなたの行動を、状況全体よりも、パーソナリティ、能力、道徳性などに関連づけて判断します。
第一印象を塗り替えるのは難しいといいますが、これは、判断を修正するための注意力とモチベーションが必要になるから。モチベーションが湧かない場合は、第一印象が継続することになります。

自分が本当に意図することを相手に正確に伝える&相手に効果的な話し方をすることで、自分の自分が発するメッセージをうまく形作る=コントロールことができれば、人生、もっと豊かになるはずです。

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