損切るべきか、相場反転を待つべきか?

株式であれ、FXであれ、仮想通貨であれ、投資経験者なら、含み損を抱えたポジションの対処に苦慮されているはず。特に、自分のトレードスタイルを確立していないトレーダーの場合、最初は、損切るべきか悩み、さらに含み損がある一定額を超えてしまうと、思考停止に陥り、さらに含み損が膨らむと、相場を見ることすら放棄するという方がたくさんいます。

今回紹介する本は、損切りすべきか、持ち続けるべきか、に頭を悩ますトレーダーに、自分のトレードの悪癖を知り、改善を促すヒントを与えてくれます。

【書評】損切りか保有かを決める最大逆行幅入門(ジョン・スウィーニー 著)(★3)

本書のタイトルにもある、最大逆行幅(MAE)とは、エントリーポイントからの最大の含み損となった幅のこと。Maximum Adverse Excursionの略です。

一般的に、投資の世界から撤退を余儀なくされるような方は、勝ちトレードの利益幅が非常に小さいのに対して、負けトレードの損失幅は大きな値になります。

自分のトレードスタイルが確立していない方の場合、この利益幅、損失幅は雰囲気であることも多く、どのぐらいか理解していない方も多いでしょう。

そこで、本書の著者のジョンさんは、トレード損失を最小化するために、まずは、自分のトレード歴を統計的に分析。勝ちトレードと負けトレードの傾向、最大損失の幅を見極めることが大事であると提唱。

自分のMAE(最大逆行幅)、MinFE(最小順行幅)、MaxFE(最大順行幅)を明らかにし、視覚化していけば、自分のトレードの間違いに気づくはず。これがトレードの意思決定の改善につながっていきます。

MAEのグラフ化
 データの収集、度数図、損切りサイズ
必要資金額の決定
 資産の保全とドローダウン
損切り水準別利益
 利益のトレードオフ、利益曲線
ボラティリティの変化による影響
 微調整、レンジやボラティリティの変化に伴う損切り水準の変更
トレード管理
 ポートフォリオ化の影響、日々の管理

本トレード改善法のユニークな点

本手法のユニークなところは、損切りか保有かを決める意思決定に、一般的な投資判断であるサポートライン、トレンドラインといったチャートラインや、移動平均線、ボリンジャーバンド、一目均衡表といったトレンド系指標、MACDなどのようなオシレーター系指標のいずれも利用しないということです。

あくまで、自分のトレード傾向と向き合い、どこまで逆行したら致命的な負けトレードとなってしまうかを認識することで、自己の損切りサイズを見極めます。

故、負けトレーダーには自己のトレード改善ができますし、既に相場で勝つ実績のあるトレーダーに対しては、自分の利確(損切り)ルールをより最適化するのに役立ちます。

相場の成功者は必ず自分の投資スタイルを持っています。様々な方法を試し、聖杯(どんな相場でも勝てるロジック)を探し回っているようでは投資の世界で生き続けることはできません。

まずは、自分のトレードの自己分析から始めてみてはいかが?

損切りか保有かを決める最大逆行幅入門

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