昨日に引き続き、本日4月12日もトルコリラが激しく売られています。
対ドルでは一時4.20リラ台まで下落。歴史上最安値を連日で更新。対円でも25.5円まで売り込まれています。

なぜ、これほどまで売り込まれているのでしょうか?

トルコリラ急落の原因は、シリア情勢の緊迫化

トルコリラは、現在、国内情勢的にも対外情勢的にも悪材料だらけ。それにしても直近の下落っぷりには激しいものがあります。

理由は、シリア情勢の緊迫化で中東の地政学リスクが意識され、それが、リラへの売り圧力となってしまったから。

シリアの首都ダマスカス近郊東グータ地区での化学兵器使用疑惑で、トランプ米大統領がシリアへの対応を決断するとした期限に当たる11日昼(日本時間12日未明)が迫る中、トランプ氏は同日朝、ツイッターでシリアのアサド政権を支援するロシアを「シリアに向けた全てのミサイルを撃ち落とすと断言したが、(ミサイルが)やってくるから準備しろ、ロシア」と挑発し、危険な状態が続いています。

対ドル、対円トルコリラチャート比較

以下は、上:対ドル、下:対円のトルコリラの週足チャートです。

チャートを見ると、対円TRYJPYはなんとか踏みとどまろうとしていますが、対ドルUSDTRYではこれまでの高値をブレークしてしまい、現時点ではこの先、チャートポイントがない未踏の領域に踏み込んでいることがわかります。

対ドル USDTRY

対円 TRUJPY

債権の信用リスクを取引するCDSや5ヵ月ぶりの高値水準

上記状況を受けて、債権の信用リスクを取引するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では5年物のトルコ国債の保証料率は11日に215ポイント(1ポイント=0.01%)と、17年11月以来およそ5カ月ぶりの水準に上昇した。

CDSをご存知のない方のために、もう少しCDSについてご説明しましょう。

CDSとは簡単に言えば、債権の保険。破綻=デフォルトされたら大変なので、債券に保険を掛けるというものです。

リーマンショック以前に、世界的投資家ウォーレン・バフェットは、CDSのことを「時限爆弾 time bomb」「金融大量破壊兵器 financial weapons of mass destruction」と呼んだことは有名です。

CDSの売り手は企業のデフォルトリスクが高まるにつれ用意しておかなければならない証拠金が高騰。その資金を信託会社に山積みするために大量の現金を必要とすることが、自社保有の金融商品などを健全なものまで含めて投げ売りしなければならないといった具合に、負の連鎖を引き起こしました。

国家破綻のリスクが高くなった!というときに、国債の金利が上昇しますが、それよりも端的に破綻リスクの高まりを表すといわれるのが「国債CDS」です。

様々なことがトルコリラにはよくない方向に動いています。昨日の記事でも書きましたが、トルコリラ円が25円まで下落すれば、再びミスワタナベ&ミスターワタナベの大きな強制ロスカットが発動され、それを引き金にもう一段下落するのではと予想します。

まずは、シリア情勢が沈静化することを望むばかりです。

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