本書の著書は、ロンドンブーツ1号2号の田村 淳さん。
自分の生きたいように生きるやんちゃなタレントさんのイメージがありますが、最近は政治・社会問題について意見するなど、今の日本を問う姿勢も見せるなど、幅広い活動をされています。

そんなロンブー淳さんが、今の日本に感じている息苦しさを、自分の生き方と対比させながら率直に語った初の親書。タイトル「日本人失格」の意味に込められた、若い世代へのメッセージなど、これまで見たことのない一面が垣間見れる一冊です。あなたが現代の典型的な日本人なら、今の生き方・考え方でいいのか?と考えさせられる一冊になるでしょう。

日本の大問題【思考停止】と【依存体質】

日本人は童話「ウサギとカメ」「アリとキリギリス」でいえば、勤勉なカメとアリに位置づけられますよね。しかし淳さんは、「日本人は臆病で怠け者だ」と位置づけます。
勤勉そうに見える実態は、人と同じように動いているとある意味ラクであり、自分で考えなくても済むから。【思考停止】と【依存体質】なだけだと。

自分はこう生きるというルールを持っていれば、意外と他人の目や評価は気にならなくなるのに、他を気にし、自分をごまかして、他人のルールに従うが故に「同調ストレス」に苛まれている。

ラクではないけれど、自分の頭で考え、行動するしかないのでは?ちょっと勇気を出して覚悟を決めて、周りと違うことを始める必要があるのでは?と問いかけます。

田村淳はどのようにして誕生したのか?

モテたい!
とにかく、この気持ちが強い子だったと語る淳さん。しかし、それが一つの原動力となり、何事においても、描いた目標に向かって貪欲に成し遂げようとするこだったといいます。

やりたいことやるために、頭ではどうすれば実現できるかを常に考える。だから、小学校時代から、タイムスケジュールし、自己分析の上、セルフプロデュースする癖がついたという。そういう経験が積みかさなり、合理的に生きる術も学んだそうです。

この幼少期からの積み重ねがあるからこそ、今、淳さんがかなりやんちゃな行動をしながらも周りを巻き込み、一定の成果を上げ、結果として、活躍の場を広げていらっしゃるのだと納得しました。

自分を知ることが大事

そんな淳さんは、今の【思考停止】と【依存体質】はヤバいと常々感じています。ではなぜ、そうなってしまうかといえば、その原因の一つは、自分を知らず、「個性」がないからだと提言します。「個」を磨くことを意識して生活を送っていれば、人に嫉妬したり、ひがんだり、妬んだりすることは減ります。つまり、自分を知れば人に振り回されずに済むのです。

個を活かし、好きなことを続けていれば才能になります。ただし、そうアドバイスすると「何をしていいかわからない」という人がたくさんいるのが現実です。しかし、淳さんはそういうヤツは「何をすればいいのかわからない」を免罪符にしていると言い切ります。例えば自分の好きなことをベースに何か動いてみる。好きな人のまねをしてみる。まずは、行動しない限り何も生まれません。

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